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HELLSING

HELLSINGは平野耕太による吸血鬼漫画である。

平野耕太氏の漫画はその独特な「くどさ」を持つタッチから多くのファンを魅了し続けているが、彼の作風をある意味で完成させた作品と言えると思う。

20世紀を舞台にしたこの作品が描くのは、ずばり「純粋なまでの自らへの愛」だと自分は思う。

吸血鬼である主人公アーカードは、多くの血をすすり、その命の延長線上にあるものである。
彼は、彼自身を取り巻く星の数ほどの命とふれあい、彼自身の中にある命に翻弄されていく。

ストーリーとしては、アーカードはまったく揺るがない存在として描かれている。
彼はその圧倒的な力で多くのものを屠り続け、そしてその数に等しい命を彼の中へと啜っていく。

結果、彼の中には多くの命が渦巻いており、おそらくはその命たちのささやきが彼自身に多くの影響を与えているようにも思える。

彼は何よりも「敵」を好む。

「命令はただ一つ。見敵必殺」
「了解した。わが主」

その言葉に託された思い。命令したものの思いも、命令されたものの思いも、数々の悲劇に彩られながら現実に押し流されていく。

圧倒的な力に魅了されながらも、そのはかなさを読者は感じることだろう。

アーカードが何を考えているのか?

それは物語の中では何も語られない。

その答えは、きっと読み手であるあなたの中にある。

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HELLSINGの名言かるた(笑)

新世紀ヘルシング・破(某有名汎用人型決戦兵器アニメの主題歌にのせてHELLSINGを描き出すとこうなる)

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