【EDH】コンバット・パーティー!! 5KEDH アイスウィンド・デイルのウルフガル
今回紹介するデッキは『青銅血のパーフォロス』の記事を書いてくれたJ氏の2作目だ。前回同様J氏が記事を仕上げてくれた。いつもありがとう。
今回も記事はノリノリだ!ぜひ楽しんで読んでほしい。
殴りの救世主、爆誕
『ハンウィアー守備隊』というカードがある。
「異界月」のクリーチャーで、3マナ2/3の人間という、赤にしては防御的なスタッツのカードだ。
今一つパッとしない印象のカードかもしれないが、私はこのカードが大大大大好きだ。
その理由は能力にある。
”攻撃するたびに、1/1の人間トークンを2体攻撃している状態で出す”という能力。これによって実質4/3で殴りながら戦線を強化できるのだ!
丁度”スタンダードに手を出したときに使えたカード”ということもあって、大変気に入っている。
これに限らず、私は「攻撃するたび」「ダメージを与えるたび」と書いてあるカードが大好きである。mtgにおいてコンバットは勝敗に直結する重要な要素で、そこに何かしらのおまけがついてくる事に大変魅力を感じるのだ。
EDHにおいても、私のコンバット好き嗜好は変わらない。前回の神を見てもらっても分かるかと思うが、とにかくド派手なコンバット生物が好きなのだ。
しかし!EDHは好き勝手殴れるほどあまっちょろくは無い!何せ一発殴ったら3発殴り返される危険があるのだ。秩序を乱す暴れん坊にはさっさと退場願うのが吉と、皆そう思う。私もそう思う。
勿論、タイタンサイクルなど、コンバットが強いクリーチャーも沢山いる。だが、冒頭の『ハンウィアー守備隊』のように、魅力的ながら少々地味なクリーチャー達は評価が低くなりがちというのが実情なのだ……
ああ、やっぱりEDHにおいて、コンバット絡みの能力はヘイトを上げるだけなのか……
と、そんな風に思っていた私に、突然光が!!!
新セットの統率者にして、全コンバット好きが待ち望んだ新たなる救世主!!
その名は!
その名は!!
その名は!!!
『アイスイウンド・デイルのウルフガル』!!!!!
5KEDH アイスウィンド・デイルのウルフガル
【統率者】
180円《アイスウィンド・デイルのウルフガル/Wulfgar of Icewind Dale》
【シナジークリーチャー】 23枚
30円《オキシド峠の英雄/Hero of Oxid Ridge》
20円《地獄乗り/Hellrider》
100円《カル・シスマの恐怖、殺し爪/Goreclaw, Terror of Qal Sisma》
50円《花咲く泥獣/Blossoming Bogbeast》
20円《稲妻駆け/Lightning Runner》★
80円《港を滅ぼす者/Port Razer》
40円《ヘルカイトの突撃者/Hellkite Charger》
680円《玉座の災い魔/Scourge of the Throne》 ★
20円《暴君の使い魔/Tyrant's Familiar》
60円《業火のタイタン/Inferno Titan》 ★
80円《炎の大口、ドラクセス/Drakuseth, Maw of Flames》
100円《タラスク/The Tarrasque》
100円《復讐の祖霊/Vengeful Ancestor》
10円《巨大猿、コグラ/Kogla, the Titan Ape》★
160円《群衆の親分、クレンコ/Krenko, Mob Boss》 ★
70円《ハンウィアー守備隊/Hanweir Garrison》 ★
59円《風雲船長ラネリー/Captain Lannery Storm》★
10円《総将軍ラーダ/Grand Warlord Radha》
4円《凶暴な熱口/Savage Ventmaw》
280円《再鍛の刃、ラエリア/Laelia, the Blade Reforged》
20円《地盤の巨人/Tectonic Giant》
17円《ハンス・エリクソン/Hans Eriksson》 ★
44円《原初の嵐、エターリ/Etali, Primal Storm》
【シナジーパーマネント】 7枚
170円《精霊信者の剣/Sword of the Animist》 ★
10円《ヴァレロンの有印剣/Sigiled Sword of Valeron》★
100円《エシカの戦車/Esika's Chariot》
90円《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》 ★
2円《輝光の推進力/Shiny Impetus》 ★
90円《獣使いの昇天/Beastmaster Ascension》
50円《ドルイドの保管庫/Druids' Repository》
【テンポアップ】 10枚
20円《オーガの戦駆り/Ogre Battledriver》
180円《歓楽の神、ゼナゴス/Xenagos, God of Revels》 ★
