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【EDH】共闘で今までにないシナジーを生めるか?!!5KEDH ダスキネルの工作員、ネイディア & ワイアウッドの呼び手、ギランラ

 「共闘」はEDHにおいて非常に強力なキーワード能力だ。自由な色選択を可能とする上、通常より初手が1枚増えるに等しい
 そしてこいつの魅力は何といっても、自分好みの組み合わせで多種多様なシナジーデッキを構築することができる点だろう。

 今回はF氏がデッキリストを提供してくれた。
 デッキのコンセプトや戦い方も、これまでのデッキとは異なるスタイルとなっている。共闘デッキならではのシナジーと、その魅力について触れていきたいと思う。

 紹介するのは『ダスキネルの工作員、ネイディア』『ワイアウッドの呼び手、ギランラ』「ゴルガリ アド&アド」デッキだ。

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5KEDH ダスキネルの工作員、ネイディア & ワイアウッドの呼び手、ギランラ(2021.2~)

【統率者】
    2円《ダスキネルの工作員、ネイディア/Nadier, Agent of the Duskenel》
    2円《ワイアウッドの呼び手、ギランラ/Gilanra, Caller of Wirewood》
【コンボパーツ&サクリ台】 12枚
  80円《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》★
100円《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》
140円《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar》
  90円《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》 ★
    4円《臓物の予見者/Viscera Seer》
    8円《血の座の吸血鬼/Bloodthrone Vampire》
  40円《進化の飛躍/Evolutionary Leap》
100円《よりよい品物/Greater Good》
  76円《危険な進出/Perilous Forays》
  10円《ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord》
    2円《想起の拠点/Bastion of Remembrance》
880円《破滅の終焉/Finale of Devastation》
【アドバンテージ】 9枚
150円《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
  22円《不気味な腸卜師/Grim Haruspex》
  45円《収穫の魂/Soul of the Harvest》
  10円《魂の収穫者/Harvester of Souls》
  20円《数多の声/Voice of Many》★
300円《威厳の魔力/Regal Force》
  44円《地底王国のリッチ/Underrealm Lich》
  10円《野生語りの帰還/Return of the Wildspeaker》
100円《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》
【トークン生成】 7枚
  10円《傲慢な完全者/Imperious Perfect》
  22円《硬鎧の大群/Scute Swarm》
  10円《深き森の隠遁者/Deep Forest Hermit》
  99円《若葉のドライアド/Tendershoot Dryad》★
  20円《蟻の女王/Ant Queen》
  33円《女王スズメバチ/Hornet Queen》
118円《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
【パンプ】 9枚
480円《大軍の功績/Triumph of the Hordes》
  18円《圧倒する暴走/Overwhelming Stampede》
  11円《清廉潔白な判事/Immaculate Magistrate》★
    2円《完全者の誇り/Pride of the Perfect》
  10円《石鍛冶の傑作/Stoneforge Masterwork》
    6円《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》
100円《運命の扉/Door of Destinies》
180円《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》
  44円《ウルドのオベリスク/Obelisk of Urd》
【マナ加速】 18枚
170円《太陽の指輪/Sol Ring》
  24円《繁茂/Wild Growth》
  20円《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》 
  44円《フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves》
  65円《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
  40円《東屋のエルフ/Arbor Elf》
  65円《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》
160円《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》
  10円《森のレインジャー/Sylvan Ranger》
  20円《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
  10円《肥沃な大地/Fertile Ground》
    6円《明日への探索/Search for Tomorrow》
  30円《養育者、マーウィン/Marwyn, the Nurturer》
  11円《耕作/Cultivate》
  26円《木霊の手の内/Kodama's Reach》
    8円《ラノワールの幻想家/Llanowar Visionary》
  80円《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid》
250円《梢の戦術家/Canopy Tactician》
【パーマネント対策】 6枚
  22円《自然の要求/Nature's Claim》
  29円《内にいる獣/Beast Within》
    6円《隔離する活力/Sundering Vitae》★
  20円《ビルタズの妙技/Virtus's Maneuver》
  50円《鋸牙の破砕獣/Sawtusk Demolisher》
  11円《忌むべき者の監視者/Overseer of the Damned》
【墓地利用】 2枚
  20円《採取+最終/Find+Finality》
    2円《犠牲/Victimize》
【土地】 35枚
    9円《統率の塔/Command Tower》
          《森/Forest》  22枚
          《沼/Swamp》   12枚
4606円

