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【EDH】”俺達”がラストアブザンだ!!5KEDH 最後のアブザン、レイハン&千の顔の逆嶋

 タルキール覇王譚は、運命再編をターニングポイントとして多くの勢力・キャラクターが登場する超魅力的なエキスパンションだ。
 3色の特徴を体現した各氏族、強力無比な龍王達、ウギンやニコルボーラスといった超重要キャラクターも登場するそのストーリーは、プレインズウォーカーの影響力を多くのプレイヤーに印象付けたのではないだろうか。
 
 大変魅力的なストーリーなので未読という方はぜひ読んでみてほしい。

 今回紹介するのはそんなタルキールで登場する『レイハン』をカード化した『最後のアブザン、レイハン』を主軸としたデッキだ。

 ダガタールを始めアブザンの大部分が龍王ドロモカ降伏する中、彼女は”最後のカン”を名乗って龍王に抵抗する。最後は仲間を逃がすため殿軍で戦い続け討ち取られてしまう。
 実際カード化された『レイハン』も単体で見ると龍王達と渡り合うには心許ない。いったいどうすれば龍王に打ち勝てるだろうか。
 彼女に最高の相棒がいたなら・・・

 ストーリーを読み彼女にベタ惚れした私は彼女の相棒を長い間探してきた。とある気づきから青が欲しかったが『イーシャイ』とかいう龍語りにカウンターを差し出すのはストーリー的にも不自然・・・と悩んでいた時、統率者レジェンズで”やつ”は現れた

 神河で退屈そうにしてる”あの男”の手を借りれば・・・いける!!!

 『逆嶋』の手を借りれば”最後のカン”は1人じゃなくなる!!ギデオンは1人だが俺達は全員ラストアブザンだ!!!
 鼓舞2なんて敵じゃない!忍耐の鱗は私達アブザンズが取り戻す!!

 そう、”俺達”がラストアブザンだ!!!
 (黒緑青・・・スゥルタイ・・・)


5KEDH 最後のアブザン、レイハン&千の顔の逆嶋(2022.4~)

【統率者】
  80円《最後のアブザン、レイハン/Reyhan, Last of the Abzan》
980円《千の顔の逆嶋/Sakashima of a Thousand Faces》
【ラストアブザンズ】14枚
  80円《先祖の鏡/Mirror of the Forebears》
  30円《あまたの舞い/Dance of Many》
  10円《二科目専攻/Double Major》
120円《玻璃池のミミック/Glasspool Mimic》
  10円《鏡像/Mirror Image》
160円《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》
  80円《灯の分身/Spark Double》☆
  20円《カエル声の写し身/Croaking Counterpart》
  10円《大笑いの写し身/Cackling Counterpart》
  22円《宿命的心酔/Fated Infatuation》
  30円《模写/Quasiduplicate》
  25円《覆滅+複製/Repudiate+Replicate》
  50円《複製の技/Replication Technique》
  40円《下僕の反射鏡/Minion Reflector》☆
【シナジーカード】4枚
  13円《屍体屋の脅威/Corpsejack Menace》
    7円《忘れられた古霊/Forgotten Ancient》
224円《死者起こし/Wake the Dead》★
  30円《魂の大鍋/Cauldron of Souls》★
【サクリ台】9枚
  20円《臓物の予見者/Viscera Seer》
  50円《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
    2円《グリセルブランドの信奉者/Disciple of Griselbrand》
  11円《スコラ谷の災い/Scourge of Skola Vale》★
  45円《不死の援護者、ヤヘンニ/Yahenni, Undying Partisan》
  30円《先見的な縫い師、ゲラルフ/Geralf, Visionary Stitcher》☆
  10円《血胞子のトリナクス/Bloodspore Thrinax》
  10円《要塞の暗殺者/Stronghold Assassin》
120円《漸減/Attrition》★
【弱点ケア】9枚
  30円《粗石の魔道士/Trinket Mage》
  10円《神出鬼没な拷問者/Elusive Tormentor》★
    7円《タミヨウの保管/Tamiyo's Safekeeping》
    4円《鼓舞する呼び声/Inspiring Call》
350円《オゾリス/The Ozolith》
  20円《犠牲/Victimize》
  30円《死住まいの呼び声/Call of the Death-Dweller》
100円《ファイレクシア流再利用/Phyrexian Reclamation》
  30円《バーラ・ゲドの復活/Bala Ged Recovery》
【フィニッシャー】11枚
140円《時の賢者/Sage of Hours》
  90円《トリスケリオン/Triskelion》☆
  20円《シミックの隆盛/Simic Ascendancy》
    7円《血顎の狂信者/Blood-Chin Fanatic》★
  20円《ゴルガリの死者の王、ジャラド/Jarad, Golgari Lich Lord》
200円《狂気の祭壇/Altar of Dementia》☆
  40円《茨森の模範/Bramblewood Paragon》
  10円《岸壁安息所の帆凧/Cliffhaven Kitesail》☆
    2円《憑依の外套/Haunted Cloak》
  60円《怨恨/Rancor》
  30円《新生化/Neoform》
【アドバンテージ】6枚
  10円《ディープウッドの住人/Deepwood Denizen》
  10円《ボーラスの信奉者/Disciple of Bolas》
  30円《重大な落下/Momentous Fall》
110円《生命の遺産/Life's Legacy》
  90円《よりよい品物/Greater Good》
  30円《苦い真理/Painful Truths》
【妨害】3枚
  23円《フロギーモス/Froghemoth》★
100円《鎖を解かれしもの、ポルクラノス/Polukranos, Unchained》
  10円《古き者どもの報復/Retribution of the Ancients》
【マナ加速】11枚
  30円《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
  50円《フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves》
  80円《東屋のエルフ/Arbor Elf》
  50円《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
100円《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》
  70円《ボリアルのドルイド/Boreal Druid》
  24円《繁茂/Wild Growth》
  80円《太陽の指輪/Sol Ring》
    4円《極楽の羽ばたき飛行機械/Ornithopter of Paradise》
  32円《スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim》
  80円《ハダーナの登臨/Hadana's Climb》
【土地】31枚
  10円《統率の塔/Command Tower》
  20円《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》
    8円《祖先の道/Path of Ancestry》
  10円《華やかな宮殿/Opulent Palace》
    2円《ゴルガリの腐敗農場/Golgari Rot Farm》
    7円《シミックの成長室/Simic Growth Chamber》
    5円《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct》
  38円《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
  90円《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
  70円《窪み渓谷/Sunken Hollow》
    2円《ならず者の道/Rogue's Passage》
  13円《高級市場/High Market》
    4円《無限地帯/Myriad Landscape》
    2円《進化する未開地/Evolving Wilds》
    2円《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
  20円《樹上の村/Treetop Village》
160円《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
    《森/Forest》   5枚
    《島/Island》   5枚
    《沼/Swamp》 4枚