80円《青銅血のパーフォロス/Purphoros, Bronze-Blooded》★
80円《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
50円《野生の律動/Rhythm of the Wild》 ★
80円《報奨の宮廷/Court of Bounty》
50円《炎影の妖術/Flameshadow Conjuring》
100円《溶鉄の残響/Molten Echoes》
23円《創案の火/Fires of Invention》
250円《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol》 ★
【アドバンテージ】 7枚
90円《鋭い目、ナイレア/Nylea, Keen-Eyed》 ★
8円《野生語りの帰還/Return of the Wildspeaker》
50円《リシュカーの巧技/Rishkar's Expertise》
80円《よりよい品物/Greater Good》
10円《ガラクの蜂起/Garruk's Uprising》
50円《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》
60円《郷愁的な夢/Nostalgic Dreams》
【妨害】 6枚
40円《自然の要求/Nature's Claim》
5円《隔離する活力/Sundering Vitae》
22円《冒涜の行動/Blasphemous Act》
80円《汚損破/Vandalblast》
30円《力ずく/By Force》
90円《クラウスの意志/Klauth's Will》
【マナ加速】 13枚
9円《明日への探索/Search for Tomorrow》
109円《太陽の指輪/Sol Ring》
24円《繁茂/Wild Growth》
30円《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》
180円《三顧の礼/Three Visits》
8円《不屈の自然/Rampant Growth》
10円《肥沃な大地/Fertile Ground》
18円《木霊の手の内/Kodama's Reach》
4円《耕作/Cultivate》
30円《はびこり/Overgrowth》
49円《ボーラスの壊乱者、ドムリ/Domri, Anarch of Bolas》
30円《スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim》
22円《開拓地の包囲/Frontier Siege》
【土地】 33枚
4円《統率の塔/Command Tower》
50円《ハンウィアーの要塞/Hanweir Battlements》
80円《怒り狂う山峡/Raging Ravine》
《森/Forest》 15枚
《山/Mountain》 15枚
4961円
いい笑顔のオッサンは何が出来るのか
「フォーゴトンレルム探訪」の統率者セット、「ドラゴンの怒り」に収録されたこの良い笑顔のオッサンの能力は至ってシンプル。
まずは会戦。攻撃するたび、この戦闘で攻撃しているプレイヤーの数だけサイズが1上がる。複数人戦専用の能力で、単体で攻撃しても最低サイズが1つ上がる。
そして、もう1つ。こっちがド本命で、攻撃誘発能力をもう一度誘発させるという、パンチ専用『パンハモニコン』とも言うべき最高の能力を備えているのだ!!!
マジで待ちわびていた……こういう能力を!!
”攻撃するたび”と書いてある”パーマネントの能力”なので、クリーチャーが持っていなくてもいいのがクール。
例えば『分かち合う憎しみ』などのエンチャントや、『アージェンタムの鎧』などの装備品の誘発も倍!!思った以上に効果範囲が広くて楽しい能力なのだ!!
となれば、やることは1つ……攻撃誘発のカードをしこたま詰め込んで、大コンバット祭りの開催じゃあ!!!
デッキコンセプト&おすすめカード
①殴って……マナ加速!!
このデッキは赤緑のデッキである。その為、マナ加速に関してはマナクリーチャーやランパン系のカードが使えるわけだが、今回は小型のマナクリーチャーを採用していない。
これは、基本的に赤緑というデッキが全除去にはちゃめちゃに弱く、ウルフガルも高速展開して強いジェネラルではないからである。
景気よくマナクリを展開して高速でウルフガルが出たとしても、殴り誘発クリーチャーがいなくては只のオッサンであるし、流されれば盤面はすっからかんでオッサンは重くなる。オッサンとのシナジーを重視したデッキなのでその時点で半分詰むと言っていい。
という訳で、序盤はランパンや繁茂系のエンチャントを置きつつマナ加速にいそしむことになる。
楽しいコンバットの為には、準備が必要なのだ。
とはいえ、折角だしちょっとくらいパンチしたいな……という逸る気持ちが出る時もある。
そんなときはこいつらの出番だ!
