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【OCG 2022年7月環境考察】クシャトリラの魔術師〜ハリは死んだ!もういない!〜

だけど俺の背中に!この胸に!一つになって生き続ける!

◼️はじめに

皆様、noteをご覧に来ていただき誠にありがとうございます。
本noteは『クシャトリラ・フェンリル』を取り入れた魔術師の解説をしております。
2022年7月の改訂により、ハリファイバーがいなくなっても魔術師は乗り越えられる!ということで検討してみました。構築案の一助としていただければ幸いです。

◼️クシャトリラ・フェンリルとは

『クシャトリラ・フェンリル』とは『DARKWING BLAST』で登場したカードです。

●高打点、高守備、星7
●自分の場にいないだけでSSできる緩すぎる制約
●チェーンに乗らないSS
●起動効果でクシャトリラカードを(同名も可能)サーチすることができる
●ノーコスト妨害持ち

もうお化けです。ぼくのかんがえたさいきょうかーど!に余裕でランクインします。
勝手に出てきてアド増やして妨害するのはバグってると思います。使わない理由が見当たりません。

◼️今期の魔術師について

【環境(2022年7月環境)にマッチしている】

まず、現環境を整理すると、シェアの大半がスプライトとイシズティアラメンツの二強となっています。
いずれもメタの方向性が異なりますが、整理します。

・墓地に依存しない安定して行われる展開
・手札誘発のケアが容易
・スロットが豊富

★スプライトの強み

・墓地肥やしによる爆発力の高さ
・初動の豊富さ

★イシズティアラメンツの強み

この二者に掴みどころがなさすぎるが故に、採用されている手札誘発はアトラクター、G、宣告者の様なパワーの高いものに絞られています。また、サイドカードもサンダーボルトの様な一掃することを前提とした札ばかり採用されています。
これだけ見ると強すぎるから、という判断になるのですが、実は環境全体に貫通力や多様性がなくなったことにより、この二者が残った結果だと思っています。
実際に、スプライトはハリと餅を失ったため、用意することができる妨害の質と量には限りがあります。ティアラメンツの妨害数については爆発すれば全く手をつけることができませんが運に左右され、妨害数が少なくなるケースが間々あります。
これらを強めに見た上で妨害数とリソースを蓄えることができれば戦えるのですが、冒頭でも述べた通り、メタが墓地に対して集中しており、墓地をリソースとすることは困難です。また、墓地を介すことも許されないケースがあります。
となればリソースを蓄える場所はどこか。手札とEXとなります。リソース維持しつつ複数の妨害を用意することができるテーマであれば問題は解消されます。
魔術師は前と後ろで妨害を複数構えることができます。また、展開をしても、リソースを手札に残すことができる利点を持ち、その展開は墓地には依存しません。(使用した展開もできますが使用しない展開を選択することもできます。)
以上のことから魔術師は現環境であれば使えるという認識となりました。

【フェンリルを先行展開で使える】

上記の流れから魔術師を選択したので、実際にフェンリルを絡めた展開ができるかを検討しました。フェンリル+星4以下のPモンスター(a)+Pモン2体(bとc)で下記の展開となります。

フェンリルSS→フェンリルefフェンリルサーチ→PモンaNS→ フェンリルとPモンaで軌跡の魔術師LS→軌跡ef足りないスケールのPモンxサーチ→Pモンbとxスケールセット→PS:フェンリル、Pモンa、Pモンc→PモンacでエレクトラムLS→エレクトラムefアストロをEXへ→エレクトラムef Pモンbまたはx破壊アストロ回収→エレクトラムC1アストロC2アストロSS、Pモンx回収+1ドロー→フェンリルとアストロでアブソリュートXL→アブソリュート、エレクトラム、軌跡でウーサLS→アブソリュートefボルテックスSS
結果:3素材ウーサ、ボルテックス、手札2+Pモンx

フェンリルを含めた展開例

基本の展開に加え、Pモンの種類や残りの手札1枚により、時空を構えたりエレクトラムを残すなど展開を伸ばすことができます。また、アストロとフェンリルがいるのでトマホーク展開もすることが可能です。
絡めるだけではなく、abcがすべて同じスケールの様な事故の回避や、ハリがいた頃の様に妨害札をPSして展開することが可能となりました。
単体での妨害、回答札としてはもちろん、ケア範囲も増しているため、十分に活用出来ているかと存じます。
※自分が展開系のルートを考えるのが苦手なため、開発していただけると嬉しいなと思い、noteを書いたところであります。

【好きだから!】

プランキッズのnoteでも伝えているところではありますが、好きじゃなきゃ続けて使うことは出来ません。ただ、大会環境を想定するとどうしても寝かさなければならないタイミングが存在していることも認識しています。
考え切った挙句に使用するデッキを変更するのは仕方ないですし、断腸の思いでそうしたからと言って使っていたテーマを嫌いになることはありません。
私の場合、昔魔術師を使っており、大会に出て勝つ楽しさや確率について考えるきっかけを与えてくれた師の様なテーマです。幾多の規制や環境のインフレについて行くことが出来なくなったと判断し、寝かせていた次第です。そして、メタの方向性やデッキパーツの規制緩和を受け、ハリファイバーがいなくなっても今の環境ならいけるのでは?と、プラス思考で構築を進めることができた事例かと存じます。