4986円

Magic Factory デッキリスト

実質追加『千の顔の逆嶋』
真面目に統率者がリソースを生むデッキで非常に強い。


デッキコンセプト

 本デッキは冒頭述べた通り『逆嶋』の手を借りて『レイハン』を並べて対戦相手を蹂躙するデッキだ。
 龍王に打ち勝つ要となるのは当然『レイハン』の能力。

 『レイハン』の能力はクリーチャーの死亡時に誘発し、乗っていたカウンターを対象のクリーチャーに乗せ換えることができるというもの。

 『レイハン』1人ではカウンターを右から左に動かすだけで正直力不足と言わざるを得ないわけだが、『レイハン』が”複数人いる”となると話は全く変わってくる。

 カウンターを移動させる能力は『レイハン』の人数回誘発するため、カウンターは「死亡したクリに乗っていた数」×「『レイハン』の人数」分移動することになる。
 それはもう”爆発的”にカウンターが増加するのだ。

 3人『レイハン』がいれば、2人同時死亡で[3個×2人死亡×3人分]+3個=21個修正の『レイハン』、順に2人死亡で[(3個+3個×3人)個×2人]+3個=27個修正の『レイハン』が爆誕する。
 4人いれば同時死亡で39個『レイハン』、順次死亡で99個『レイハン』だ!!過剰もいい所だがこのように”ラストアブザンズ”で爆発的にカウンターを増やすのが本デッキの基本コンセプトだ。

 楽しくなってきただろう?

『トリスケリオン』に100個カウンターを載せればだいたい勝ちだろう?
”ラストアブザンズ”が4人いれば可能だ

 3人目以降の『レイハン』『クローン』達を利用する。3マナ以下に絞ったが総勢14人のレイハンがライブラリには控えている
 『逆嶋』が世界を騙してくれるので、3人目以降の『レイハン』も戦場に残ることを許されるという寸法だ。

