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【EDH】生殺与奪の権を掌握しろ!!5KEDH 不吉な狩猟のニース

 『不吉な狩猟のニース』Jumpstart捕食/Predatoryテーマで登場した伝説の人間・戦士だ。

 能力は非常に限定的な条件のドロー。そして自ターンの戦闘開始時にのみ誘発する単体強化。格闘とブロックにスポットを当てつつ自己完結していない、かなり特殊なクリーチャー。
 4マナ3/3とサイズも心許なく使いづらそうな印象を受けるが、ビジュアルは大変良い。(大切な要素だな!)

 関連カードを精査し組んでみると、なるほど、デザインにもストーリ性が見えてくる

 『ニース』は狩人。
しかしながら狩るのは本人ではない。

 相手を狩るのは、君が選んだ”強力な相棒達”だ。

 『ニース』の策はクリーチャーの逃げ場を奪い、相棒は『ニース』の策略によって能力以上の力を示すのだ!!!(なんで?)

 グルールの強力なクリーチャーで盤面有利を取りながら、格闘と強制ブロックでクリーチャーの生存権を奪え!
 優秀なパートナー達と協力して、不吉な狩人の名を知らしめろ!

後ろの狼が誰なのかちょっと気になる


5KEDH 不吉な狩猟のニース (2022.8)

【統率者】
120円《不吉な狩猟のニース/Neyith of the Dire Hunt
【格闘シナジーの相棒達】8
650円《頂点のアルティサウルス/Apex Altisaur
  80円《タラスク/The Tarrasque
  80円《茨のマンモス/Thorn Mammoth》 ☆
  10円《仇滅の執政/Foe-Razer Regent
  10円《グルールの憤怒獣/Gruul Ragebeast
  20円《凶暴な見張り、ガーゴス/Gargos, Vicious Watcher
  30円《巨大猿、コグラ/Kogla, the Titan Ape
  20円《無作法な挑発者/Brash Taunter
【強力な相棒達】11
140円《害霊/Malignus
  40円《腐食ナメクジ/Molder Slug》☆
  29円《ウルフィーの銀心/Wolfir Silverheart
  50円《貪るトロールの王/Feasting Troll King
  55円《雑食のハイドラ/Hydra Omnivore
  80円《活力/Vigor
  30円《攻撃的なマンモス/Aggressive Mammoth
  80円《アクームの怒り、モラウグ/Moraug, Fury of Akoum
  10円《銀まといのフェロキドン/Silverclad Ferocidons
  30円《逆噴射のヘルカイト/Backdraft Hellkite
    5円《護符破りの小悪魔/Charmbreaker Devils》☆
【格闘除去】14
  45円《ウルヴェンワルドの足跡追い/Ulvenwald Tracker
    9円《捕食/Prey Upon
  10円《凶暴な一振り/Savage Swipe
  45円《原初の力/Primal Might
  10円《古えの憎しみ/Ancient Animus
    4円《闘技/Pit Fight
  10円《賭け試合/Prizefight
  10円《襲撃/Pounce
  10円《剛力の殴り合い/Titanic Brawl
  30円《セテッサ式戦術/Setessan Tactics
  30円《豊穣の碑文/Inscription of Abundance
  10円《アーニ、トロールを制す/Arni Slays the Troll》★
  49円《ボーラスの壊乱者、ドムリ/Domri, Anarch of Bolas
180円《闘技場/Arena
【フィニッシャー】6
280円《炎の踊り手、リオーニャ/Rionya, Fire Dancer》★
  30円《エズーリの捕食/Ezuri's Predation》☆
480円《反動/Repercussion》★
  13円《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》☆
  16円《ティムールの激闘/Temur Battle Rage
  80円《悪鬼の鞭/Fiendlash
【アド源】5
441円《セルヴァラの暴走/Selvala's Stampede
100円《起源の嵐/Genesis Storm
160円《粒選りの収穫/Cream of the Crop》★
  30円《成長の季節/Season of Growth
  20円《ガラクの蜂起/Garruk's Uprising
【妨害】6
  50円《減衰のマトリックス/Damping Matrix
  49円《クラウスの意志/Klauth's Will
100円《貪欲なスライム/Ravenous Slime》☆
  50円《無法の猛竜/Marauding Raptor
220円《混沌界/Chaosphere》☆
  30円《侵略計画/Invasion Plans》★
【マナ加速】16
  50円《太陽の指輪/Sol Ring
    7円《明日への探索/Search for Tomorrow
  24円《繁茂/Wild Growth
    7円《不屈の自然/Rampant Growth
  60円《遥か見/Farseek
  27円《肥沃な大地/Fertile Ground
  30円《狼柳の安息所/Wolfwillow Haven
  10円《木霊の手の内/Kodama's Reach
    7円《耕作/Cultivate
  20円《ニッサの巡礼/Nissa's Pilgrimage
  20円《凶兆の血の暴行/Dire-Strain Rampage》★
  32円《はびこり/Overgrowth
  70円《スカイシュラウドの要求/Skyshroud Claim
  20円《黄金の守護者/Golden Guardian
  29円《辺境地横断/Traverse the Outlands
  50円《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World
【片面土地】3
    7円《カルニの待ち伏せ/Khalni Ambush
  10円《カズールの憤怒/Kazuul's Fury
  30円《バーラ・ゲドの復活/Bala Ged Recovery
【土地】30
    4円《統率の塔/Command Tower
  32円《燃えがらの林間地/Cinder Glade
  80円《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run
  30円《争乱の崖地/Contested Cliffs
  30円《怒りの穴蔵、スカルグ/Skarrg, the Rage Pits
  90円《屍肉あさりの地/Scavenger Grounds
  10円神託者の広間/Hall of Oracles
    2円《グルールの芝地/Gruul Turf
    9円《ギルド無しの公共地/Guildless Commons
    2円《邪神の寺院/Temple of the False God
    2円《荒廃した森林/Blighted Woodland
    2円《無限地帯/Myriad Landscape
   《山/Mountain》 7枚
   《森/Forest》 11枚
4973円


