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神の子の誕生

イエス。母はマリア。父は「神」。処女マリアから生まれたのが、イエス・キリストでした。

きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。 あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである。(ルカによる福音書2章11-12節)

630211ベツレヘム

ダビデの町

「ダビデの町」は、ベツレヘムの別称です。ユーラシア大陸の東の端の島国・日本から見ると、ユーラシア大陸の西の端。現在のヨルダン川西岸と呼ばれる地域にあります。グーグル地図で、東京駅から9178キロと出ます。
ユーラシア、ヨーロッパ、アフリカの三大陸を結ぶ地点にあって、古代の文明間の通り道、エジプト、バビロン、ペルシャ、ローマの戦車が行きかった場所です。

標高800メートル弱の丘陵にある都市エルサレム。その丘陵の南の端がベツレヘムでした。

今から3000年前、イスラエルの王となったダビデがエルサレム攻略のとっかかりでベツレヘムの砦を奪取して、ダビデの町と呼ばれるようになったのです。

羊飼い

この、世界の歴史の大舞台に登場するのは、羊飼いたちと天使です。ユダヤ人でしたが羊の番をしている者たちにはユダヤ教のお祭りでもエルサレム神殿に行く暇はありません。宗教からほど遠い生活をしていた人たちが、イエス・キリストの誕生のお祝いに、天使から招かれたのでした。「あなたがたのために・・・・」

ルカによる福音書2章 
https://alkitab.app/v/4d9a4d9de3c2 (8-20節)

時は初代ローマ皇帝アウグストゥス(BC27~AD14)の時代。人口調査が行われたという記録が碑文にも載っています。「戸籍」のようなものがあったのでしょうか。ダビデの子孫だったマリアと夫ヨセフは、ダビデの町に登録のために行かなければなりませんでした。ちょうどその時に、イエスが生まれるのです。

たまたま、この時、この場所に生まれた、のではありませんでした。預言があったのです。

しかしベツレヘム・エフラタよ、
あなたはユダの氏族のうちで小さい者だが、
イスラエルを治める者があなたのうちから
わたしのために出る。
その出るのは昔から、いにしえの日からである。
(ミカ預言書5章2節)
https://alkitab.app/v/530bfb2bc568 (1-4節)

BC700年頃に書かれ、旧約聖書の中に収められています。ユダヤ教の祭司や学者には希望の星だったはずです。イスラエルの救い主の預言でしたから。

ヘロデ大王

でも、当時のユダヤを治めていたヘロデ王にとっては、自分の権力を危うくする存在でした。それで、ベツレヘム周辺の2歳以下の子供を皆殺しにしてしまいます。

さて、ヘロデは博士たちにだまされたと知って、非常に立腹した。そして人々をつかわし、博士たちから確かめた時に基いて、ベツレヘムとその附近の地方とにいる二歳以下の男の子を、ことごとく殺した。
(マタイによる福音書 2章16節)
https://alkitab.app/v/262e5977eb52 (1-18節)

生まれた時からすでに、命を狙われていた神の子イエス。聖書には、死の記事が多いのですが、人の死に接するたびに、永遠のいのちへの望みが掻き立てられます。

イエスに課せられた使命は、死が永遠の別れではなくなるようにすること。神の子だけができることです。

神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。
(ヨハネによる福音書3章16節)
https://alkitab.app/v/f09cea6f8d52 (11-17節)

(冒頭写真は2019年、メダン市郊外の家で行われたクリスマス会で)

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