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デッキコンセプト

 まず2体のジェネラルとそのシナジーについて簡単に触れておこう。

 『ギランラ』は非常に分かりやすい、マナを出しアドを稼ぐ優秀な潤滑剤だ。こいつが統率者として必ず初手にあることの心強さは計り知れないだろう。
 
 そして本デッキの要となるのはもう一人のエルフ、『ネイディア』だ。
 トークンが戦場を離れるとパンプし、自身が離れた時パワー分のトークンを出す。6マナと重たいがその分爆発力を秘めた能力を持っている。出てくるトークンもエルフである点は強みの1つだろう。
 
 なんとなくやりたいことが見えてきたのではないだろうか?
  1. ネイディアが場を離れてトークンを出す
  2. 再びネイディアを出しトークンを他のリソースに変える
  3. ネイディアが場を離れてトークンを出す(+3体)
 悪い動きをしそうである。

 本デッキは黒とサクリ台の『ネイディア』『ギランラ』含む緑のエルフ&トークンシナジーを使ったゴルガリアドバンテージデッキだ。
 『ギランラ』でリソースを補いながら、『ネイディア』でエルフを並べ、コンボも狙いつつ数で押し切り勝利を目指すのだ。

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 本デッキのコンボについて整理しておく。


【コンボルートA】
1.『ネイディア』+『アシュノッドの供犠台』を揃える
2.ネイディアを生贄 ⇒ 無色2マナ+エルフトークン3体生成
3.エルフトークン1体を生贄=無色2マナ ⇒ 『ネイディア(コスト+2)』を再キャスト ※要 黒1マナ+3マナ or ネイディア+2/+2
4.エルフトークンを生贄(ネイディアがパンプ) ⇒ ネイディアを生贄 ⇒トークンが増えていくため黒マナの数だけループ
『樺の知識のレインジャー』『無慈悲な略奪者』がいれば無限マナ&無限トークン

【コンボルートB】
1.『ネイディア(+6/+6)』+『無慈悲な略奪者』+サクリ台を揃える
2.『ネイディア』を生贄 ⇒ 宝物1+エルフトークン9体生成
3.『ネイディア(コスト+2)』を再キャスト(要7マナ)
4. エルフトークン生贄 ⇒ 宝物9 + ネイディア(+9/+9)
5.『ネイディア』生贄 ⇒ 宝物1+トークン12体 ⇒宝物で再キャスト
トークンが3体ずつ増えていくため無限マナ&無限トークン

 上記は可能な限り関係者を減らしたコンボ手順である。

 当然サクリ台とパーマネント数によって初期リソースは変化するため、初動はより複雑化するだろう。
 コンボ後はアド原かフィニッシャーにマナをつぎ込んでしまえば終わりだ。

 とはいえ本デッキは全力でこのコンボを狙うわけではない
 カウンターの乗ったネイディアを戦場に用意し、じわりじわりとリソースを増やしていくだけで良い。少し大きくすれば実質全除去もケアできたようなもの。少の除去では崩れない、ゴルガリらしい横並び戦術で戦おう。

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おすすめカード、着目したカード

〇樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers
 『遺産のドルイド』が超加速要員なら、こいつはエルフの多色化を支える縁の下の力持ちだ。本デッキではコンボでトークンから黒マナを生成するために活躍する。召喚酔いエルフだろうが即マナ要員として働かせられるブラック企業の鏡2号。本デッキならではのチョイスだろう。

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〇数多の声/Voice of Many
 こいつは非常にクールな選択だろう。
 条件を満たせば肉付き『調和/Harmonize』になるエルフ。数を並べるデッキは条件を満たしやすく、数を増やしながらアドまで稼げる。エルフシナジーも生かせるため、中速の横並びでは十分に活躍が見込める。中盤の潤滑剤として十二分に活躍してくれるだろう。

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〇若葉のドライアド/Tendershoot Dryad
 各アップキープに苗木を生成し、昇殿達成で苗木を+2/+2するとんでもドライアド。信じられないほどのカードパワーだ。
 まず「各アップキープ」というのがちょっと何言ってるのかわからない
 EDHなら1ターン置いとくだけで4体も生成する驚きの性能だ。そしてこんなペースでトークンが増えれば昇殿達成なんて一瞬だ。

 EDHでの昇殿達成は正直簡単で、中盤以降ならほぼ土地だけで達成できる。こいつに至っては最速で出しても次ターンには昇殿を達成するだろう。
 結果1ターンで12打点生成する化け物に早変わりするのだ。
 Must除去を体現するカードパワーを君も体感してみよう。

