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【EDH】「エドガワ・マルコフ、探偵さ!!」5KEDH(?)エドガー・マルコフ
もし『エドガー・マルコフ』のデビュー戦があるならぜひタイトルの決め台詞を使ってほしい。
その後マルコフが『探偵』と呼ばれるようになったなら、おめでとう、私の卓と同レベルだ。
卓の底が知れたところで統率者の紹介だ。
今まさに脚光を浴びているイニストラード最初の吸血鬼、『エドガー・マルコフ』その人。カード的には旧マルコフと言ったところか。
これまた部族大好きO氏のデッキリストだ。(上記決め台詞で華々しくデビューを飾ったのもO氏であることを明言しておく。)
『エドガー・マルコフ』は『始祖ドラゴン』『儀式の大魔導師、イナーラ』『世界の咆哮、アラーボ』と並んで実装された威光サイクルの統率者だ。『マルコフ』の能力は「他の吸血鬼呪文を唱えるたび、吸血鬼トークンを出す」というもの。
ゲーム開始時から部族指定『若き紅蓮術師』がいるようなもので、その展開速度はデュエルコマンダーで即刻禁止されるほど。圧倒的展開速度で1人退場させるのは非常にたやすいわけだが、3人退場させるとなると話は大きく変わってくる。
色は多いが横並びを強力に支える緑の不在で、アド源や勝ち手段も独特の構築に仕上がっている。他に類を見ないマルドゥ部族デッキの紹介だ。
5KEDH エドガー・マルコフ(2021.10~)
【統率者】
1000円(固定)《エドガー・マルコフ/Edgar Markov》
【威光用吸血鬼】 30枚
68円《ファルケンラスの闘技士/Falkenrath Pit Fighter》
30円《ファルケンラスの過食者/Falkenrath Gorger》
30円《グール・ドラズの吸血鬼/Guul Draz Vampire》
10円《影小道の住人/Shadow Alley Denizen》
10円《甘やかす貴種/Indulgent Aristocrat》
11円《吸血鬼の殺し屋/Vampire Cutthroat》
10円《泥地の吸血鬼/Quag Vampires》
10円《敵意ある征服者/Vicious Conquistador》
16円《鼓動の追跡者/Pulse Tracker》
60円《グール・ドラズの暗殺者/Guul Draz Assassin》
30円《流城の貴族/Stromkirk Noble》
30円《傲慢な新生子/Insolent Neonate》
8円《臓物の予見者/Viscera Seer》
5円《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》
30円《吸血鬼の呪詛術士/Vampire Hexmage》
10円《誓いを立てた吸血鬼/Oathsworn Vampire》
70円《カラストリアの貴人/Kalastria Highborn》
10円《税収飲み/Tithe Drinker》
90円《血の芸術家/Blood Artist》
10円《残酷な祝賀者/Cruel Celebrant》
10円《血に狂った聖騎士/Bloodcrazed Paladin》
30円《流城の死刑囚/Stromkirk Condemned》
20円《軍団の副官/Legion Lieutenant》
10円《薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealot》
30円《親切な吸血鬼/Cordial Vampire》★
10円《捕らわれの宿主/Carrier Thrall》
10円《オリヴィアの血誓い/Olivia's Bloodsworn》
16円《血の求道者/Blood Seeker》
30円《忘却の虚僧/Nullpriest of Oblivion》
8円《吸血鬼の社交家/Vampire Socialite》
【中堅吸血鬼】 14枚
10円《ヴォルダーレンの伏兵/Voldaren Ambusher》
13円《ヴォルダーレンの末裔、フロリアン/Florian, Voldaren Scion》
30円《薄暮の使徒、マーブレン・フェイン/Mavren Fein, Dusk Apostle》★
90円《ウラモグの手先/Pawn of Ulamog》