どちらもパンチ誘発で宝物を出せるカードだ。
『ラネリー』は速攻を持っているので扱いやすいし、『推進力』はいざとなったら相手の邪魔なクリーチャーに貼り付けて強制攻撃させる用途にも使える。ただ、相手のクリーチャーのパンチでの誘発ではウルフガルの能力で増えないので注意だ。
序盤でも『ウルフガル』が出た後でも、強力にマナを伸ばしてくれる。
また、殴りジェネラルにはおなじみの『精霊信者の剣』もコンバット誘発なので当然強い。
ウルフガルが装備すれば、次のキャスト分の土地を確保してくれる。パワータフネスが1上がるのも、オッサンを3パンラインに出来るのでありがたい。
②殴って……アド稼ぎ!!
さて、潤沢にマナが伸びた後は、どんどん展開してどんどん殴っていく。殴るときに『ウルフガル』が居ればいいので、オッサンの展開は後でもあまり問題は無い。
好みのクリーチャーを叩きつけて、バンバン能力を誘発させていこう!
その中でもお気に入りの奴らをいくつか紹介していく。
まずは盤面展開系。冒頭に紹介した『ハンウィアー守備隊』に加えて、このデッキでは『新クレンコ』と『ヴァレロンの有印剣』をチョイス。
出てくるトークンが倍になるので、打点の増え方も倍!こうなってくるとEDHでも中々侮れない火力になってくる。
勿論『ハンウィアーの要塞』も入っているので、守備隊と合体して3/2を4体ずつ出すのを狙うのも最高だ。
『クレンコ』は殴った状態でトークンは出ないが、1回誘発するだけでサイズが2つ上がってその分のトークンが出るので展開力がヤバい。
『有印剣』は1体のみ出すが、2/2警戒という頼れるトークンが出るので中々侮れない。
この2枚はアンタップ状態のトークンが出てくるので、防御面においても頼れる存在だ。
続いては直接的なアドバンテージを稼ぐ奴ら。
『ラエリア』は衝動的ドローを行い、さらにもう一つの能力でサイズアップするので、パンチ力とアド稼ぎを両立でき、使いやすい。
統率者レジェンズで登場した『ハンス』は、ライブラリートップが生物なら攻撃している状態で踏み倒し、そうでなければドローなので、とにかくアドアドしい。
何も無くとも『ウルフガル』がいれば1パンチで2ドローまで確定。下手をすれば大型クリーチャー2体を追加展開することも可能。その場合『ハンス』は確実に死ぬが、場に出す能力は誘発しているのでヨシ!!
③殴って……除去!!
このままバカスカパンチして勝利!!と行きたいところだが、EDHはそう単純ではない。面倒なシステムクリーチャーや置物など、放っておいては先にこちらが負けるという場面の方が多いはずだ。
ならばどうする?簡単だね。殴りながら除去すりゃいいんだよぉ!!!
クリーチャーを焼きたきゃ、やはり外せないのは先ほども話題に挙げたタイタンサイクルの一体、『業火のタイタン』。
出た時、殴った時に分割3点はすさまじい制圧力を誇る。速攻つけてオッサンと共に殴れば驚異の1ターン9点ばらまきマンである。顔面にも飛ぶので本当に無駄がない。
本当に好き……赤いEDHのデッキ作るとき絶対入れるカード。
さらに今回は、”ほぼ空飛ぶ『業火のタイタン』”、『スカイソブリン』も採用。わずかな違いはあるが、何より飛行というのがデカい。出てきたはいいが、殴れなくてモジモジしているトークンたちに仕事を与え、膠着状態をブチ破るナイスガイ。
置物破壊ならこいつの出番。『巨大猿、コグラ』だ。場に出た時にとりあえず格闘。そして殴る度に『帰化』が誘発するイカしたサル。下の能力も、全除去を前にしてオッサンを避難させつつ耐える、なんて動きが出来るので、このデッキでは悪くない。
④殴って……さらに殴る!!!
殴り誘発をたくさん積んでいるデッキ。だったら沢山殴れればさらに強いのでは?そう考えるのは当たり前である。このデッキも類に漏れない。
追加戦闘でさらにフィーバーだ!
