2024年4月24日(水)

ぎゃー。面接ですが風邪が治ってません。起きた瞬間から最悪の気分。

なんとかベッドから這い出してスーツを着てバスに乗り電車に乗り電車に乗り電車に乗って会社にたどり着いた。遠い。大阪は雨が降っていない。

大緊張して面接。もう何訊かれてるんだかもよくわからずそれっぽいことをペラペラと喋っていた。あと普通に待遇の話とかもしてしまった。全然ダメ。基本的にあわあわしていたのに面接官は「あなたは落ち着いていていいねえ」みたいな雰囲気を出してくるので戸惑った。交通費は1000円もらえた。交通費としては足りなかった。

そういえば話している間は鼻詰まりがないようだった。やはり歩いている間、話している間、シャワーを浴びている間は鼻詰まりが解消されるようだった。

大汗をかいた。風邪のせいなのか面接の緊張のせいなのかわからないがどちらもだろう。コメダでガーナのジェリコを食べ飲んだが途中から飽きてしまった。

数日来電話をしなければと思っていた相手に電話をしたがまたしても相手は捕まらなかった。雨が降ってきた。

もうこの時点でだいぶクタクタなのだが精神的にはこれで帰るのは嫌だというかもったいない感じがしたので梅田のジュンク堂に寄った。雨足は強くなっていた。たっぷり1時間以上も悩んで『セーフセックス』の1巻2巻と保坂和志の『プレーンソング』を買った。本屋では悩めば悩むだけ良い買い物ができる。買い物の途中で友達に借りた折り畳み傘の手首にかける紐の部分がちぎれてしまった。私は悪くないんです! 信じて!

もう疲れすぎてクタクタというかぐったんぐったんで、カバンはどんどん重くなるし、こら敵わんわと思い電車に乗った。まだ小雨が降っている。

京都の街は安心した。通と通がきちんと垂直に交わっていて人間も速すぎない。建物に圧迫感はなく人間のために造られた街という感じがした。小雨は降っていた。それで『記憶の居所』と『朝をさがして』の2本立てを観た。サイトにはこの順番で書かれていたが上映の順番は逆だった。『朝を〜』はさっぱりと気持ちのいい味でここ数年の我々の社会を見つめ返すような映画だった。『記憶の〜』はオムニバスで3つのパートからなるのだった。「味の話」は私にとって不愉快な感じがした。主人公に対して兄がつく嘘は理由はどうあれ許されるものではないし最後まで兄自身が正しいのだというような顔をしてニヤついているのが腹立たしかった。主人公がそこに突っ込んでキレないのかよと思いすらした。野暮な見方しかできないのだった。

さらに雨粒は小さくなっていたが確かに降っていた。帰りのバスは激混みだった。勤め人と大学生と外国人観光客。私のすぐ後ろの外国人カップルは二人ともセクシーな顔・体・表情で混雑にかこつけて抱き合っていた。男性は体格は逞しいがよく見ると女性的な顔つきで、まつ毛がすごく長かった。髪も眉毛も綺麗に刈り揃えられていた。女性は逆に男性的な造形の顔だが、しなを作って彼氏に寄りかかって安心しているようだった。彼らは窓に貼ってある市バスのポスターのひらがな部分だけを声に出して読んでいた。日本語を勉強中のようだった。私は彼らに言いようのない生命力を感じた。このボロボロの体にも少し分けてほしかった。

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