未開の領域と人の関係

私たち人間には侵してはいけない未開の領域があると思う。

一つは自然界。所謂未だ人が住まず、動植物たちが住んでいる世界だ。
二つ目は人間の聖地。

一つ目の領域を守るべき理由はこうだ、今や人間は”神”とも云える程の力を持ち、環境を変えてしまう”影響力”を持ってしまったからだ。

二つ目の理由が、今回わたしが訴えたい事の理由である。

沖縄にとって沖縄戦の激戦地であった本島南部は重要な場所である。
多くの人間の血が染みこみ、未だ多くの遺骨が眠っている場所だ。
今、この南部地域が辺野古の埋め立ての為に多くの土砂採石が使われようとしている。
沖縄にとってこの南部の地の持つ意味を忘れてはいけない。
この地に眠る遺骨群が掘り起こされ、軍事基地の埋め立てに使われることになれば、沖縄は何を失うのか、よく考えなければならない。それは目に見えるような変化では無くジワジワと過去と現在の繋がりを断ち切るような愚行である。沖縄戦の慰霊とは何なのか？
今一度、沖縄県民は胸に刻む必要がある。
沖縄戦を伝える沖縄戦の生き残りの人たちも高齢化が進み、あと10年もすれば殆どこの世から居なくなってしまうだろう。
そうなった時、沖縄戦を語り継ぐ事ができるのが「場所」である。