緑が誇る一方的全除去
 ダメージを与えるギミックがあるとさらに評価が上がる
カードの供給が無いためどんどん値上がり中


デッキコンセプト

 『ニース』をアド源に据え、格闘で盤面を裁き、2倍打点を顔面に通していくのが基本コンセプトだ。

 『ニース』は格闘でアドを稼げるが自身のサイズは心許ない。最速でキャストするメリットはほとんどない。加えて格闘呪文は使い捨てであるため、アドではあるが効果的な相手に使いたい

 そんなわけで、手札と盤面が整うまでは『ニース』をキャストする必要は無い。
 6~7マナまで十分に加速し、攻防優秀な相棒の展開を最優先しよう。

緑の強力な格闘除去クリーチャー
トークン生成系ジェネラルとも相性が良いぞ!

 中盤は格闘で対戦相手を減速させ、パワー倍の誘発能力でゲーム展開の猶予を奪うことを目指していく。
 6/6以上を展開できると盤面はかなり強固になる。攻め手と守り手が用意できたなら、積極的に圧をかけていこう

 注意点として、『ニース』はフィニッシャーの役割も兼ねている。
 アド源は他にもあるため、格闘でのドローを欲張り『ニース』を除去されすぎることが無いようにしよう。

 終盤は『ニース』のパワー強化を主軸にトドメを刺していく。
 回避能力付与やブロック先のコントロールといったシナジーカードも効果的だが、ここでも格闘が活躍する
 ブロッカーを格闘で裁き、倍の打点を顔面に押し通してしまおう。

 圧力を絶やさず、相手の上振れを確実に咎めて、相手のライフを刈り取ろう!

緑の一方的全除去その2
「格闘は同時に行われる」ため何体と格闘しても
1ドローのため注意


遊んでみた感想

 少し構築中に感じた点について触れたいと思う。

 まず格闘系カードを全てチェックしデッキを組んでみた結果、格闘持ちクリーチャーと格闘呪文で、求められる役割が大きく異なることが分かった。

 「相棒となるクリーチャー」の場合、格闘によってテンポとアドを稼いだところで統率者戦ではメリットが薄い。それよりも対戦相手に対する抑止力となり、格闘で相手に打ち勝てる十分なサイズが必要であった。
 ぶっちゃけると、中途半端な格闘持ちクリーチャーはEDHではカードパワー不足であった。

 一方「格闘呪文」の場合、追加の効果よりも軽いこと、加えてインスタント、つまり奇襲性が高いことが重要だった。
 求めれるのは除去としての能力であったためだ。

 そして除去として考えた場合、デッキ内の割合には十分に気をつけなければいけない。特に格闘は単体で仕事をしないため、枚数は何度も遊んで調整が必要だろう。

 これらを意識して枚数やカードチョイスがなされている。

通称ク○ハン
本デッキは格闘を多用するため絆魂付与の価値は非常に高い
軽さのバジ首とは好みで

 改めて遊んでみた感想だが、タフネス5以下の生存権を奪えるため、盤面制圧力が非常に高いと感じた。
 攻め手に転じた時確実に結果を出すことができるため、ゲームを動かしている感がしっかりあって非常に面白かった。

