世代間はローコンテクストで

あまり横文字は使いたくないのですが、適当な訳語が思い浮かばないので。

ハイコンテクストとは、抽象度が高く、いろいろな意味合いが含まれている文脈。「あうんの呼吸」や「行間」を読み取る文化、コミュニケーションですね。

対してローコンテクストは、あいまいさがなく、具体的でストレートな文脈。多民族国家などでは、いきおいそういう社会になるようです。

日本は世界でも代表的な「ハイコンテクスト社会」と評されているそうで、言葉を額面通り受け取っていては大変なことになります。「つまらないものですが・・・」という言葉の裏に「謙遜」を察することに日本人は慣れていますが、そうではないお国柄の人も多いということです。

一般に年齢を重ねた方が抽象度が高いかというと、そうとも言えず、若者は若者の中で共有されるコンテクスト(文脈、意味合い)があります。「かわいー」「きもっ!」「ウザ」などの「若者言葉」にはいろいろな意味合いが含まれていて、親以上の世代には100%の理解が難しいように感じます。

最近の傾向として、同世代の水平的なハイコンテクスト化が進む一方、時代変化のスピードが速く、異年齢間の垂直的なハイコンテクストが後退しているという印象を持っています。

若者の言葉が乱暴だ、と嘆くよりも、ハイコンテクストをたしなむ私たちの文化の反映だととらえたうえで、世代間でなにかを伝えようとするときは、できるだけシンプルで的確な言葉、つまりローコンテクストなやりとりが求められる場面が案外多くなるのかもしれません。年下に対しても、年上に対しても。

(拙い駄文を最後までお目通しいただき恐縮です)

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