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【EDH】5000円環境最強??! 5KEDH 世界を彫る者、ファイラス

 今回は私のEDHメンバーN氏のデッキを拝借した。
 N氏のコメントをまず紹介したい。

みんな一度は「ゼンディカーの報復者を統率者に使えればな~!」と考えたことはあるだろう。こいつならその夢が叶う!しかも赤色のおまけつき!!

 『歯と爪』から『孔蹄のビヒモス』と一緒に出たり、『威厳の魔力』と一緒に出たり、普通に終盤ぽろっと出てきてフェッチを切られるだけでめくってくるようなEDH常連(うちの卓だけ?)の『ゼンディカーの報復者』
 CIPで基本土地の数だけ植物を出し、上陸で植物に+1/+1カウンタを4つ置く5/5のエレメンタル。つまりこいつは実質伝説の『ゼンディカーの報復者』なのである。

 先に言っておこう、こいつは豪快で楽しく、強いぞ

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5KEDH 世界を彫る者、ファイラス(2020.12~)

【統率者】
  11円《世界を彫る者、ファイラス/Phylath, World Sculptor》
【フィニッシャー】 16枚
150円《旗印/Coat of Arms》
130円《 分かち合う憎しみ/Shared Animosity》
    4円《タルキールの龍の玉座/Dragon Throne of Tarkir》
  40円《獣使いの昇天/Beastmaster Ascension》
  11円《血胞子のトリナクス/Bloodspore Thrinax》★
220円《クローサの拳カマール/Kamahl,Fist of Krosa》
  20円《終末の祟りの先陣/End-Raze Forerunners》
295円《大軍の功績/Triumph of the Hordes》
320円《爆破基地/Blasting Station》
180円《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》
890円《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》★
350円《我々の刃/Blade of Selves》★
  20円《妖術師の衣装部屋/Conjurer's Closet》
  55円《アクームの怒り、モラウグ/Moraug, Fury of Akoum》
  29円《硬鎧の大群/Scute Swarm》
108円《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar》
【除去・邪魔】 6枚
    2円《再利用の賢者/Reclamation Sage》
    4円《テラストドン/Terastodon》
  80円《汚損破/Vandalblast》 
  20円《自然の要求/Nature's Claim》
  20円《古えの遺恨/Ancient Grudge》
  99円《混沌のねじれ/Chaos Warp》
【サーチ・アド】 15枚
  10円《激情の共感者/Fierce Empath》
  50円《山賊の頭、伍堂/Godo, Bandit Warlord》★
180円《召喚の調べ/Chord of Calling》
  30円《再誕のパターン/Pattern of Rebirth》
    2円《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
  18円《ヤヴィマヤの古老/Yavimaya Elder》
    2円《トレストの随員/Entourage of Trest》
    2円《砂岩の予言者/Sandstone Oracle》
    8円《調和/Harmonize》
   10円《巫師の天啓/Shamanic Revelation》
   22円《僻境への脱出/Escape to the Wilds》★
180円《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
   10円《新たな芽吹き/Regrowth》
130円《永遠の証人/Eternal Witness》
    2円《バーラ・ゲドの復活/Bala Ged Recovery》
【マナ加速】 28枚
  10円《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
  20円《エルフの神秘家/Elvish Mystic》
  32円《東屋のエルフ/Arbor Elf》
  50円《フィンドホーンのエルフ/Fyndhorn Elves》
140円《ジョラーガの樹語り/Joraga Treespeaker》
165円《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
  20円《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
    2円《彼方地のエルフ/Farhaven Elf》
  90円《太陽の指輪/Sol Ring》
  24円《繁茂/Wild Growth》
  10円《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition》
  76円《危険な進出/Perilous Forays》★
200円《自然の知識/Nature's Lore》
200円《三顧の礼/Three Visits》
  11円《不屈の自然/Rampant Growth》
  20円《遥か見/Farseek》
  10円《探検/Explore》
  50円《秋の際/Edge of Autumn》
  10円《明日への探索/Search for Tomorrow》
    6円《砕土/Harrow》
    2円《乱動の再成長/Roiling Regrowth》
  20円《耕作/Cultivate》
  10円《灰からの成長/Grow from the Ashes》
  38円《発見の旅路/Journey of Discovery》
  10円《スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim》
  10円《爆発的植生/Explosive Vegetation》
  20円《迂回路/Circuitous Route》
    9円《巨森の波動/Vastwood Surge》
【土地 34】
《森/Forest》      28枚
《山/Mountain》  6枚
4979円