 統率者をアド源兼フィニッシャーに据えた、除去主軸のミッドレンジといった立ち回りで、グルールの強力なクリーチャー達と相性が良く、非常にまとまりの良いデッキに仕上がったと感じている。

 加えて『ニース』の立ち位置が絶妙だった。

 『ニース』はほっとくと面倒だが、基本相棒の方がヘイトが大きい。加えて最もやっかいなのは手札にある「格闘呪文」であるため、前提として対戦相手は除去をケアして動くことになる。

 さらに格闘が通れば労力は復帰に割かれるため、『ニース』どかすどかす優先度は低くなる様子だった。

飛行を不利能力に変えるとんでもエンチャント
不利を受けないため搭載しているが、ぶっちゃけると飛行戦力は
格闘でどかせるため不要かもしれない

元祖にgravity Sphereなんてのも存在する


 一方フィニッシャーとしての性能は見た目よりかなり高い

 出してすぐ能力が誘発するため、実質『歓楽の神、ゼナゴス』のように使うことができる。
 マナレシオを重視したことでパワー倍攻撃の打点も高く、劣勢の時はキャストしない選択肢もとれるため、”追加の手札”としての立ち位置が良くとても使いやすく感じた
(ただ出しても強いわけではない、とも言う)

 『歓楽の神、ゼナゴス』が引き合いに出たが、もちろん攻撃面で言えば『ニース』はかなうべくもない。当初劣化になるのではと危惧していたが、マナさえ十分に伸ばせていればかなり近い動きができる。
 ほぼ同じなら除去にキャントリップがついて弱い訳がない

 構築次第で十分に差別化できる個性的な統率者だった。

ウザかろう?
タフネス6が偉くて8/6で押し付けていける


 最後に本デッキ・本構築の弱点に触れておく。

 上で触れたが、格闘呪文だけでなく『ニース』本体の能力が全て他ありきであるため、初手でほしいものが多い
    理想な手としては、"十分なマナ加速"と最低1枚"相棒"を引いておきたい。

    本リストはマナ加速・相棒共にかなり多めにしてあるため、マナ加速できる初手なら、加速しているうちに相棒を引ける想定でいる。
 しかしながら初動(初手)がかみ合わないと動きがもたついてしまうことは認識しておこう。

    特に格闘呪文ばかり引いてしまうとまじでなにもできない
   『ニース』自らマナクリを狩りにいけなくはないが、向けられたヘイトに対してなすすべがないためおすすめできない。

    悪い引きむらが出たときにはマナ加速を押さえるなど、ヘイトを少しでも向けられないプレイングを心掛けるべきだろう。

    遅刻した相棒を蹴り出してからゲームに参加しよう。

格闘回収を夢見て採用
『逆噴射のヘルカイト』と比較して、飛行が無い変わりに回収である点と
フィニッシャー性能が上がっている。

除去を吸わせるのに6マナは痛いため1度暴れた後に繰り出したい所
但し無作為


おススメカード・おされカード

アーニ、トロールを制す/Arni Slays the Troll

 カルドハイムで登場したグルールの英雄譚。
 2マナソーサリー扱いだがカードパワーが非常に高い。

 第一章は格闘。出た時求めた仕事ができるため及第点。
 第二章の+2/+2が非常に心強く、終盤の打点にも大いに貢献する。
 第三章のパワー参照ライフゲインが非常に強い。パワーの大きい相棒を格闘先に当てているため非常に相性が良く、10点近くライフを稼ぐことができる
(『豊穣の碑文』とは異なり『ニース』の誘発能力とかみ合わない点だけは惜しいところ)

 そして高評価の理由だが、EDHだとこれらが実質保証されている点が非常に大きい。勝手に割れるんだから誰もわざわざどかしたくないのが英雄譚だろう。

 2マナで得られるアドバンテージとして非常に高い1枚。


炎の踊り手、リオーニャ/Rionya, Fire Dancer

 戦闘開始時に自クリのコピートークンを出す人間・ウィザード。
 既に1体確定しているのが不思議でならない。

 マナ加速と格闘呪文で呪文の枚数は十分なほか、クリーチャーのカードパワーは総じて高いため超強力なフィニッシャーになる。
 類似カードもけっこうある。『暴走魔導士、デリーナ』はさすがに使いづらいが、『トラブルメーカー、ジャクシス』なら十分使用に足るだろう。

 ETB系統率者とも好相性な、カードパワーの超高いクリーチャー。


反動/Repercussion

 クリーチャーが受けたダメージをコントローラーにも飛ばす、ウルザズ・デスティニーのとんでもエンチャント。

 なんと格闘で顔面にも打点を飛ばすことができる!俺にも!!

