アルペジョーネ研究ノート


アルペジョーネを深く追求するには以下のような研究の手がかりとアプローチが考えられる。
大別すると、音楽的研究と楽器学の研究だが、前者の
楽理研究の範囲は別次元として残しておく。
1.音楽的研究
1.1.ほとんどが譜面を通じた楽理を研究していく
 フレージング、コードプログレッションなど
1.2.フォルテピアノとアルペジョーネの調和
今回、フォルテピアノ奏者とアルペジョーネに興味があるチェリストのご協力によって、シューベルト、シューベルティアーデに関する小品を研究する機会を得た。
1.3.空耳アワー
 @タモリ俱楽部がシリーズで展開していたように、
どこかこのメロディ、リズム、フレーズなどが似ている
サウンド イメージを収集し分析する
2.楽器学的研究
2.1.アルペジョーネ(ピリオド楽器)を復元
 従来、Anton Mitteies 1824年モデルを復元してきた。
2,1,1 仕様
古楽器の現状復活であり、ナチュラルガット絃、
およびバロック弓を使用。
2.1.2 奏法
故L.グルチン氏の遺稿である記譜譜面を参考に検討する
フィンガリング、ボーイング、その他奏法の研究。
2.1.3 アルペジョーネの現代版 教則本制作
教育啓蒙のために小品集をいくつか入れた実践テキスト
2.1.4 シュタウファーモデル、その他のモデルを追加復元の余地がある。
そのうち、パリ国立楽器博物館(サイト閲覧のみ)に所蔵
されている小ぶりのシュタウファーモデルを復元する可能性があるだろう。
2.2.OKモデル創作
歴史的ピリオド楽器とは方向性が異なるアプローチで完成
仕様をガット絃、モダンのガット絃、その他スチール弦の検討。
参考までに、UCLAギター科Peter Yates教授からは、現代仕様の楽器を使って、多方面の曲を取り上げて公開することがアルペジョーネの普及啓蒙に貢献するはずだとアドバイスを受けている。
3.時代考証からシューベルトに影響したと考える作曲家とそのスタイル研究
4.シューベルトとサロン(シューベルティアーデに関する研究)
5.19世紀前半における民謡は、アルペジョーネソナタD821へ何らかの影響があったかどうかを探る
メロディー、リズムなどから
6.ギターとシューベルトの小品、ギターとシューベルティアーデに関する小品などの試み
これらをアルペジョーネのレパートリーに追加する
7.Viola da gamba とArpeggione.
可能であれば、ガンバ奏者にアルペジョーネを試奏していただく機会をもつ
8. アルペジョーネを使った歌曲への検討
FBの友人であるイタリアの歌手が歌っている動画を拝見。
これを見るとアルペジョーネは歌の伴奏にも向いている。
アルペジョーネは歌との調和に可能性を持っていると考える。

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