詩作「遠雷」

掌から こぼしてしまう
目に砂が入って 透明な血が
籠った光が遠く あまりに速く

震えている いつの間にか
つま先で遊ぶ 伝った痕が
琴線が生じる あまりにも鋭く

わたし我儘だからって
笑っていた 頬を指で遊びながら
結んだ髪 他人事のように拗ねる
雨つぶの一滴め 見つけてね



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?