学生アントレキャンプ In 伊達
【前編・グループワーク早くも熱気】
2024-8-29
未来への共創プロジェクト・学生アントレキャンプIn伊達2024(室蘭工業大学主催)が8月29日から5日間の日程で始まりました。同大など道内3大学の学生17人が、伊達市をフィールドに「応援したくなる街、伊達」を実現する3テーマについて事業アイデアを練り、伊達市長へのプレゼンテーションを目指します。
伊達市とだてプロが共催。北海道地域のプラットフォームHSFCが後援し小樽商科大学、北見工業大学の学生も参加。ソフトバンクとパナソニックITSも協力しました。
同キャンプ前半の29、30日、学生たちはWeb上でグループワークに臨みました。室工大の教員や、部長級を含めた伊達市職員がサポート。社会に出て役に立つ企画立案力が磨ける学びの場です。
今回掘り下げるのは「伊達市内を歩きたくなるウォーカブルシティの実現」「ふるさと納税の収入増へ返礼品の魅力アップ」「伊達市の魅力を広報するコンテンツを考える」の3テーマ。
ソフトバンクの大塚由季子さんは冒頭「五感を大切にインプット、柔らかい思考でアウトプットし、そこに熱意を加えて新しい発見が生まれるよう願っています」とあいさつ。室工大の山中真也教授も学生に「全力で楽しもう」と呼びかけました。
伊達市について知ってもらおうと、堀井敬太市長自らWeb参加。「子どもの笑顔が真ん中にあるまち」を目指すまちづくりや、200種類以上の少量多品種が特長の伊達野菜などを紹介。学生からの「市長が考える伊達の魅力は」との問いには「気候の良さは道内で唯一無二」と答え、縄文文化、アイヌ文化、武家文化が根付く1万年にわたり人が住めるまちをアピール。「伊達を知ってもらい、来て歩いて感じ、応援してもらえる面白い施策を考えてほしい」と期待を込めます。
室蘭市でICTを活用し公共交通改善に取り組むパナソニックITSの担当者から、新しいビジネスについて全体像を分かりやすく把握できるツール「ビジネスモデルキャンバス」を教わり、学生は3グループに分かれグループワーク入り。意見集約に生かします。
ウォーカブルシティ実現を目指すグループからは、JR伊達紋別駅、市役所、道の駅の徒歩圏内を歩いてみたくなる地域密着型アプリの開発、というアイデアが出ました。
ふるさと納税のグループは、契約実績を基に年齢や性別、返礼品との関連を分析。「伊達に住む親の見守りサービスを返礼品にできないか」「野菜と肉をセットにしては」など、ターゲットを意識し納税アップ案を出し合いました。
伊達市の広報を考えるグループは、ターゲットを分け3種類のショート動画制作を検討。国内有数の藍の産地を生かす案や、子育て世代を意識し大滝区の子ども向けアトラクションなどに関心を寄せました。
同キャンプ後半は9月4〜6日に実施。学生たちは実際に市内を歩き、さらに議論を深め中間発表に臨みます。市民らに直接話を聞くなど、見て聞いてまちを体感することで企画案がどう変化するのか、注目です。
(粟島暁浩)