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プランキッズの大逆転〜後攻を確率で強くする〜

◼️はじめに

皆様、noteをご覧に来ていただき誠にありがとうございます。
本noteはプランキッズにおける、後攻時のプランニングとプランの安定性を向上させるための比率について解説します。
主に、環境的に手札誘発への信用度が欠けた環境においては抑えておきたい点となります。
後攻ドローを含めた6枚を前提に、採用するプランがどの程度の確率で期待できるのかを説明していきます。

◼️後攻構築で意識すべき点

サイドを含めた構築をする際、注目しがちなのが初手の5枚を意識した比率です。
メイン構築を考える際、最初から後攻を前提としては作らないのが一般的です。例えば抹殺の指名者は先行で用いることを目的としているのにも関わらず、特に疑問を抱かずメインから採用するが、後手用の壊獣は先行を取った際に不要な札となるため要らない、という感覚です。(手札誘発に関しては先行後攻どちらでも機能する妨害であるため、後手用ではありません。)
これは、先行を基準としたメイン構築を先に行う方が相手の妨害を考慮する必要がほぼなく、シンプルな構築ができるためであり、先に行なうのですから試行回数が後攻より多くなるのは必然となります。
本来、先行後攻は五分五分で来るのですから同等程度に意識するべきで、各大会のルールにより、リスクとリターンを天秤にかけたメイン構築の検討が必要と存じます。

さて、話しは多少逸れましたが、本題である蔑ろにされ易い後攻時の意識を今一度、意識する必要があります。過去の環境では「相手の展開を許してしまうと負けてしまう」ケースが多く、後手のドローをしても焼け石に水となっていました。
しかし、2021年10月環境からは

●各テーマが用意できる妨害数が少ない(5・6妨害とかそのターン何もさせない、でない)
●手札誘発を複数当てても完全に機能停止はせず、なんらかの妨害は用意できる

と言う傾向が見られます。
手札誘発を重ねて打ったとしてもプランキッズが展開しやすい状況を作ることができない。とは言え過去の展開系の様な絶望的な状況になるわけではないため、手数を複数用意することで対処可能なレベルでもあります。
手数をある程度用意するためには手数の種類と枚数の比率を調整して構築することが必要となります。

注意すべきは「手数の質・目的」「後攻時の1ドローの存在」を認識する必要があるかと存じます。
前者は後述します。後者を簡単に説明すると1ドローには

●40枚デッキで3枚採用したカードを引く確率を5.7%上昇させる(8枚採用までは上昇値は伸びる)
●40枚デッキで7枚(6.67枚以上)採用すると期待値が1となる(先行の場合は8枚)
●手札が6枚であるため手数が5枚の時よりも多くなる場合が多い

と言う性質を持ちます。この認識をしていただき、確率や期待値においては構築やアプローチも先行とは別ものであることに注意してください。

◼️手札誘発での1手目

「序盤で『手札誘発が〜』と言っているのに1手目としてあげるのは何事?」と思う方もいるかと存じます。
まず、手札誘発でのプランを説明します。
手札誘発に求めることは、プランキッズのギミックに対して受ける妨害を少しでも排除するために用います。そのため、相手の動きは通ってしまうことは意に反しません。
具体的に排除したい対象は灰流うらら、墓穴の指名者、流離のグリフォンライダーとなります。(場合によっては抹殺の指名者も含みます)
これらのカードはシェア率が高いため被弾する確率が高いです。プランキッズギミックはこれらの妨害が非常に重いことはご存知だとは思います。そこで「手札誘発を囮にする」と言うプランを選択したと認識してください。
つまり、確実にこれらカードを使用させる必要があります。使用しなかった場合でも相手盤面が未展開または壊滅状態になることが望ましいです。

【候補】
●増殖するG:対象の全てを網羅した上で通った場合の拘束力が抜群の手札誘発。
●原始生命体ニビル:流離のグリフォンライダー等の4枚目までに出てくる無効系モンスターが対象となります。対象が無ければ相手の盤面を崩壊させる機能があります。他の手札誘発で対象を使用させることが出来れば盤面を壊滅させることも出来ますが、無理に狙わず、他の手札と相談してするしないを決めるのが無難です。
●灰流うらら:灰流うらら以外が対象となります。素引きの裏目はありますが、運命の旅路によるモンスターサーチ効果へ打つことで流離のグリフォンライダーを抑止することができます。
他にも打ちどころが多い札なので囮に打たないように注意が必要です。勇者ギミックが見えないのであれば、後攻時に受ける可能性がある増殖するGへの回答として保持することも視野に入れると良いでしょう。
●幽鬼うさぎ:灰流うらら以外が対象となります。勇者ギミックに対しては旅路に打つもよし、流離のグリフォンライダーに打つもよしです。墓穴の指名者を打ってくれるかは相手のウィークポイントを把握している必要があるので、環境に慣れてない方はお勧めしません。
★下記は「墓穴の指名者が対象で、致命的に効くテーマが複数存在しているため採用圏内ですが、サイドとして検討するのが無難となるカード」
●ドロール&ロックバード
●アーティファクトロンギヌス
●浮幽さくら