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〇清廉潔白な判事/Immaculate Magistrate
 こいつはなるほど、ネイディアと超高相性クリーチャーだ。
 自身もエルフ、そしてエルフの数だけ単体強化。すると強化しただけ『ネイディア』が生成するエルフが増えるわけだ。通常であればトークンリソースを使わなければいけないところ、こいつならトークンを残したまま『ネイディア』を強化できる
 リソースを維持したままデッキの主要な動きを支えてくれるいぶし銀クリーチャーだろう。

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F氏おすすめカード
〇隔離する活力

並べるデッキなので中盤以降ほぼピッチスペルを握っているという安心感がある

 ピッチは強い。不意を突けるという強みは何にも代えがたい。
 『プロパガンダ』『上天の閃光』といった対横並びパーマネントでお通夜だと思わせておいてひっくり返してやろう。

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〇ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote

 『ネイディア』をコストに『ギランラ』を起こして『ネイディア』を再キャストするとトークン3体と手札2枚増える、意味不明なアドの稼ぎ方ができる。

 これはF氏に話を聞くまで失念していた動きだった。『ネイディア』だけにとどまらない、ジェネラル両者とかみ合い強力なシナジーを形成する本デッキに最も合致した生物だ。
 2体の統率者と「何か」で生まれるコンボを見つけるのも非常に楽しいだろう。

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プレイの所感(相手をした感想)

 F氏に本デッキを回す上での所感について聞いた。

ポイント
・とりあえず4ターン目にギランラのマナからネイディア着地を目標に
・共闘とギランラのドローで+2アドは約束されてるようなものだから初手は5枚までならガンガンマリガンしていい(うらやましい)
・順調にネイディアが出たらマナ、手札、生物がどれも充実しているはずなので後は手なりで
・ネイディアでリスクヘッジしながら並べて機を伺うのが基本で、置物の全体強化があればさっさと出してじわじわと詰める。ソーサリーの全体強化は可能な限り全員殺せるまで温存、リソース全ツッパに除去合わせられて死ぬパターンでないならコンボはぶっぱでもおk
【強み】
 序盤の安定感から初手のストレスフリーっぷりが凄まじい、事故ってゲームに参加できないみたいな展開がほぼ無い
【弱点】
 軽いカードが多く盤面に生物を多く展開しないと攻めの起点を作れない
重いカードもトークン生成や全体強化が多く基本的に脳筋で対応力が低い


 相手をした感想としては、まず『ギランラ』がいることで初動が非常に安定しているように思う。そして『ネイディア』等を唱えるたびに手札も補充されるため、統率者でじわじわとリソース差を作ってくるのがいやらしい、というイメージだった。

 終盤は統率者に頼り切るわけではなく、統率者で稼いだアドバンテージで捲ってくるため、トークン数やネイディアのカウンター数を意識しなければいけない、いつ襲ってくるかわからない恐ろしさがあった。

 『ネイディア』にカウンターが乗ってからはリセット呪文にも耐性ができるため簡単にはリセットもできない、全員がじりじりと削れるほど強くなるデッキだろう。コンセプト通りの耐久型デッキに仕上がっている。

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 しかしながらF氏曰く、「ネイディアを出した後モサモサの展開を繰り出すことが多く爽快感が無い」点が少し気になったとのこと。

 もともとそこを捨てたコンセプトだから仕方ない所はあるが、中長期戦を想定したデッキは構築スキル・プレイスキルに加えてプレイヤーとの相性も重要となるため、納得のいく構築に仕上げるのは一苦労だ。
 その分、構築通りに展開が進めばニヤニヤが止まらないだろうし、相手の攻め手や妨害を搔い潜り勝利を掴む達成感はこういうデッキでしか味わえない

 読者の中にもこういった攻め手を好むプレイヤーがいることだろう。卓の速度やメタを読むスキルが必要になるが、「自分だったらどう耐えるか、掻い潜るか」を意識した構築も新たな発見があるかもしれない
 対戦相手の猛攻を耐え抜き、忍耐力と攻め時を見定める目でもって勝利を掴む持久戦デッキにみなも挑戦してみてほしい。

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おわりに

 統率者レジェンズで共闘統率者が多数登場したことで、共闘で生まれるシナジーは非常に多様化した。好きな動きに欲しかった色を加えてみたりなど、今までの統率者とは全く異なった視点からデッキを構築することだって可能だ。

 一度共闘統率者で好みな組み合わせを探してみてはいかがだろうか?

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