 あとは以下のいずれかの方法で対戦相手を蹴散らすだけだ。

①巨大統率者に回避能力を付与して殴りこむ
②回避能力持ちクリーチャーにカウンターを移して殴りこむ
③大型クリーチャーや大量カウンターを顔面火力や特殊勝利に充てる

 これらの選択肢が選べるならサクサクとゲームを進められるだろう。引かない時は巨大レイハンズでプレッシャーをかけていこう。

現状最強格の帆凧 出た時勝手に装備されるおかげで奇襲性が高いうえに、ほぞなので『粗石の魔道士』でサーチできる


 弱点はもちろん全除去で、ラストアブザンズは全除去を食らってしまうと力を託す味方がおらず全ての力を失ってしまう。
(余談だがカウンターの移し先に制約は無いため対戦相手のクリーチャーにもカウンターを載せられたりする)

 そこで数種のケアカードも搭載している。
 白が無くてもそこは3色、多くの高相性カードが発掘された
 最も都合の良い方法は1体破壊不能クリーチャーを用意することだろう。これがいれば全除去は大逆転カードとなりうるため、相手は気安く全除去を打てなくなる。
 おされカードのコーナーで紹介したいと思う。


 サクリ台にもこだわった。本デッキのサクリ台は無限回起動できる必要はない。加えて言うならば自ら『レイハン』を減らす行為は弱点を絞る行為であるため、可能な限り生贄は有効活用したい

 そんな願いに答えるサクリ台が出てくる出てくる、爆アドの緑、除去の黒にゾンビの青??!普段使わない変わり者のサクリ台が搭載されているぞ!

生贄リソースを補いながら回避能力を付与できるのが非常に強い
『レイハン』コピートークンはサクれないため注意

 その他の特徴として
  1ターン目:1マナ加速
  2ターン目:『レイハン』キャスト
  3ターン目:『逆嶋』キャスト
  4ターン目:クローン1体+サクリ台キャスト
 で4ターン名に1パンバニラ『レイハン』を爆誕させられるため、低価格の1マナ加速は全て搭載しテンポを意識した。
 苦手な横並び戦術やコンボ搭載デッキにさっさとご退場願おう。


プレイのコツ(遊んでみた感想)

 想像していたより1000倍ぐらい爆発力があったw

 遊んでみて、『レイハン』が並ぶと『レイハン』の影響力がみるみる大きくなっていく点が非常に面白かった。

 上記の通り、『レイハン』3体目が並んだ時点で実質フィニッシャーに化けるため、どんどん『レイハン』を殺しづらくなるのだ。
 3/3という「いやな数のジェネダメだがブロックすればまず倒せてしまうサイズ」が大変いやらしく、実質アンブロアタッカーであり死ぬと他『レイハン』が固くなる超いやらしいブロッカーに化けていた。

 加えて一瞬でクリーチャーを巨大化できるギミックと、”共闘”という”統率者2枚態勢”の相性が抜群だった。
 1パン『レイハン』&1パン『レイハンでもある逆嶋』を並べることはわりと造作も無かった。

 恐ろしい、これが世界を偽り再び押し潰さんとする”忍耐”の力か・・・
(実情は家族を忘れ死を悪用した”残忍”なコンボな所がなんとも感慨深い)

 一方で本デッキは『レイハン』を並べることしか考えていないため、全てのリソースを失ってからの復帰は非常につらい。
(残念ながらEDHでの『クローン』のカードパワーが非常に高いためある程度戦えてしまうのだが・・・)
 
 特にカウンターを増やすため”アブザンズ”を減らす時には十分に注意しよう。ピン除去で全てのカウンターを失っては目も当てられない。ケアカードが引けているなら真っ先に展開し、テンション上がっても足元は救われないよう意識しよう。

 またフィニッシュ手段でクリーチャーを減らす構造上、横並び戦術がつらかった。3/3より小さいクリーチャーにチャンブロされ続ければ当然なんの進展も無い。
 とはいえおもちゃばっかなので対策カードは特に入っていない!

 楽しさ全振りでそこまで器用ではないので、苦手なデッキは優先的に殴ってさっさと退場させよう

(さすがにパーマネント対策は入れような!)

わりと真面目に数回の生贄で相手のライブラリを吹き飛ばせる


おススメカード・おされカード

【おされサクリ台】
 どのサクリ台を用いても『レイハン』が勝手にカウンターを引き継いてくれるため、サクリ台側は「クリーチャーというリソースを何に変えるか」という視点で選出した。
 イカれたメンバーを紹介するぜ!