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デッキコンセプト

 CIPによる圧倒的パーマネント稼ぎと、少しアレンジされた強化能力。いろんな遊び方が考えられるが、N氏の構築は堅実だ。ほとんどマナ加速とフィニッシャーで構成されている。
 攻め時を見定め、通るまでフィニッシャーを叩きつけ続けるのだ。

ポイント
・まずは十分にマナ加速。ファイラスが出せなければ始まらない。
・再キャストの目論見が立ったなら積極的に攻撃する。相打ち上等で一番討ち取っておいしいところから。
・ジェネラルと4/5植物が1~2体並べば壁は十分。
・ファイラスを差し出し再キャストすれば植物は倍。
・対応や返しターンで1人殺せるようになれば主導権を握ったも同然
・最後はフィニッシャーと要相談。爆発力で相手を捲ろう。

 まず衝撃的なのがマナ加速28枚という数字だろう。しかしこれは後引きランパンに役割があるからこそなせる構築だ。
 ファイラスキャスト後のランパンには植物を強化する役割の他に、非常に重要な役割がある。
 このデッキで最も重要な動き、それはファイラスを再キャストできるマナを常に確保しておくことだ。これは非常に大きな抑止力を生む。

 ファイラスより大きいクリーチャーを自分が用意できたとしよう。しかし君はファイラスに殴りかかる前に、ファイラス再キャストのことを考えなければならない。
 ファイラスを差し出された場合、再キャストによってより盤面が悪化する可能性が十分存在するのだ。ピン除去も火に油を注ぐことになりかねない

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 強めのランパンもしっかり入っている一方、本デッキはフィニッシュ手段に潤沢に金額を割いている。
5000円EDHではどこにお金をかけているかでも構築者の思惑を読むことができるわけだが、『鍛冶の神、パーフォロス』890円(2020.12)をしっかりデッキに搭載した点に並々ならぬこだわりを感てならない

 パーフォロス⇒ファイラスがつながろうものなら全員のライフを20点以上溶かすことなど造作も無いだろう。何よりファイラスに手を付けられなくなるのが問題だ。
 再キャストされれば負けは確実、とはいえターンを回せばパーフォロスの火吹きが恐ろしい打点を生む。本当にこの破壊不能エンチャントは悪いことしかしない。ゲームは終わったも同然だ。

 どうせ顕現しないので専用の除去を搭載していなければそもそもどかすことすらできない。通してしまえば勝ちの相棒だ。

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 他にこのデッキで猛威を振るうカードといえば、間違いなく『ゴブリンの砲撃』だ。こいつを通してしまうと盤面は基本的にファイラスにコントロールされる
 そしてこいつの最も恐ろしい点は、ライフが減ってきた終盤にスルリと現れ、植物を顔面に放り投げてくる所だろう。通してしまった瞬間、ファイラスにお伺いを立てないと動けないプレイヤーが爆誕する。

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プレイの所感(相手をした所感)

 N氏に構築とプレイで意識している点を聞いた。

「通常であれば後引きで弱いランパンが十分仕事をするため、無理にアドを稼がなくても意外といける。」(結果アド源カードは最低限)
「ファイラスはガンガン殴る。討ち取られれば再キャスト、通せば5点でいつか人は死ぬ。」
リーサルを雑に考えるのは、やめようね!殴って勝つ環境だから濃霧系が入ってくることが多い。(経験談)」
「植物は4/5並べの方が強い。20/21はロマン。」

 とのこと。
 しっかりと相手のライフを削りに行く点は当然だが大切な点だろう。ライフが少ないほど、自分のリソースで相手を捲りやすくなるはずだ。

 相手をした所感としては、まずその耐久力に瞠目する。5/5と4/5が立ってしまえば生半可なクリーチャーでは乗り越えることすらできない。
 上記の通りリキャストの問題もあるため地上は一瞬で要塞と化す。そして気づけば次々と襲い掛かるフィニッシャーを必死に対処しているイメージだ。植物の召喚酔いが冷めれば祈ってターンを渡すしかない。(さてはこの卓全除去薄いな?)