補足説明として、冒頭にて手札誘発の信用度が低下を示唆しましたが、「群雄割拠している」「ケアをして多少の妨害を作ることができる」環境においては、「発動する機会がありはするが使用したとしても妨害の質が変わるだけで妨害数は変わらない」という事象が発生します。妨害数が同じだけでは、手札を一枚使っているため、結果として相手は1枚分のアドバンテージを獲得していることになります。
なお、手札誘発は初手5枚中に必要であるため、ご自身で確率を出す際はご注意ください。求め方は後半の『プランキッズを含めて4手ある手札を作るための比率』の最後に記載しています。

◼️貫通札での2手目

貫通札を用いた2手目です。2手目とは言っているものの後述の3手目と使用順序を入れ替えて使用することも検討してください。
貫通札として望ましいのは

①相手の動作を一時的に縛る機能を有する
②妨害を受けたとしても戦線を復帰させる機能を有する

昔からどのテーマにも使われる手法ではあり、他のnoteでも紹介している手です。所作が短い、1枚が1枚以上を踏める、スロットを無理に使わない、複数種類採用することで手数がその分伸びる、等の利点があります。

【候補】
①禁じられた一滴などの無効系札、壊獣、超融合
②死者蘇生、簡易融合(ミレニアムアイズサクリファイス)、(コストが重いですが)ワンフォーワン

◼️勇者ギミックでの3手目

勇者ギミックを採用することが前提となりますが、3手目となります。
勇者ギミックとは、アラメシアの儀からSSした勇者トークンを起点とするテーマを用いたギミックのことです。
勇者ギミックが何の妨害も受けずに展開できればアラメシアの儀1枚で騎竜ドラコバックと流離のグリフォンライダーで2回踏むことができますが、いずれも勇者トークンを起点としてるため、勇者トークン自体が破壊されるなどして機能しないことを想定します。

なお、展開やケアについては下記のnoteを参考にしていただければ幸いです。

◼️プランキッズを含めて4手ある手札を作るための比率

ここまででプランキッズ以外で用意する手数の種類を認識していただいたかと存じます。
ここからは安定性を向上させるための比率について説明いたします。

最初に比率を定義する前に「その他札」の構成を定義します。
大暴走2枚、プランク1枚、雷竜融合1枚、運命の旅路1枚、ドラコバック1枚、グリフォンライダー1枚の計7枚です。

そして、まずプランキッズの枚数を14枚に固定し、勇者、貫通札、手札誘発の枚数を調整した際の確率を示します。14枚にしているのは、イ編にて詳しく解説をしておりますが、ここではプランを考える上での基準値程度にお考えください。
なお、勇者ギミックはアラメシアの儀、聖殿の水遣い、おろかな埋葬の計7枚までが最大値とします。

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注目していただきたいのは右2列分の情報です。①とは初手に手札誘発があった場合を指します。右2列分の情報には①に加え、その後の後攻ドローにより、勇者又は貫通札がある場合が+1手、両方ともある場合が+2手の確率となります。いずれの場合もプランキッズを合わせて引いている際の確率となっています。
+1手は50%以上を、+2手は最大値を塗りつぶしています。
この表からプランキッズ+手札誘発+2手にたどり着く確率は20%もないことがわかります。しかし、+1手であれば50%あるのでプランとして選択できます。マッチ戦中最大で後手は2回、その内3手存在する確率はどちらかで訪れると言うことです。

次にプランキッズの枚数を12枚で固定した場合の表となります。プランキッズの枚数を抑えて手数を確保した場合ととらえてください。

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プランキッズの枚数を抑えたとしても、元々の母数が多いため、手数のバランスが取れれることを認識出来たかと存じます。
最後にこれらの差分です。プランキッズ14枚から12枚の確率を比較しております。勇者や貫通札を増やしすぎると14枚の時より結果が悪くなることを認識してください。

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以上のことからサイドチェンジの際に

●プランキッズの枚数を減らすことで上がる確率もある
●手数を意識し過ぎて勇者や貫通札を過剰に入れ過ぎると強みである「プランキッズの安定感」を損ねる

これらの点を認識ください。また、当然ではありますが、プランキッズを減らさず、「その他札」についてもサイドアウトする対象とすることで手数を安定させる点においては貢献するので検討していただければと存じます。

※計算方法:(初手5枚中に手札誘発がある確率)×(デッキ枚数-1でそこから5枚引いた内にプランキッズ+1手or2手目がある確率)

◼️最後に

本noteの解説はいかがだったでしょうか。
最後は4手の確保は20%、3手は50%程度にしかならない点が把握でき、先行で勝利することの重要性に回帰してしまいました。とは言え比率によって変動する確率を視覚化しているので、皆様の思考、研鑽の一助となれたのであれば幸いです。

プランキッズに関して他にも記事がありますので、興味のある方は是非ご参考にしていただけると非常に嬉しいです。


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