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古本屋開店日記 ‐DUALBOOKsができるまで‐

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古本屋開店までおおよそ2か月間の日記。人生でそれほど多くないはずの「開店」というドラマを、ドロドロになりながらも前進するしかないというその切実さを、記録しておこう。そう思ってはじ…
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#古本

開店まで2か月【古本屋開店日記プロローグ】

妻 「サラリーマン向いてない でしょ?」 私 「そうだね・・・・内容はやりがいあるんだけどね・・・」 妻 「それは大事だけど、気質として向いてないでしょ。」 私 「まちがいない。大学も4回留年したし・・・なにかこう・・・遅刻しないとか、テストの日は学校に行くとか、そういうほとんどの人がやることが、できない気質だね」 妻 「本好きなんだしさ、古本屋いいんじゃない?古本屋の雰囲気、似合うよ。」 おおよそこんな会話があったのは、2010~2015年ぐらい、そのあたりだろう。人生の

開店準備の状況整理をしたら…わお!それでも世界は IT’S ALL RIGHT【古本屋開店日記01】

2023年5月の開店 を予定している DUAL BOOKs。開店ざっくり2か月前にnoteを始めるという暴挙 をご了承いただいた上、どうぞお付き合い願います。 さて、『古本開店日記』の第1回。なにを記録すべきでしょうか。それほど難しい問いではないでしょう。記録すべきことは「あるがまま」。あるがままを記録すればよい のです。2回言いましたね。大事なことなので入れ替えて2回言いました。 あるがままとは、店主においては「状況を整理すること」に他なりません。そんなわけで、五月雨式

体調不良=覚悟完了。【古本屋開店日記02】

おはよう、世界。 朝焼けの中、一瞬だけZINEに目をとおす幸せから始まった一日でした。 2023年5月の開店 を予定している DUAL BOOKs が、今日も小樽の銭函エリアの春香山のふもとの絶賛準備中の店舗内からお送りします。って言われても「知らんがな。想像もできんがな」という方がほとんどかと思います。その説明は・・・またナニカの機会に譲ります。 さて、古本屋開店日記01(3月19日)で状況整理をしましたので、いよいよ「おーけー それでは れっつ どう いっと まい せ

開店日記と創世記 -序-【古本屋開店日記:番外編】

おめでとう、世界。 開店準備中の小樽は銭函エリア、春香山のふもとからお送りする古本屋開店日記。今回は初の番外編ということで、DUAL BOOKs店主の故郷、鹿児島に向かう途中の機内からお送りしております(が、実際に投稿できたのは銭函に帰ってきてからでした)。 さて、開店日記といえば「この世界にあたらしい世界、お店がインストールされる過程を記録するもの」のことですが、それはつまり「この世界にこの世界というものが誕生する過程を記録するもの」との相似性が極めて高いと言えるでしょ

さようなら 開店日記 【古本屋開店日記:終】

こんばんは。世界。 「古本屋開店日記」と銘打って、note に向かってキーを叩きはじめたのは3月19日のこと。今から3か月と10日ほど前のことだ。オープン予定までおおよそ2か月だったあの頃。世の中の誰でもない、誰も求めていない、ただただ夫婦で勝手に定めた2023年5月のオープンという目標。それまでの怒涛の日々を!その苦悩の道のりを!ブレがちな道筋の後筋を!単時的な喜びや霞のような達成感を!そして、それらが混然と積み重なった、いや、ただの「混然サラダ」みたいな状態でも強引に確