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おすすめ格安カード・おされカード

〇統率者のCIPを生かすカード
 CIPジェネラルと高相性の『妖術師の衣装部屋』に加え、本デッキでは『我々の刃』も採用している。たった6マナで2倍の植物がうじゃうじゃ沸てくる爆アドカードだ。にやにやが止まらないだろう。

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〇おされサーチカード
 『山賊の頭、伍堂』一瞬意外に思ったが、その実力にすぐに納得した。グルールでこのアクセス性能は唯一無二だろう。N氏曰く、「アドにもフィニッシャーにアクセス可能、仕事のできるいいやつ」とのこと。
 『タルキールの龍の玉座』でも良いし、最強最相性の『頭蓋骨絞め』にアクセスできれば、手札に困ることはなくなるだろう。

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〇ベストマッチカード(汎用性部門)
 『鍛冶の神、パーフォロス』が火力面の高相性カードなら、『危険な進出』汎用性面での最も高相性なカードだろう。
 「継続的にインスタントタイミングで使えるランパン」であり、「ブロックされた植物を生贄に捧げファイラスで強化」が可能なほか、「ファイラスを生贄に捧げ再キャスト」など用途は多岐に渡る。
 ランパンでありサクリ台でありコンバットトリックである恐ろしいカードだ。

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が着目したおされカード
1.『僻境への脱出』

 次のターンまで使える5枚の衝動的ドロー
 枚数だけなら他にも高効率なカードはあっただろうが、あえてこのカードを選んでいる点を評価したい。
 構造上クリーチャー数参照のドローは”引きすぎる”ことが容易に想像できる。(引きすぎて悪いことはほとんどないわけだが)その点でいえばこのカードは非常にバランスが取れているといえるだろう。

 まだ訝しんでいる読者よ、冷静になってほしい。5マナ5ドロー追加土地セットだぞ。他がヤバすぎるんだ・・・

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2.『血胞子のトリナクス』
 このクリーチャーの能力を目の当たりにしたとき、私は戦慄した。まだこのカードがファイラスから飛びだしたところを見たことが無かったため、「お、知らんカードあるやんけ!」と安易に踏み込んでしまった・・・

 こいつは恐ろしい・・・ファイラスも植物も全部食ってこいつがそびえ立ったら俺達はどうなってしまうんだ!と恐怖で夜しか眠れない。4マナと軽いのが恐ろしい。こんなカードが隠れていたなんて・・・使ってみたい!

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〇5000円EDHでよく見るカード
 ①『終末の祟りの先陣』:通称ジェネリックビヒモス。20円、偉い。

 ②『再誕のパターン』:緑の優秀なクリーチャーサーチ。サクリ台が無くたってこいつがついたクリーチャーがいるだけで誰も殴れなくなる。30円。

 ③『バーラ・ゲドの復活』:2円、いつまでもタダ同然でいていほしい。

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おわりに

 非常に堅実なデッキだったと思うが、いかがだっただろうか?

 本デッキはいわゆる、「5000円という制約の中で特に強い」ジェネラルであると考えられる。
 ジェネラルが重いため準備に少し時間がかかり、コントロールしながらコンボを狙うデッキには間に合わないことが多い。しかし5KEDHならその状況は一変する。


 5000円環境では安いマナ加速とジェネラルがかみ合い、土地にお金をかけないことが強みになる。
 一方能力は重いだけあって非常に強力だ。色ともかみ合っており、コンバットもコンボも可能な、グルール内でも1・2を争う性能だろう。
 ジェネラルを使った動きが素直に強いため、ファイラスはそのポテンシャルを最大限に使い、猛威を振るうことができるのだ。


 余談だが現在身内で5000円デッキが『25』存在している。ニヤニヤが止まらない。次はゲームを祭りに変えるJ氏の天災デッキか、5Kで部族ばかり組んでいるO氏のデッキを紹介したいと思う。

 ここまで読んでくれた方々に、楽しさが少しでも伝われば幸いだ。

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