 与えられた打点が影響するため、『ニース』の誘発能力を駆使すれば簡単に30点近いライフを吹き飛ばすことが可能だ!!

 複数の相手に繰り出すと自分のライフが先に溶けるため注意しよう!
 引いたことが無いためポテンシャルを測りかねている1枚w

 最近『悪鬼の鞭』とかいう上位互換が出たので楽しんだら乗り換えよう!


粒選りの収穫/Cream of the Crop

 知る人ぞ知る、モーニングタイトのアドバンテージエンチャント
 実質パワー分占術をするエンチャントで、パワーの大きいクリーチャーを多様するデッキでは強力なアドバンテージ源となる。

 本デッキなら平気で7~8枚ライブラリを掘れるため、ぶっちゃけ1回で元が取れる。
 重いクリーチャー多様のデッキにぜひおすすめしたい1枚だ。


侵略計画/Invasion Plans

 全クリーチャーにブロックを強制し、ブロック先を攻撃側が選ぶようになるストロングホールドのルール破壊エンチャント
 何体ブロックしても『ニース』では1ドローだが、苦手な横並びのデッキ対策を兼ねている。

 先手で使える点を生かし、十分な打点を用意してから使いたい
また貧弱な『ニース』を忘れず攻撃に参加させ、ブロックできない状態にしておこう。
 癖は強いが、うまく使えれば非常にリターンの大きい1枚。


凶兆の血の暴行/Dire-Strain Rampage

 パーマネント対策になるフラッシュバック付き乱動の再成長
 めちゃくちゃまるい

 まずフラッシュバックで2回乱動の再成長が使える点が本デッキではかなり心強い。最もつらい「5マナで止まってしまった」時の救いになる。
 が、5マナで1マナ加速はあまりにもきついため、フラッシュバックは対戦相手を睨むため残ることになるだろう。

 ぶっちゃけ5マナで打たされる時は大変つらいが、除去と同じく”睨まれている”という状況は非常にやりずらい
 ファクト・エンチャント・土地と睨める範囲が非常に広い点もポイントが高い。
 お守りに1枚いかがだろうか。


おわりに

 どんな統率者も気になったなら1度作ってみるべきだな!

 『不吉な狩猟のニース』は、当時Jumpstartのハズレ枠という印象が強かったのではないだろうか。
 私も、性懲りも無くJumpstartを剥き続けた結果ご縁があっただけだった。『ニース』のイラストが大変美人だったため「作ってみるか」となったのが始まりだった。

 結果は御覧の通りで、個性的で遊んで楽しいデッキに仕上がって大変満足している。


 本デッキは金額制限無しでも十分にポテンシャルを発揮できると思う。

 格闘呪文のカードパワーは残念ながら上がらないが、相棒クリーチャーのカードパワーが跳ね上がるためだ。

 『歓楽の神、ゼナゴス』はもちろのこと茨の騎兵』『峰の恐怖』『レンと七番』『草分けるアイベックス』『進歩の災い』なんでもござれだ。
 
強くする時も楽しくする時もやりたい放題できるぞ!

 サポートカードも充実のラインナップだ。
『グレートヘンジ』『
運命の神、クローティス』『追い討ち』を使ってもいい。『三度の再誕、ジェスカ』なんて爆笑間違いなしではなかろうか。ビビアンを始めグルールはPWも優秀だ。

 ぶっちゃけグルールのトップレアクリーチャー達をかき集めればカジュアルでも無類の強さを誇るだろう。単純に強いw
 思わぬシナジーも生まれて大暴れできると思うので、そちらもぜひ試してみてほしい。


    こういったメインに主力をたっぷり積むデッキは金額制限あり・なしどちらでも楽しめそうだ。
    統率者をサポートに据えるデッキは構築の自由度も高いように感じた。

     いろんな統率者で試せるコンセプトだと思うので、好みの統率者で一つ挑戦してみてはいかがだろうか。

緑絡みで除去が強いなら採用する価値ありだぞ


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