ポアロ裁判所

架空の裁判記録を報道記事風に紹介するコーナーでした。
槇原敬之が『銀河鉄道999』作中の台詞を盗用したと、松本零士が訴えた事が下敷きなっているので、裁判内容は基本著作権がらみでした。読みは鷲崎さんが担当。

以下、作例です。

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全ての生物はゾイドのパクリであるとして、タカラトミーが「神」を相手取って起こしていた訴訟で、東京地裁は26日「神」に230万円の支払いを命令した。

判決では「神がオリジナルとして主張している生物のほとんどが、ゾイドに比べて大型であり、これはタカラトミー社の模倣はしたものの、技術力が足らずに小型化に失敗した結果であることは明白である」と指摘した。
また「神」が生物の創造時期がゾイド発売より古いことの証拠として提出していた、旧約聖書、コーラン、リグ・ヴェーダ、古事記、アヴェスター、竹内文書等については「作者の創作の部分が多々見られ、全てが歴史的事実とは断定できない。タカラトミー社が提出したトミー時代の社史と比較してその信憑性は低い」として今回の裁判で一切参考にしなかったことも明かした。

判決後、神は会見を開き、高等裁判所への上告をせず、一気に「最後の審判」を起こすことを発表している。

<2006年10月30日送信>

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組織名を無断使用されたとして、鎌倉幕府が爆風スランプを訴えていた裁判で、13日、東京地裁は、爆風スランプに対して、3470万円の支払いを命じた。

裁判において、爆風スランプ側は、元のバンド名「爆風銃(バップガン)」と「スーパースランプ」をあわせただけであると主張したものの、そもそも「爆風銃」という名が幕府のパクリ、という鎌倉幕府の指摘ついて有効な反論をすることができなった。
また、爆風スランプの代表曲「Runner」のサビは、御家人たちが「いざ鎌倉」と馳せ参じる様子を歌っている、「月光」というタイトルは、そもそも「元寇」であった疑いがある、サンプラザ中野の髪型は、尼将軍 北条政子と無関係とは思えない等、組織名以外の無断使用が次々と指摘され、今回の高額支払い命令となった。

裁判後、鎌倉幕府は会見を開き「私の主張が認められ大変うれしい。次は、バック・トゥ・ザ・フューチャーをバックフーと略せないことはないので、訴えようと思う」と語った。
また、記者団からの「室町幕府や江戸幕府は訴えないのですか」という質問には「もう滅んでるし」という至極真っ当ながら、どこか矛盾した回答を行った。

<2006年11月13日送信>

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