100円《蟲惑的な吸血鬼/Captivating Vampire》★
70円《マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir》
30円《流城の隊長/Stromkirk Captain》
10円《束縛の司教/Bishop of Binding》
70円《イマースタームの捕食者/Immersturm Predator》★
30円《聖域探究者/Sanctum Seeker》★
20円《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch》
80円《薄暮の勇者/Champion of Dusk》
10円《再誕の司教/Bishop of Rebirth》
380円《血管の守護者/Patron of the Vein》
【シナジーカード】 8枚
30円《兵員の結集/Rally the Ranks》
20円《光輝の運命/Radiant Destiny》
55円《不吉の月/Bad Moon》
10円《ステンシア仮面舞踏会/Stensia Masquerade》
80円《盲従/Blind Obedience》
108円《新たな血族/New Blood》
80円《弱者選別/Culling the Weak》
28円《暗黒の儀式/Dark Ritual》
【アド源】 6枚
40円《種の専門家/Species Specialist》
8円《下僕の呟き/Minions' Murmurs》
80円《大蛇の契約/Pact of the Serpent》
100円《勝者の戦旗/Vanquisher's Banner》
280円《忘却の偶像/Idol of Oblivion》
68円《ファイレクシア流再利用/Phyrexian Reclamation》
【フィニッシャー】 7枚
30円《鏡の精体/Mirror Entity》
150円《分かち合う憎しみ/Shared Animosity》
150円《旗印/Coat of Arms》
111円《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》
2円《血の炎、ガルナ/Garna, the Bloodflame》★
30円《黄昏+払暁/Dusk+Dawn》
30円《激しい恐怖/Crippling Fear》
【マナ加速】 1枚
48円《太陽の指輪/Sol Ring》
【土地】
4円《統率の塔/Command Tower》
8円《祖先の道/Path of Ancestry》
155円《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
180円《孤立した礼拝堂/Isolated Chapel》
70円《凶兆の廃墟/Foreboding Ruins》
50円《汚れた峰/Tainted Peak》
20円《汚れた原野/Tainted Field》
39円《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
180円《偶像の石塚/Graven Cairns》
2円《ラクドスの肉儀場/Rakdos Carnarium》
2円《ボロスの駐屯地/Boros Garrison》
2円《オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica》
《平地/Plains》 4枚
《沼/Swamp》 13枚
《山/Mountain》 4枚
4966円
デッキコンセプト
冒頭触れた通り、開幕の戦略は威光を全力で生かした横並びによるアグロだ。リストでお分かりかと思うがマナ加速なんて搭載していない。開幕から沼1枚で最高の動きができるのだから必要なかろう?というわけだ。
とにかく軽さを重視して吸血鬼が採用されている。
開幕、対戦相手のマナ加速時から吸血鬼を展開し、ブロッカーを並べられる前にガンガン攻撃していく。コンボや全除去デッキを優先的にガシガシ削っていこう。
基本的に、これを許されるだけ続ける。許されなくても通らなくなるまで続ける。遅いやつが悪いとばかりに走りきる、それが最も強い動きだ。
対戦相手の戦場に中堅クリーチャーが並び始めたら、消耗が少なくて済む相手を選んでプレッシャーをかけ続けよう。ライフが減らなければ勝利は近づいては来ない。