◼️構築について

魔術師構築のたたき台

●上スケール1→天空、虹彩、黒牙、クロノ、時読み
●下スケール1→アストロ、星読み、紫毒、賤竜
●上下スケール1→ドクバ、慧眼、1,2枚目のアドベント
●展開エンジン1→調弦、ペンマジ(3枚目のアドベント、トレジャー含む)
●妨害orサポート札1→フェンリル、アトラクター、時空、星霜

構築の配分

まず構築で意識したのはPSできる確率を上げる必要があるため、上・下スケールはそれぞれ1は必須と認識し、調整弁の役割を担う上下どちらにもなれる札を1としました。
また、PSされる側である「展開エンジン」としてはペンマジ、調弦を使用します。エンジンがPモンスター2体でも多少の展開につながるため、それも含めて表に示します。

ポテンシャルのあるPSができる確率

魔術師は他にもパターンがありますが、しっかりPSできる確率が95%程度あるのは魅力的かと存じます。
なお、この確率は自作ツールで1万回ドローさせて判定した結果です。細かいパラメータの差分はありますが、目安にはなるかと存じます。

【超天新龍オッドアイズレボリューションドラゴン(以下オッレボ)の不採用】

従来の要素から大きく異なるのはオッレボの不採用です。オッレボを採用する場合、上下スケールの枠として認識します。

●ドラゴンPモンスターのサーチ
●スターヴで使用済みのこのカードを参照することでフィールド、墓地を空にした状態で高打点を相手に強いることができる
●スケール効果で墓地のFSXドラゴンモンスターを蘇生することができる

非常に強力ではありますが、墓地にメタが向いている以上、利点が損なわれていると判断し、優先順位が低くなりました。とは言えドラゴンPモンスターをサーチすることができるのは大きな利点であるため、採用に足り得るカードがあれば併せて採用することが出来るわけです。
後述の展開で必要となるステータスは次の通りです。

●レベル4以下で通常召喚が出来る(4が望ましい)
●スケールが3以下、または5以上(8が望ましい)

条件に当てはまるカード群
レベル5以上の上下スケール群

この中で採用足り得る性能をもつカードを列記していきます。

●竜剣士ラスターP
Pモンスターを1体増やす単純な機能を有しており、オッレボ関係なしに単体で採用できるパワーがあります。レベルは4ですがリンク以外の素材として使いづらいのは多少のマイナス評価です。
アドベントからサーチすることもできるため、すでに4枚体制と考えると不要牌を含めてオッレボを採用するには検討が必要だと考えます。

●覇王眷竜ダークヴルム
言わずと知れた魔術師のお供。スケールは5ですが、NS・SS時に覇王門零をサーチ、あるいはPスケールにセットできる効果を持っているため、2枚分の働きができます。
サーチ先の覇王門零のステータスが乏しく、またハリがいた時には活用できていたチューナーの供給意義がなくなったため、完全なゴミ札となってしまう点が大きいと認識し、不採用としました。

●オッドアイズアークペンデュラムドラゴン
オッドアイズに寄せた場合は非常に心強い札ではありますが、現状はそのプランを取らないため、不採用としました。

●アモルファージノーテス
EXからのSSを阻止するため、終着点としては申し分ないです。とは言えPSスタートで展開することを考えると、扱いづらいため不採用としました。

以上の点で採用に足る札がラスターPしかないと判断し、また、ラスターPのためにオッレボを入れるのは役割として弱いため、不採用と判断しました。
ただし、展開の一つとしてアハシマを利用し、ランク7を狙う形にする場合はその限りではないかと存じます。

【オッレボに代わるもの】

オッレボが不採用となってしまったため、上下スケール枠を検討する必要があります。
しかし、そんな都合のいいカードは然程ないため、役割の組み替えをすることで対応しました。
デュエリストアドベントを2枚上下スケールとして認識することで慧眼、ドクバと合わせて8枚となり期待値に達成。
展開のエンジンとして、調弦3、ペンマジ3、アドベント1に5枚目のペンマジとしてペンデュラムトレジャーを採用しました。トレジャーは賤竜を経由することで擬似的なサーチに繋がり、アドベントからサーチをすることができるため、1枚あると便利なカードでもあります。

【手札誘発について】

現環境において、手札誘発の評価は低いと認識しています。正確には強い拘束力が手札誘発に求められている環境かと存じます。単純に無効にするだけではなく、さらに破壊する朱光の宣告者や、墓地の使用を2ターンに渡り縛るアトラクター、先行アドバンテージをなかったことにするG、などが例として挙げられます。
そして、これらの中で採用できるのはGとアトラクターになります。
Gはうらら、抹殺、墓穴と言った対魔術師で飽和する札が1:1交換として機能してしまう問題があります。また、ティアラメンツとスプライトに関しては、それなりに効く札ではありますが、止まりどころを有しているため、効果的とは言い難いです。また、Gの強さは相手に展開を控える選択をさせる点、引き込んできた札で致命傷を負わせることができる点が挙げられますが、このメインの構築では両者共に噛み合いが悪く、妨害札としては心許無いと判断し、結果としてメインからは不採用となりました。
次にアトラクターですが、両者に対して対策札としては順当かと存じます。メインから採用しているフェンリルとあわせて6枚体制での対策となるため、多少心許ないことには間違いありませんが妥協せざるを得ないのが現状です。

◼️最後に

本noteの解説はいかがだったでしょうか。
魔術師の新たな構築の一助なれたら幸いです。

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