アニメ業界を眺める
あんたも日本のアニメが海外で楽しまれているって話を聞いたことがあるかい?
もはや日本の主力産業の一つと言っても過言ではないアニメ業界。
どうやら2018年には海外での売上が1兆円を突破しているってことらしい。
どうも動画配信サービスの普及に伴って2018年に急激にのびたらしいんだよね。
ところが中国の日本アニメに対する規制強化に伴って2020年は売上が鈍化しているってのもあるらしい。
今回はアニメって産業について考えてみる回だ。
ちっと一緒にあーだこーだ考えてみようぜ。
海外での反応
実際、You Tubeには星の数ほどの日本アニメに対するリアクション動画が上げられている。
例えばこんなん。
こいつは今放送されている進撃の巨人のアニメに対する考察を語っている動画なんだけれども、その考察の鋭さが尖すぎるんだよな。
アニメで表現されている部分だけを見た状態で良くもここまで物語を紐解けるもんだって感心しちゃうレベルだ。
こう言う動画が、アニメが公開された翌日には普通に動画としてアップされていて、数日後にはこう言う日本語訳の字幕がついた動画までアップされる。
英語があんまり得意じゃない自分としてはありがたいことこの上ない。
海外のアニメ好きなヒトの感想を直接感じ取ることが出来るってのは、なんかアニメ業界の未来を想像しやすくなるもんな。
この動画の二人の場合、右のヒトは非常に論理的に物語を捉えようとしていて、左のヒトは非常に感情の機微について深く感じ取って見ているんだように見えるんだよ。
俺たち日本人と同じ様に多様な楽しみ方をしてくれているってのが見て取れるわけだ。
なんか、それだけで意味もなく嬉しくなっちまうのは俺だけじゃないよな?
日本でのアニメ消費
で、振り返ってみて日本アニメの制作市場はどんな塩梅なのか?
帝国データバンクの調査によると2019年のアニメ制作会社の状況は以下の通りだそうだ。
2019年(1~12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(273社の事業者売上高ベース)は2427億4900万円。急速に業容が拡大したアニメ制作業界の成長ペースが急減速している。
出典:帝国データバンク
つまり、業界としては成長の鈍化が見えてきているってことだ。
こいつはなんでなのか?
一つが制作費の拡大ってのがあるらしい。
近年のアニメのクオリティの高さってのは眼を見張るものがあるよな。
さっきの進撃の巨人もそうだけれども、鬼滅の刃の映像美とか筆舌に尽くしがたい物がある。
そのクオリティはアニメ制作会社の設備投資と何より人材の投入をもって実現しているわけだけれども、働き方改革の名の下、どうしても実際の制作を海外に求めざるを得なかったりする。
そうすると外注費がかさむことになり、固定費としての社員のコストと合わせてどうしても制作コストが上がる傾向にあるってことのようだ。
その結果として、受注単価を上げざるを得ない状況になり、売上をあげられる作品に対する選択と集中をせざるを得ないって状況にあるみたいだ。
少子高齢化が持つ意味
立てて加えて、日本が置かれている状況に少子高齢化ってのがある。
本来のアニメ消費者の中心は子どもだったわけだけれども、その子どもが減ってきているので、どうしても子ども向けアニメの需要ってのは下がってしまうわけだよな。
そこで歴代映画の興行収入ランキングってやつを眺めてみる。
日本の映画興行ランキングでは結構な比率でアニメ映画が食い込んでいるんだけれども、純粋に子ども向けアニメ映画ってなると、「崖の上のポニョ」が12位になってるくらいが最高位で、他のアニメ映画は軒並み「大人向け」のものが名を連ねている。
いや、何を持って大人向けかって話だけれども、少なくとも物語の裏の意味を考える余地が残っている作品ばっかりに見える。
そして、そう言う作品は海外でも受け入れられていると思うんだよな。
攻殻機動隊Ghost in the Shellなんでまさにそれじゃんか。
俺たち消費者としても、そう言う作品にお金を落とす意識をするのがいいのかもしれないな。
なあ、あんたはどう思う?
ジャパニメーションはこれからも世界に受け入れられ続けるためには何が出来ると思う?
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