万事窮す?

タイトルに「漢字、間違ってますよ?」と突っ込んだあなたは、文章に関する仕事をしているのかもしれません。あるいは国語の先生?そうです。正しくは「万事休す」です。

私自身、ある時期まで「万事窮す」だと勘違いしていました。音のイメージとしてそう感じている方も少なからず居るのでは?万事、すなわち全てのことが窮して、困った困った、という状態ですね。

しかし「万事休す」は、その意味を調べると究極に深刻な状態のようです。「もはやおしまいで、何をしてもだめ」「なにもかも終わり」な状態を指す言葉です。

私たちは慣用句としてこの「万事休す」を安易に使いがちです。そう思い込み諦めがちです。でも実際は「万事が終わった状態」というのはそうそうあるものではないと思います。「もうダメだ」と思っても、必ず活路はあるもんだなと何度も経験しました。貧して鈍して窮しても、一休みして一服し、改めて見回せば、どこかにやりようはあるのではないでしょうか?

「人間万事塞翁が馬」という言葉もあります。どんなに窮しても自分用の辞書では「万事休す」をとりあえず封印し、次の日の朝を迎えたいと思います。

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