恐らくこのデッキで最大の爆発力を誇る、『玉座の災い魔』。何せ1番ライフがある敵を殴っただけで戦闘が2回追加されるので。
他に『ウルフガル』しかいなくてもジェネラルキルが狙えてしまう凄いやつ。高いだけはある。
少し変わったところでは、『稲妻駆け』がいる。動画なども上がっているので有名かも知れないが、こいつをコピーなりなんなりして2体にし、『ウルフガル』がいると、パンチするたびにエネルギーが8個溜まって無限戦闘が可能なのだ。
ジェネラル絡みのコンボなので非常に気に入っている。
また、この他にも『ドルイドの保管庫』or『総将軍ラーダ』+『ヘルカイトの突撃者』による状況次第で無限パンチも仕込んである。こっちも『ウルフガル』がいることで頭数が少なくても成立するようになるため搭載している。
逆に、『世界大戦』のようなコンバットを増やすソーサリーなどは搭載していない。強い時しか強くないので……このデッキ向きではないかな。
⑤殴りを……補助!!
さて、ここまで散々書いてきたが、前提として忘れてはならないのは、今までのカードたちは全部「殴ったら強い」という事実である。
殴れなきゃ何の意味もないのだ…
ただ単に展開しているだけでは、流されてアボン。なので、このデッキでは速攻付与手段をかなり多めに採用している。
とはいえ、この手のカードは複数枚来ると弱い上に、後引きで邪魔になる可能性が高い。出来るだけ速攻付与以外にもおまけがあるカードを採用しているが、やはり腐る不安はある。だが、あまり採用枚数を抑えると除去されたときに辛い。
可能ならば……そう、速攻付与に加えて、除去しにくく、ついでに展開補助も出来ていざとなったら戦力になれるような……そんなナイスな、いわば神カードがあればなあ……
あ り ま し た。
うん、「また」なんだ。済まない。
いや、またかよと思われると思うが、真面目にやはりこの神は強い。赤限定、1回限りとはいえ、クソ重クリーチャーの攻撃誘発能力を3マナで使え、さらに殴らせてくれるのは、ここぞという時に輝く。
『パーフォロス』に限らず、このデッキのように全体除去に弱いグルールカラーは、神のような除去されにくい置物は非常に頼もしい。今回も、外に『ゼナゴス』と『ナイレア』を採用している。どちらもテンポ補助と展開補助を備えていて”かゆい所”に手が届く奴らだ。
殴って……楽しもう!
前回があまりに脳筋デッキだったので、今回は別のシナジー重視デッキを紹介しようと思ったのだが、あまりに好みのジェネラルが来たので先にこっちを組んでしまった…
長々と書いてきたが、基本的にこのデッキの動きは、準備して好きに殴る!以上である。
動き自体は極めてシンプルだが、だからと言ってプレイが簡単という訳では無い。前述している通り、EDHでは無秩序なコンバットは敵を増やすだけであり、無暗やたらと殴っていればいい訳では無い。殴る場面を見極め、そこで効果的に自分を有利にしていく事が重要だ。
個人的に、コンバットはEDHにおいて、決して強い動きではないと思っている。コンボと比較して勝ち手段としては悠長な部類だ。
打点が高いジェネラルによるワンショットや連続戦闘による早期勝ちを目指すならば別だが、展開して殴る、というのは全除去でひっくり返る上に、あまり早くは無い。
だが、このデッキではそういうプレイに勝ち手段に拘ってみた。コンバットはMTGの華である。
攻撃クリーチャーの選択、防御クリーチャーの選択、コンバットトリックや除去の有無など、コンバット自体の楽しみもあるし、殴り返される想定で度のクリーチャーを残すのか、誰を削っておくべきなのかという多人数戦ならではの駆け引きもある。そういうのが好きなので、それを最大限楽しめるデッキにしたくてこのジェネラルを選んだ。
まだまだ他にもエルドラージの”滅殺”など、攻撃誘発の強力な効果を持つカードは沢山あるし、この先もどんどん増えていくと思われる。拡張性が高いという意味でも、面白いデッキであると思っている。
皆も良い笑顔でコンバット宣言、しよう!!
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