スコラ谷の災い/Scourge of Skola Vale

 クリーチャーを食って”実質ラストアブザン”するハイドラ
 本人にその気は毛頭ないだろうが、このハイドラが腹を満たすと他の『レイハン』にも糧が受け継がれる。
 カウンターで強化される点が非常に相性が良い上に、回避能力持ちのためそのままフィニッシャーにすることもできる。
 「生贄をさらなる打点に充てよう!」の1枚。


漸減/Attrition

 クリーチャーをコストに『破滅の刃』するエンチャント
 近いものに『要塞の暗殺者』がいるがこちらは1ターンに黒マナの数だけ使える点が非常に強い。
 本デッキは1ターンに2回ほど生贄にしたいことが多いため、かゆい所に手が届いて大変良い。
 「相手のクリーチャーも巻き込んで戦況を有利に!」の1枚


血顎の狂信者/Blood-Chin Fanatic

 本デッキの超相性サクリ台兼フィニッシャー。
 『レイハン』になった『逆嶋』『クローン』も”戦士”なので稲妻の速さで血肉に代わる。
 ドレインなのが非常に強い。彼らが血肉から力を得る術を身に着けたのはマルドゥ族の名頃だろうか。
 「顔面を削りライフアドを稼ぐ!」超相性な1枚


【おされケアカード】

〇神出鬼没な拷問者/Elusive Tormentor

 霧に変幻して屋敷に侵入する吸血鬼・ウィザード。
 吸血鬼の能力と侵入するコンセプトがうまく反映された良デザインカード。霧状態がほぼ無敵なのもそれらしい。
 あとプロモ版イラストがかっこいい
 本デッキでは霧状態のままカウンターを載せて無敵殺人ミストを爆誕させよう。ほしいものを全部持った最強アタッカーが誕生する。


〇死者起こし/Wake the Dead

 相手ターンの戦闘フェイズにのみ唱えられるリアニ呪文。非常にリアニ効率が高く多くのコンボデッキで活躍している1枚。
 本デッキでは横並び戦術に対するブロッカーを用意しながら次ターンのフィニッシャーを超強化することができる。
 じわじわ値段が上がっている。カードパワーは異常なのでそろそろ跳ね上がるのではないだろうか。


〇魂の大鍋/Cauldron of Souls

 本デッキに”5枚”しか入っていない「5マナ以上のパワーカード」その①
 カウンターが乗って出る『レイハン』頑強の相性が良いのは想像に難くない。
 サクリ台と同時に出せば大鍋から湯水のようにカウンターが溢れだす
 値段的に不採用だが『命綱』でも近い動きが可能だ。


〇フロギーモス/Froghemoth

 本デッキに”5枚”しか入っていない「5マナ以上のパワーカード」その②
 ふつうにカードパワーが高い。
 速攻トランプルが大変にいやらしく十分に墓地対策として機能する。本デッキでは回避能力のおかげでフィニッシャーとしても機能するため採用している。
 新たなアブザンの選りすぐられた家族達だぞ!


おわりに

 本音を言えばまだまだ追加『レイハン』が多いと思う、もう少し減らしていい。サクリ台や回避能力付与を増やせば速度が出るし、全除去ケアを増やせば安定感が増すだろう・・・

 だが”ラストアブザンズ”の楽しさには代えがたい!

 「サポートカードばかり引くようになって狙った動きができなきゃ意味無いからね!」と、ノリと勢いでできてるのが本デッキだ。

 しかしその勢いのおかげで良いこともあった。
 デッキ内容が非常にシンプルで遊びやすくなったのだ。

 本デッキは元々5000円で作る予定ではなかった。
 クローンギミックはそのままに『倍増の季節』『カロニアのハイドラ』をはじめとした強力なハイドラ達を採用し、強力なクリーチャーを『レイハン』で育てて戦うような構築を試していた。
 十分遊べそうだったし楽しくはあったのだが、『レイハン』の能力まで生かすには少々ギミックが複雑だった。

 この時『逆嶋』&クローン型の構想は既にあったのだが意図して避けていた。「シンプルすぎて動きが単調なのでは?」と考えていたのだ。

 この考えは非常に良くなかった、EDHで動きがシンプルなのはむしろ強みと言えるのに「複雑な動きのほうが楽しいのでは」ととんだ思い違いをしていた。
 今回それに気づけた理由は仲間に相談したことと、「試しに両方触ってみる」ことに決めたことが理由だった。

 相談では「十分面白そうだけどね。」とO氏が背中を押してくれた。
 結果的に『レイハン』を最大限生かし『レイハン』でしかできない動きをするデッキに仕上がったため今では圧倒的に現在の形のほうがお気に入りだ。改めて、O氏に感謝申し上げる。

 当然だが1つの統率者でも多数の遊び方がある。
 お気に入りの統率者を今一度見直して、全く異なるアプローチでデッキを作ってみてはいかがだろうか。
 今まで見えていなかったシナジーや魅力が見つかるかもしれない。 



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