とはいえそれも時間の問題だ。攻撃が通らなくなったら戦略は次のフェイズへ移行する。中堅吸血鬼達の出番だ。
3~4マナの吸血鬼には盤面を動かす、あるいはプレッシャーを高めるものを揃えている。全除去ケアもかねて低マナ吸血鬼の展開は一旦抑え、対戦相手の戦略に合わせてじりじりとプレッシャーをかけていこう。
戦場の吸血鬼を強化したり、ドレインしたり、さらに数を増やしたりと様々ではあるが、いずれもフィニッシャーで戦場を捲るための布石であり、相手のライフをじりじりと削るための一手だ。
『マルコフ』は非常に強力な吸血鬼パンプ手段だ。実質5/5先制攻撃は十分強力なサイズで、3面のいずれか通る盤面があるだろう。速攻のおかげで出してすぐ仕事ができる上に、すぐに吸血鬼達を1~2人退場させられるだけのサイズに強化することができる。
盤面の変化に機敏に反応し、フィニッシャーを駆使して対戦相手を上から殴り潰してしまおう。
プレイの所感(相手をした感想)
私はマナ加速不在のリストを見て戦慄した。強みに特化した非常にピーキーなデッキだ。
その分開幕の展開力は衝撃的の一言に尽きる。100枚ハイランダーのEDHであっても衰えることは無い。
マナ加速している間に下手をすれば10点ほど削られてしまう。急いでブロッカーを立てても単体のブロッカーでは効果が薄く、横からさらに10点前後削ってくるため全く割に合わない。
どんなデッキよりも早くプレッシャーをかけてくる。そして初速の勢いのまま、開幕から終始強制的にゲームを動かしてくる、非常に攻撃的なデッキだろう。
本デッキにおいて絶対に語っておかねばならない点がある。
「初速一辺倒の横並びデッキだ。全除去1発でお通夜に違いない。」と誰もが思うことだろう。実際展開されたリソースはしっかり消え去るわけだが、その予想は正解であり不正解だ。
全除去はマルコフ最大級の攻め時だ。安易な全除去はマルコフに走り切られることすらあることに注意してほしい。
理由は単純明快で、『マルコフ』の強みが圧倒的展開速度であるためだ。
マルコフ側はデッキコンセプトで触れた通り、中盤には1マナ吸血鬼をある程度温存してくる。中堅吸血鬼を展開したいからというのもあるが、当然全除去をケアする意味合いもある。
結果マルコフにおいては、マナが伸びた分開幕以上の展開力につながることとなる。1ターン目から強力な展開ができるのだから、マナが伸び、リソースを確保できているのなら相手より早く展開できるのは考えてみれば当然のこと。
手札に吸血鬼を3体持っていたとする。これだけで全除去後、再展開で威光含み6体展開、次ターンにマルコフプレイ&攻撃で最低でも17点。次ターンも許してしまえば24点が飛んできて大抵1人は退場することになる。
盤面の均衡が崩れる、戦場が大きく動いたときがマルコフの攻め時だ。
最大の強みである瞬間的な展開力で、数ターンで手の付けられない打点に膨れ上がり、吸血鬼軍団は喉元に迫ってくる。
マルコフを相手にした時、彼の威光の恐ろしさを目の当たりにすることだろう。
おすすめカード
〇親切な吸血鬼/Cordial Vampire
「こちらへどうぞ!テーブルに前菜を用意してありますよ。」と親切さを演出しているがその能力は凶悪極まりない。誘発タイミングは「他のクリーチャーが1体死亡するたび」だ。全部だ。そしてカウンタが乗るのも自分の各吸血鬼だ。全部だ。
卓まるごと前菜に仕立て上げ吸血鬼総出のパーティーをおっぱじめるこいつを許してはならない。本人は身を切る覚悟なので望み通り前菜に並べてあげよう。
〇薄暮の使徒、マーブレン・フェイン/Mavren Fein, Dusk Apostle
この高司祭と『マルコフ』の相性は抜群だ。軽い吸血鬼が唱えて吸血鬼を出し、殴って吸血鬼を出す。「断血による極度の興奮・錯乱状態」で暴れまわってるのだろうが、エルフやネズミもドン引きの増え方である。
トレゾン大陸は吸血鬼に満ち溢れていることだろう。
〇蟲惑的な吸血鬼/Captivating Vampire
威光のおかげで5体なんて一瞬だ。着地を許せばインスタントタイミングで常にコントロール奪取を構えられることになる。
クリーチャー戦術は全てこいつ1枚で止まる。対戦相手の不愉快さは最上級だ。奪われそうなクリーチャーごとさっさと流してしまうことをおすすめする。
〇イマースタームの捕食者/Immersturm Predator
