食の自己超越とは?
「マズローの欲求5段階説」をご存知でしょうか?マーケティングの基礎として勉強された方も多いと思います。人間の欲求は
(1)生理的欲求 (Physiological needs)
↓
(2)安全の欲求 (Safety needs)
↓
(3)社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
↓
(4)承認(尊重)の欲求 (Esteem)
↓
(5)自己実現の欲求 (Self-actualization)
の順に高次化していく、というものです。「そう単純なものではない」という批判や異論もありますが、経験上おおまかには納得できる内容です。
さて「食欲」は第一段階の「生理的欲求」に属するとされていますが、私は「食事」についても、この段階説があてはまるような気がします。
(1)「なんであれ、とにかく食事を得たい」
↓
(2)「毎日安定的に食事を得ることができる」
↓
(3)「人様に恥ずかしくない食事でありたい」
↓
(4)「人様もうらやむような食事を!」
そして第五段階の「自己実現としての食」。この欲求が、FacebookなどのSNSで目にする「今日はこんなもの食べました」系の投稿ではないかと思うのです。「今日はこんなもの作りました」系も同様ですね。「自己実現としての食」。「美味しそう!」「健康的!」「センスいい!」=「良い生き方をしているなぁ」と楽しみながら、感心しながら拝見させていただいています。
ところでマズローは晩年、「自己実現の欲求」の先にさらに「自己超越の欲求」があると提唱したとか。「自己超越の食」があるとしたらどんなものなのでしょうか?
「美味しいビールを飲むために、あえて水分を我慢する」「腹が減ればなんでも美味しい」。案外そういう食事に落ち着くのかもしれません。
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