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【EDH】金額制限戦ならどう組む?5KEDH 放浪の騎士、バーラン

 今回はN氏の新デッキ、『放浪の騎士、バーラン』を紹介。

 きっかけはもちろん先日のジャンプスタート2022。
 大熊まいによる新絵が登場したバーランだにゃん(女性)。この新絵でデッキを作った人も多いのではないだろうか。

 大人気のこの新絵を無事引き当てたN氏が、早速5000円でデッキにしてくれた。

 基本的に『バーラン』はデッキコンセプトが分かりやすいため、採用カードも納得のものが多く、残念ながら差は生まれづらい。
 ので今まで通り、5000円を上限に採用カードが絞られている点に着目して、おススメカードや立ち回りについて紹介していこうと思う。

 ちなみに2月現在絵違いバーラン”だにゃん”は6000円ほどである。
 ”5K”EDHバーランだにゃんの紹介だ!!

立派な鬣は立派なツインテールに変わった。
その前が開いたスカートはなんだ!!
これが日本クオリティ・・・


5KEDH 放浪の騎士、バーラン 2022.12

【統率者】
750円《放浪の騎士、バーラン/Balan, Wandering Knight》
【装備】
    7円《骨の鋸/Bone Saw》
  10円《聖戦士の盾/Cathar's Shield》
  16円《調和者隊の盾/Accorder's Shield》
    4円《蜘蛛糸の網/Spidersilk Net》
180円《巨像の鎚/Colossus Hamme》☆
  10円《ゴーレム皮の篭手/Golem-Skin Gauntlets》
  50円《血鍛冶の戦斧/Bloodforged Battle-Axe》☆
  30円《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》
  10円《チームのペナント/Team Pennant》
  10円《大薙刀/O-Naginata》
  30円《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
  10円《ダークスティールの斧/Darksteel Axe》
  33円《幽霊火の刃/Ghostfire Blade》
  10円《信頼おける山刀/Trusty Machete》
  10円《岸壁安息所の帆凧/Cliffhaven Kitesail》
  60円《手甲/Shuko》
  49円《創意工夫の傑作/Masterwork of Ingenuity》
150円《精霊信者の剣/Sword of the Animist》
    2円《英雄の刃/Hero's Blade》
250円《戦闘の神、ハルヴァール/Halvar, God of Battle》
  65円《審問官のフレイル/Inquisitor's Flail》
  80円《屍賊の死のマント/Nim Deathmantle》
250円《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
  10円《速足のブーツ/Swiftfoot Boots》
  10円《雲鋼の麒麟/Cloudsteel Kirin》★
  50円《ダークスティールの板金鎧/Darksteel Plate》
  80円《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》
  30円《イラクサ嚢胞/Nettlecyst》
  10円《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》
    7円《先祖伝来の宝刀/Heirloom Blade》
  20円《彫り込み鋼/Sculpting Steel》
  32円《アージェンタムの鎧/Argentum Armor》
【アド】6
120円《雨ざらしの旅人/Weathered Wayfarer》
  80円《魔学コンパス/Thaumatic Compass》
580円《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》
  50円《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer》
  20円《アイ・オヴ・ヴェクナ/Eye of Vecna》★
  50円《太陽のタイタン/Sun Titan》
【サーチ】3
  30円《オズワルド・フィドルベンダー/Oswald Fiddlebender》★
  80円《石切りの巨人/Stonehewer Giant》
  20円《武器庫の開放/Open the Armory》
【お守り】7
  80円《レオニンのシカール/Leonin Shikari》
  10円《レオニンの高僧/Leonin Abunas》
  20円《目覚ましい修復術/Brilliant Restoration》★
100円《遺棄の風/Winds of Abandon》
  30円《過大な贈り物/Generous Gift》
  80円《流刑への道/Path to Exile》
100円《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
【マナ加速】17枚
  70円《太陽の指輪/Sol Ring》
    7円《旅人のガラクタ/Wayfarer's Bauble》
  50円《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
  70円《友なる石/Fellwar Stone》
  10円《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
  10円《精神石/Mind Stone》
    7円《極楽の羽ばたき飛行機械/Ornithopter of Paradise》
    4円《乳白色のダイアモンド/Marble Diamond》
  50円《冷鉄の心臓/Coldsteel Heart》
  80円《思考の器/Thought Vessel》
  30円《永遠溢れの杯/Everflowing Chalice》
    2円《模範となる者、ダニサ・キャパシェン/Danitha Capashen, Paragon》★
  10円《シュタルンハイムの駿馬/Starnheim Courser》
    7円《鋳造所の検査官/Foundry Inspector》
  50円《摩滅したパワーストーン/Worn Powerstone》
130円《スランの発電機/Thran Dynamo》
  30円《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
【土地】34枚
340円《発明博覧会/Inventors' Fair》
150円《アーデンベイル城/Castle Ardenvale》
    《平地/Plains》 32枚

