人生の配役

あなたは主役タイプですか?それとも脇役タイプ?

ドラマや演劇には配役があります。主役(主人公)、準主役(助演)、脇役、そして敵役。主役が輝きを放つためには、その周りでそれぞれの役割を果たす脇役の演技がとても大切です。また、面白いドラマにはかならず強烈な敵役がいます。単に憎らしいだけでなく、どこか惹かれてしまうところがある敵役は、作品をとても魅力的なものにしてくれます。小説や漫画でも同様です。

ところで当然のことですが、全員が主役というドラマはありません(希に演出家や脚本家の実験的な意味合いのものもあるかもしれませんが)。誰が主役かよくわからないという作品は、今ひとつのことが多いのではないでしょうか。

これは舞台の上やカメラの向こう側だけでなく、仕事やいろいろなプロジェクト、そして家族や友人関係にもあてはまると思います。天性の、とでも言うべきリーダーや、場の中心に居る人がいる一方、目立たないけれどきっちりと自分の役目を果たしてくれる人がいることで、社会というストーリーが進んでいきます。

誰もが「自分が主役でなければイヤだ」では作品も世の中も成り立ちません。ただし、バイプレイヤーが「その他大勢」ではダメなんですよね。それぞれの役どころをわかった上で、なおかつ個性的であることが重要です。

もちろん、その人の人生というドラマにおいては、自分自身が主役でしょうが、他のドラマ、つまり世の中ではどんなキャラクターを果たしていくのか?時に考える時間が大切だと思います。妥協や諦念ではなく、より積極的に「このドラマを面白くするには」という観点から。

蛇足ながら「敵役」もそのドラマをより盛り上げてくれる要素だと考えると、生きていくうえで少々気が休まるかもしれませんね。

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