吸血鬼・ドラゴンという珍しい種族。能力は賢しくもありフィニッシャーにもなりえる非常にクールなクリーチャーだ。
マナなしで墓地を睨めるのがEDHで非常に強い。威光トークンが餌になりかつ全除去対策としても十分にマッチしている、隙の無いいぶし銀な1枚。
〇聖域探究者/Sanctum Seeker
殴った数だけ疑似ドレインが誘発する中堅吸血鬼。対戦相手を全員削れる点が非常に強い。横並びの本デッキと超高相性な吸血鬼だ。
EDHだと対戦相手が多いため対戦相手を全員削れるこの手の能力は非常に評価が高い。『鼓動の追跡者』や『敵意ある征服者』がこれに当たり、こいつらは実質1マナ4点打点なわけだ。
聖域探究者はなんとその強化版で、本人以外でも誘発するため、出た時から仕事ができる点が特筆して強い。攻撃されながら毎ターン5~6点平気で削ってくる。卓全体で計算すれば20点を超えることもざらだ。こいつを除去できなければ敗色濃厚だ。
〇血の炎、ガルナ/Garna, the Bloodflame
本デッキ最強格の捲り手段。こいつで捲った時の削り力はそのまま勝利を掴むことが可能なほど強力だ。
全ての能力が本デッキとかみ合っている。能動的に使っても良いがやはり相手の全除去を潜れると最高においしい。
速攻付与が非常にいやらしい。最低5マナは出ているはずなので次ターン余裕で10点以上削ることができる。それも”全除去を打たれた巡目で”だ。全除去を打った当人は頭を抱えること間違いなしだ。
さようなら、5000円探偵
今回も価格の問題に触れねばならない。
5KEDHを始めた当初、『エドガー・マルコフ』の金額は150円程度だった。御覧の通り聞いたことも無いような吸血鬼ばかりのデッキであったため、O氏はほぼデッキを修正することなく5000円に階級下げして遊んでいた。事件が起きたのは2021年2月だった。
2021年2月:『エドガー・マルコフ』突如5000円まで跳ね上がる
突如5000円で組めない統率者の仲間入りをしてしまった。原因は不明だが元々キャラ人気が高かった上に統率者デッキでしか手に入らない希少性が重なってしまった結果と思われる。(特に海外でファンが多く、ちょうどこの頃海外Tier2付近まで評価が上がったこともあった)
統率者デッキのカードは最近よくこういうことが起こるため非常に悲しい。
『血管の守護者』とんでもない値上がりをして正気に戻った
そしてイニストラードの情報が公開され、エドガー・マルコフの情報が公開された。吸血鬼もスポットを浴び、強力な吸血鬼が新システムと共に次々と実装された。
2021年11月:『エドガー・マルコフ』10000円の大台を突破
脚光を浴び、入手すら難しい金額になってしまった。
私の卓では5000円に跳ね上がった時ひとまず1000円換算で手を打ち遊んでいるが、新イニストラードによる強化等々でまた変わるかもしれない。
今から入手するには相当抵抗のある値段になってしまったが、話した通り唯一無二の能力であり、吸血鬼ファンにはたまらないネームド統率者だろう。新吸血鬼とのシナジーも魅力的で、今後さらに強化されるに違いない。
思い切って入手を考えている人を私とO氏は応援している。
『新たな血族』こいつに至ってはネット在庫が消えてしまった・・・
おわりに
5000円EDHかはひとまず置いておいて、吸血鬼が脚光を浴びているタイミングで本デッキが紹介できて非常に良かったと思っている。
今回のイニストラードで吸血鬼は非常に強化された。また一つ部族がフィーチャーされ部族ファンは溢れる選択肢に嬉しい悲鳴を上げているのではないだろうか。
カードパワーが高いものも多く、構築にも大きな影響があるだだろう。うらやましい限りだ。
ちなみに私はエルドラージやワームの伝説部族ロードを熱望しているが、方や色を持たず方や災害のような扱いで夢が叶いそうな気配すら無い。
本デッキは『イニストラード:真紅の契り』カードリストの反映前のもので、EDHもその例に溺れず、反映されればデッキリストは様変わりするに違いない。
統率者が入手しづらい点は非常に残念だが、とにかく統率者は非常に個性的で大変魅力的だ。拡張性も高い強力な部族の始祖をあなたも手にしてみてはいかがだろうか。
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