実はハンマーに次ぐ相棒
二段攻撃とも高相性で、1回通れば2本増え+4/0
2回目には6本増え+12/0

盤面は戦斧で溢れかえる
安くなって嬉しい限り


デッキコンセプト

 コンセプトは想像通り、「バーランだにゃん」で一撃必殺を狙っていくもの。

 装備を2つ以上用意してパワーを9上げらればすぐ1パン火力が出せるため、パワーを9上げうる装備はもちろん採用。最高の上振れだ。

 そうでなくとも、3上げれば2パンジェネラルであるため、『バーラン』が確実に二段攻撃になるよう低マナ域のカードを中心に採用されている。
 他に、1撃が確実に通るよう回避能力も重視されている。

 基本的には初動に全力投球の構成。この金額でできうる最速の加速ができるよう、マナファクトが採用されている。

 最速4ターン目から一撃必殺を狙っていく。

M20直後、〇れる屋のコモンアンコモン箱をN氏が拾ったらこいつが
20枚以上入っていて、身内全員にいきわたって余ったw

どんなカードが活躍するかは本当に分からないな


 金額面に触れると、まず前提として『バーラン』本人がまだまだ高額だ。
 5KEDHで750円はデッキに重くのしかかる

 加えて相棒となる装備にある程度値段を取ったら、もう5000円まではあとすこし。
 『バーラン』最強の相棒は『巨像の鎚』なわけだが、5KEDHであるため装備サーチは十分に採用できない。

 N氏が投資を決めたのはやはり『純鋼の聖騎士』
 白単であるためアドは何にも代えがたい

 余談だが『純鋼の聖騎士』は装備大量デッキなら後引きでも強い
 装備コスト0で装備を結集させ、一気にフィニッシャーに化けるためだ。

 本デッキの大切なサブプランなので覚えておこう。


 その他の特徴として、本デッキはマナ加速を多めに採用している。

 爆発的なマナ加速が採用できないからでもあるが、結果2度3度の再キャストを可能とする効果も生まれている。

 後述するがサブプランにマナをつぎ込んだり、アド源にマナを供給しやすくなるため、引いたカードは基本的に最大限使えるようになるのが本デッキリストの良い部分だろう。

 まずはマナが出てなんぼ、ということだ。

思い切ったチョイス
+3/0ついていると相手は〇ぬ
回避能力と合わせてどうぞ


遊んでみた感想

 初手が完全にかみ合うと手が付けられない速度で襲ってくるが、やはりそこは白単。
 ある程度手札に温存して機をうかがう動きも良く見るイメージ。

 4ターン目となると他デッキも攻勢に出られることが多いためだろう。
 誰しも1パンは恐ろしい。隙を見せれば削られるため、引きがかみ合わないと『バーラン』はブロッカーに回らざるをえない。

 ここでめっちゃ来てほしくないのが警戒付与装備だ。

 やはり警戒は偉大。『バーラン』が攻守を両立し一気に優勢でゲームを進められるようになる。
 本デッキでは4枚採用されている。

 加えていやらしいのが、0マナでタフネスのみ上がる装備品だ。

 リストだけ見ると「カードパワーが低いのでは?」と思うかもしれない。 
 
が、例えば『聖戦士の盾』と何かが装備できると、『バーラン』3/6警戒二段攻撃+αになる。
 打点は二段攻撃で十分上げられる
わけだ。
 
 この攻撃に耐え続けるのはかなり骨が折れるだろう。

 
本デッキ構成は初速を意識しているため0マナという点も重視しており、上記の動きも含めて、相性の良い0マナ装備が採用されている。


 他に本デッキのいやらしいサブプランとして、『バーラン』以外に装備をつける動きがある。装備を展開して、マナクリやシスクリに装備を付けまくるのだ。
 『バーラン』を温存したまま同じような打点になるため大変困る。

 最終的には『バーラン』を相手に駆けこませたいため、本デッキで除去吸いの価値は非常に高い。
 相手へのプレッシャーと統率者温存を両立できる強い動き
なので、最速展開が厳しそうならシフトしていこう。

 嫌そうな顔をしながら除去してくれること間違いなしだ。


 やはり弱点はファクト全除去
 色的にもスムーズにアドを稼ぐことは難しいため、装備が流れてしまうと打点を戻すのに大変苦労する。
 ぶっちゃけ『バーラン』が退くより困る。

 対戦相手の戦術を加味して、苦手な相手をすぐに処せない時は盤面に出す打点を最低限にし、手札に蓄えて隙を伺うことでバランスをとっている印象だ。

 上記のような状況は中終盤でも発生してくるのだが、その時「いやらしいな!」と感じたのが「装備のキャストコストを軽減させるカード」達だ。


 これは一見不要に思えるかもしれない。

 しかし本デッキなら装備はキャストが3マナというものも多く、これが1軽くなるだけで1ターンに展開できる装備数は大きく変わる
 結果、1ターンに出せる装備数が変わり、1ターンに増やせる打点や回避能力が変わってくるわけだ。

