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「悲劇」がくれるもの

あんたにもスキなジャンルの物語ってのがあるかい?

俺の場合は大学の頃にSF研究会なんてのに所属していたこともあって、根はSFに属する物語がスキなんだと思うんだ。

ガンダムだってスキだし、ヤマトだってスキだし、スタウォーズだってスキだ。

でも、スキな物語がSFだけかって言うと、そう言うわけでもない。
鬼滅の刃だってスキだし、ベルセルクだってスキだ。

SFだけってわけじゃないんだよな。

そう考えてみると、俺のスキな物語のエッセンスって何なんだろうな?

今回は俺のスキな物語について考えてみる回だ。

まあ、あんたのスキな物語のエッセンスも考えてみてくれよ。

「悲劇」がスキだ

まあ、この記事を書こうと思ったのは、何となくこんなフレーズを思いついたからなんだよ。

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諸君、私は悲劇がスキだ。
諸君、私は悲劇がスキだ。
諸君、私は悲劇が大スキだ。

戦争ものがスキだ。
敗戦ものがスキだ。
刑事ものがスキだ。
吸血鬼ものがスキだ。
ダークファンタジーがスキだ。

映画館でネットでテレビでラジオで小説でマンガでありとあらゆるメディアで描き出される悲劇が大スキだ。

戦争という状況に巻き込まれながらあがき苦しみながら前に進もうとする若者を見ると無条件に応援したくなる。
敗戦という悲劇の中で否応なく命を奪われる子どもの姿はこころをえぐり出される様な気持ちになる。
刑事が自らの職務をまっとうするために殉職してしまう様は涙をそそる。
哀れな吸血鬼が自らを倒すものをひたすらに望んでいる様など自己矛盾の塊を感じつつ、それが自分の中にないと言えるのか?という恐怖を与えてくれる。
自らの純粋な思いから禁忌を犯してしまう子どもが自分とは別の禁忌を否定する姿なんて学ぶ姿を体現しているようだ。

諸君、私は悲劇の物語を地獄のような悲劇の物語を求めている。
諸君、私のこの記事を読んでいる諸君。
君たちは一体何を求めている?

更なる悲劇の物語を望むか?
情け容赦のない糞の様な悲劇の物語を望むか?
その圧倒的な悲劇をはねのけようとするヒトの姿を望むのか?

よろしい。
ならば圧倒的な悲劇の物語を楽しんでいこうじゃないか。
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……いや、書いてみたかっただけなんだけれどさ。

あ、分かんないヒトのために元ネタはこれね。

俺が「悲劇」をスキな理由

書いてて思ったのが、俺はどうやら悲劇から立ち直ろうとあがいているヒトの姿ってのがスキらしい。

そこには成長が描かれたり、挫折が描かれたりしている。

その源泉となるのはそこに描き出されたヒトたちの感情なんだと思うんだよね。

意思とか感情ってのは物理的に観測は出来ないけれど、自分自身の中にはそれを確かに存在するって感じているものだと思う。

物語の中の架空のヒトでしかないキャラクターが描き出している感情に俺は間違いなく共感しているわけだ。

そんなひどい目にあって悲しいね。
そんなところからでも希望を見出す意思は素晴らしいね。
立ち上がれないから誰かを待ち続けているんだね。
出口がわからないから自分を否定し続けるんだね。

いろんな感情が俺の中で刺激されるんだよな。

自分の感情に自分が求めているもの

実際、そう言う物語を見ていると、悲しいシーンだけじゃなくて悲しみから立ち上がるシーンでも、悲しみに身をうずめていくシーンでも俺は泣いてると思う。

まるでその状況に自分がいるかのごとくに、普通にかける言葉を見つけられないような思いに駆られる。

で、多分だけれど、その涙は俺は好ましい感情だと思っている。

感情を言語化するってのは無理ゲーな部分はあるけれども、あえて言葉にするならば「理解した気になれるから」なんだと思う。

ありとあらゆる悲劇が現実に自分の傍らで起きた時に、その残酷な世界を想像したことがあるのと無いのとじゃわけが違うじゃんか。

もちろん対処できるかなんてのは全く関係ないのかもしれない。

でもその場にあるヒトと感情を共有することが出来るなんて夢を見るのは、そんなに悪いことでもない気がする。

なあ、あんたはどうだい?

あんたのスキな物語は、あんたの中に何を残していっている?

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