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ボラティリティの目安に関する考察

2022年も8月に突入しました!私の住んでいる町は気温36度を超す真夏日で大変暑い日が続いております。

さて、今日はボラティリティについてnoteを書いていこうと思います。ボラティリティの意味ついては、以前下記でご紹介させていただきました。

ボラティリティはその株価の標準偏差を表します。ボラティリティが10%ということは、今後1年間に±10%以内に収まる確率が68%であることを意味してます。

オプショントレードはボラティリティ・トレードと言われるほど、ボラティリティとはとても縁が深く、切っても切れない関係性があります。語弊を恐れずに言うと、オプショントレードは、ボラが低い時にオプションを買って、ボラが高い時にオプションを売ればいいだけなんです。

ただ、ボラティリティが高いのか、それとも低いのかが、とてもわかりにくい為、多くのオプショントレーダーは苦労をされていると思います。今回はボラティリティの目安について考察していきたいと思います。

IVは異なる銘柄で比較検討できない

例えば、A、Bの2つの銘柄があり、それぞれのインプライド・ボラティリティ(IV)が、30%と70%であった場合、どちらの銘柄のPUTをショートするのが良いでしょうか?

当然、IVが70%を超えるB銘柄の方を選択する方が合理的ですよね。でも、果たしてそうでしょうか?

現在のIVが高いか低いかを論じるとき、過去のボラティリティ(ヒストリカル・ボラティリティ(HV))を見る必要があります。

例えば、米国でVIX指数という有名な指数がありますが、VIX指数はS&P500のIVを表しているものです。そして、我々は過去のVIX指数の高低の目安を知っているので、20%であればIVが低い、50%を超えるとIVは高いと容易に判断ができるわけです。

先ほどの銘柄Aと銘柄Bについても、それぞれのHVを確認しないとIVが高いか低いかは判断できません。ましてや、VIX指数の感覚を当て嵌めるのはもってのほかというわけです。

銘柄Bの過去1年間のHVを調べると、そのレンジが65%~90%であった場合、IV70というのは、高いわけではなく、寧ろ低いレベルであるといえそうですよね。

一方、銘柄Aの過去1年間のHVのレンジが5%~30%であった場合は、IVは最高値に達しているといえそうです。

つまり、IVの高低は銘柄毎に過去と比較して検討する必要があるわけです。他の銘柄と比べても無意味なんです。

IVパーセンタイルランクとは

そこで、IVパーセンタイルランクというものを利用してはどうだろうか。

IVパーセンタイルランクとは、現在のIVが、過去1年間のIVと比較して、下からどの位置にいるかを表したものです。つまり、IVパーセンタイルランクが80であった場合、過去1年間のHVと比較すると下から80%に位置するということです。

下から80%に位置するということは、過去1年間のHVの80%が現在のIVより低い(逆に20%が現在のIVより高い)ということですから、IVパーセンタイルランクが高ければボラティリティが高い、低ければボラティrティが低いと言えそうです。とても便利に使えそうではないですか?

ただ、IVパーセンタイルランクって中々入手するのが難しいのですよね…少なくともサクソバンク証券のSaxo TraderGoでは確認できない(はず)。

そこでMarket Chameleonの登場です。Market Chameleonは有料のサービスですが、このIVパーセンタイルランクについては、無料の会員登録でデータの確認が可能です。

【出展】Market Chameleon

上記は私の建玉のウォッチリストになりますが、画像のように、IVやIVパーセンタイルランクを確認することが可能です。ただ、注意が必要なのは、Market Chameleonでは、IV30というデータを用いている点です。

通常のIVは1年間の標準偏差を表しますが、IV30は30日の標準偏差を表しております。つまり、IV30が10%であった場合、30日後に±10%以内に収まる確率が68%という意味です。

Market ChameleonのIVパーセンタイルランクでは、このIV30の値が、過去1年(252日で計算しているようです)のHVと比較して、どのくらいのレベルの高さであるか?を表しています。

ちなみに、上記表ですと、1番上のDISHという銘柄のIV30は76.2となってますが、このIVパーセンタイルランクが98%であるので、かなり高いボラティリティであることがわかります。

一方で、上から3番目のFSRのIV30は84.2とDISHと比べるとIV30は高いのですが、IVパーセンタイルランクは43.5%であるので、昨年のレベルで考えると平均よりも下のボラティリティであることがわかります。

まとめ

今回は、ボラティリティの高い安いの目安について考察してみました。Market Chameleonでは、IVパーセンタイルランクを設定してスキャンすることも可能であるので、高いIVパーセンタイルランク、低いパーセンタイルランクの銘柄がどのような株価を辿っていくか検証してみるのも面白いと思います。

私自身もパーセンタイルランクについては、TOEICのスコアにそう言えば書いてあったな…くらいの知識しかなく、今回、色々と調べて纏めてみましたが、解釈が間違っている部分もあるかもしれません。間違っていたら教えて下さいww

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。皆さんの参考になれば幸いです。

ありがとうございました!