 殴りジェネラルの場合、奇襲性は可能な限り高いほうが良い
 対戦相手の「これは対処しなければいけないな」を「なんかきな臭いんだよなぁ」に変えられる効果は非常に大きい。

 やはり一撃必殺というのは恐ろしく、『バーラン』の強みに違いない。

 それが急に準備されたり、回避能力がつくことによってインスタントでしか対処できなくする構築とプレイングが、本デッキの大変いやらしい部分であり、重要な部分と言えるだろう。

 奇襲性を上げた構築、ぜひお試しいただきたい。


おススメカード・おされカード

〇雲鋼の麒麟/Cloudsteel Kirin

 ネオ神河登場の換装クリーチャー
 こいつらの重要な点は、クリーチャーでありながら装備品である点だ。

 つまりクリーチャーの状態から『バーラン』の能力で装備することができる
 特にこのキリンは換装コストが重い分強力だったため、まず装備として使って強力なカードと言えるだろう。

 そして換装系クリーチャーのもう一つの強みが、装備中はクリーチャーではない点だろう。

 特に全除去等で『バーラン』が処された時、酔っていないクリーチャーとして次ターンを迎えることができる
 戦場には『バーラン』についていた多数の装備が同時に残る。マナがあるならやることは1つだ。

 そうなるとこいつの飛行が大変いやらしいのも分かってもらえるだろう。
 近年のハンマーに次ぐベストシナジーカードではないだろうか。


〇目覚ましい修復術/Brilliant Restoration

 同じくネオ神河の『蔵の開放』系カード

 信心は単色ならさほど苦にならず、マナ加速多めの本デッキなら十分にぶちかますことが可能だ。

 装備が流された絶望的状況のお守り手段
 終盤の捲り合いで度肝をぬいてやろう。

 高額になってしまったため本デッキでは不採用だが、装備特化なら『古き者のまとい身』もおすすめだ。


〇アイ・オヴ・ヴェクナ/Eye of Vecna

 読者はこのカードが非常にクールなチョイスだと気づいているだろうか?

 こいつは2マナ2点1ドローを全色に提供してくれる大変助かる伝説のアーティファクト。再序盤から事故った時に救いになるほか、マナフラ受けとしても及第点の性能をしている。2点が痛い

 こいつの強力な点はタップを必要としない点だ。
 コンスタントにマナを求められるタイプが多い中、『バーラン』が最低限のブロッカーに成長した時等に最大限の手札補充を狙うことができる点が、本カードの非常にかみ合った点と言える。 


 類似で強力なカードだと『アゾールの門口』等があるが、手札をしっかり吐き出すデッキだとルーティングは困ることが多い

 『終わりなき地図帳』と比較した場合、やはり毎ターン2マナ払うことはむずかしく、アドを稼げないことがあるということだろう。

 展開したい時とアドを稼ぎたい時に波があるデッキ構造と、色の制約を見事に乗り越えた、なるほど納得のクールな選択というわけだ。

 全力で絆魂装備を引き込もうな!


〇オズワルド・フィドルベンダー/Oswald Fiddlebender

 構築でも活躍する強い事しか書いてないおじいちゃん
 ファクト版Pod。

 それぞれのマナ域に強力な装備を仕込むことで確実な打点の強化が見込める。
 マナファクトを装備に変えるマナフラ受けムーブも可能な点も高相性と言えるだろう。

 上記の麒麟や『イラクサ嚢胞』といったブロッカーにアクセスしたり、ファクト系アド源にもアクセスできる。
 瘢痕装備にアクセスしてライフレースを仕掛けることも可能だ。

 選択肢があるということのすばらしさを体感しよう。


〇模範となる者、ダニサ・キャパシェン/Danitha Capashen, Paragon

 コストを軽くする伝説の人間・騎士。

 コスト軽減については感想で触れたため割愛するが、こいつの強さは何といっても優秀なそのキーワード能力

 うっかりパワーが3とか上がってしまうだけで、こいつはマスデスのライフ稼ぎ要員に化ける。

 こいつが先出しできたなら、『バーラン』のキャストは先送りにして、順番にこいつに装備をつけてあげよう。

 許されただけライフが増え、相手が削れ、除去を吸ってくれること間違いなしだ。


おわりに

 本デッキはリスト日付の通り、バーランだにゃんが出た直後の昨年12月にデッキリストをもらっている。
 年末年始だったとは言え最速で用意してくれたのにすぐ記事にできなくて申し訳なかった。

 最近は新統率者を作ることが多いため、記事が遅れると少々今更感があるが、まぁ無料記事なので許してほしい。


 Twitterで写真をアップしていてなかなか記事にならない統率者も多いが、「手が回らない」と言うより「それぞれ調整中」の場合が多い。

 ごく一部を除き5000円構築とは思えぬ強豪ひしめく環境になりつつあるため、少なくとも甘い構築のままでは勝つことは難しい。

 メンバーも「他所様に見せられる完成度にはしたい」と言っているため、環境のベストに近い構築を目指していると思って、お待ちいただけると幸いだ。

 今年も毎月デッキを紹介していきたいと思う。

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