ネットサービスとアカウントの記憶
あんたは、親孝行なんて出来ているかい?
俺たちオッサンは日々の生活に明け暮れていて、なかなか両親に対して何かをしてあげるってことに時間を割くことが難しいよな。
それでも、ちょっと時間を割くだけで感謝してもらえる。まあ、ありがたいことこの上ない。
で、今回は両親のパソコンを新しくセットアップしてみたんだが、その時に思ったことを書いてみようと思う。
まあ、この光の早さで変化していく世の中で、御老体はどのようにしていけばいいのかって思ったから考えてみる回だ。
パソコンを使わざるを得ない世の中
今の世の中、パソコンなしでスマートフォンやらタブレットやらだけで情報を得ている若者が多いと聞く。
実際、システムエンジニアの中でも「パソコンは持ってないっすよ」って言う若者は現実的にいる。
そういう話を聞くたびに「ありゃ~いよいよ時代に取り残され始めたか?」とか思うんだが、実際問題、このnoteを書くのをスマートフォンでやってみんさいって言われても、フリック入力でこの文字数を書くことってどうなの?可能なの?って思っちまうんだよなぁ。
そういうことで、俺にとってパソコンは世の中とつながるための必須アイテムとなっている。
でもパソコンを使うことって、なにげにハードルが高い。
やれプロバイダーはどこにするだとか、家の中のネットのセットアップにあたって、デフォルトゲートウェイをどうするだとか、wifiの規格が今どきaではないだろとか。
仕事でパソコンを使っていなければ、そんなことに思いを馳せる時間はほとんどの人が無いはずだよな。
みんなどうやって自分の家の環境を管理しているんだろう?
お年寄りのIT事情
で、久しぶりに実家のパソコンを新しくしたいって言うんで、最近の流行りをそれなりに盛り込んだ形のノートパソコンを見繕ってみた。
この辺ね。
いやぁ、マウスコンピュータ使っているけれど、それなりにいいんだよな。
SSDがハードディスクの代わりになっているPCがメジャーになって2年位経つか?
もはや、ハードディスクの遅さが目に見えてストレスになることを実感する位にSSDでの操作感に慣れてしまっている気がする
で、このパソコンを実家で使えるようにしてきたわけだ。
そこで立ちはだかるもの。
それが、各種アカウントの記憶ってやつだ。
もぉ、びっくりするくらいにIDとパスワードを覚えていない。
「グーグルのメールアドレス教えて」
「え?それってどうやって分かるの?」
「マイクロソフトのアカウント教えて」
「アカウントっていうのはIDのこと?」
終始こんな感じ。
で、改めて思ったのが、IDとパスワードの多いこと。多いこと。
お年寄りでもパソコンを使うとなると、普通に5個~6個のIDを持っている。
特に今はサブスクリプションモデルでのソフト販売が主流になってきているから、ソフトの入手をするためにIDとパスワードがいることが普通になってきている。
OfficeですらOffice365でやっていれば、マイクロソフトのアカウントの情報を持っていないとセットアップ出来ないって始末だ。
これってITがどうとか言う以前に、そもそも俺たちはすべてのアカウントのIDとパスワードを「記憶」に頼って管理することの限界を示しているもんだと思うんだよね。
パスワード管理地獄からの脱却は出来るのか?
実際問題、このパスワード管理問題は、お年寄りだけの問題じゃない。
世の中がどんどんネットとともにサービス提供している状況の中で、今後もアカウントはどんどん増えていってしまうことだろう。
小さなECサイトで買い物をした時のIDなんて覚えていられるはずもないじゃないか。
そういうニーズに答えるサービスは当然のように世の中に存在している。
これなんて、ウィルス対策ソフトで有名なトレンドマイクロ社が提供しているパスワード管理サービスだ。
ただ、このサービスも万能ではない。
トレンドマイクロが俺たちが生きている間、キッチリと存続してくれる保証なんてどこにもないからだ。
このサービスがある日突然提供されなくなった時、俺たちの生活が瓦解してしまうようなインパクトを持つことになるのは容易に想像ができるところだよな。
では結局どうすればいいのか?
1.紙に書いて管理する
2.テキストでメモを書いて、それをバックアップしながら管理する
くらいしか無いんだよな。
何?Chromeでアカウントに記憶させればどこのパソコンでも共通でパスワード覚えてくれるだろって?
天下のGAFAと言えど、そのサービスが永遠に続く保証はどこにもないんだぜ?
特にGoogleについては、サービスを立ち上げてはやめてきた歴史がある。
いつ何時、Chromeの自動パスワード入力の仕組みがなくなるかわかったものじゃないんだぞ。
こんなのがあるくらいだからね。
名付けて「Google墓場」ってなもんだ。
さて、あんたはどうする?
俺たちの上の世代の記憶、どうやってつなぎとめていこうか?
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