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地方行政と交付金の不思議

あんたは地方自治体におけるお金の使われ方ってのに関心を持ってたりするかい?

地方自治体ってのは地方自治法に基づいて、俺たちの生活に近い部分の行政を担うための行政組織だ。

それ故に、俺たちの生活への影響ってのは結構でかいものがある。

それでも、俺たちの日頃接しているニュースでは自分の住んでいる地方自治体がどういう方針で行政を進めているのかとかは、あんまり取り上げられないってのが現実としてあると思うんだよね。

とは言え、全く情報が流れてこないってわけでもない。

今回は地方自治体ってものについて考えてみる回だ。

テーマがでかすぎてちっと話がまとめきれない気がするけれど、付き合ってくれよな。

明石市長はつぶやいた

なんの気なしにSNSを眺めていたら、とあるツイートを紹介してくれているヒトがいたんだよね。

……へ?
地方交付税交付金って制裁とかに使われてんの?

そもそも地方交付税交付金ってどういう理屈で出されているんだろう?

各団体の普通交付税額 = (基準財政需要額 - 基準財政収入額) 
           = 財源不足額
基準財政需要額 = 単位費用(法定)×測定単位(国調人口等)×補正係数(寒冷補正等)
基準財政収入額 = 標準的税収入見込額 × 基準税率(75%)

出典:総務省

なんだろうね。
この普通の漢字しか使われていないのに、全然頭に染み込んでこない感じの言葉の羅列。

式を眺めてみると、きっと基準財政収入額って方は現実としての税収から算出されるっぽいから、問題は基準財政需要の方なんだろうな。

で、この基準財政需要って数字を作るために使われているので、きな臭さを感じるのが単位費用と補正係数っぽいよな。

単位費用 = (標準団体の標準的な支出 - うち国庫助成金等の特定財源)
      ÷標準団体の測定単位の数値

なんだそうだ。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000762023.pdf

標準団体ってのは上の資料で定義されている人口やら面積やらを持っているとされる架空の団体なんだそうだ。
なので標準団体の標準的な支出と標準団体の測定単位の数値って2つの数字は定数ってことなのか。

ってことは国庫助成金をたくさん使っている地方自治体への地方交付税交付金は少なくなるって理屈なのかな?

地方交付税交付金と国庫助成金の関係

……うん?
地方交付税交付金と国庫助成金って何が違うの?

国庫助成金ってのは国庫支出金の一部ってことらしいけれど、ざっくり言えば「国からやれって言われたこと」をやるためのお金が国庫支出金なんだそうだ。

……ってか中学社会の知識なのこれ。
オッサンになってから進研ゼミにお世話になるとは思わなんだ。

え?でもおかしくね?
国からやれって言われたことをたくさんやっている地方自治体への地方交付税交付金が減るって理屈なの?

その理屈を前提に明石市長のつぶやきを眺めてみる。

つまり18歳以下の医療費全額無料ってのは国の方針とは違うってことだよね。
それはなんとなく聞いたことある。
俺の住んでいる自治体では中学まで無料ってなってるし、明石市の場合はそれが18歳までなんだね。

うん?でもそれが原因で国庫助成金が減ったり増えたりするのってへんじゃない?
子どもの医療費に対する助成はあくまで地方自治体の行政範囲でやるんだから、それによって国庫助成金が変わるって考えにくい。
なんだろ?国庫助成金を子どもの医療費に割り当てられて、その分地方交付税交付金を減らされているって理屈なの?

やばい。結構調べてみたけれど、明石市長のいう「制裁」ってのがどんな仕組みで実現されているのかが全くわからないぞ。

あくまで制裁を受けているのは「交付金」なんだもんね。
これ地方交付税交付金のことじゃないのか?

謎が謎を呼ぶなぁ。

ってか、分かるヒトに教えてほしいぜ。

なあ、あんたも思うだろ?

なんでこう、行政に関わる仕組みってこんなに複雑なんだろうな?

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