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Illustratorのアピアランスに関してのメモ

アピアランスに関してのツイートが貯まってきたので、こちらにまとめておきます。

アピアランスの全容

Illustratorのアピアランスに関して「出遅れてしまった」「これからはじめたい」という方向けの記事を書こうと思い立ったのですが、15分くらいでこの量。

翌日…

このあたりニーズがありそうですので、何か企画を考えます!
とりあえず、こちらの動画を参考までに。

「作って終わり」でなく、グラフィックスタイルの運用や効率的な作り方、その他、もろもろ「魚」でなく「釣り」、というか原理原則の深い理解が不可欠だと考えています。

グラフィックスタイルと併用してこそ

Illustratorのアピアランスは「作って終わり」ではなく、グラフィックスタイルに登録して活用するまでがセットです。

グラフィックスタイルを適用したオブジェクトをCCライブラリに登録し、新しいファイルにoption + ドラッグで配置するのがベストです。

「Sync & Live」という考えでIllustratorの機能を整理すると、デザイン作業で避けられない「直し」に強いデータ作りに役立ちます。

・ライブ:後から修正できる(非破壊)
・シンク:修正後に一括で更新

「ライブ」と「シンク」のグループで唯一、接点があるのがグラフィックスタイルとアピアランス。

アピアランスは、グラフィックスタイルとして活用することで完結するといえます。

アピアランスの(インスタントな)流用

[スポイトツール]の設定を変更すればアピアランスの流用は可能です。でも、キーボードショートカットを使って、もっとスピーディに行いたいですよね。アクションとスクリプトを使えば実現できます。

アピアランスのリセット

Illustratorのアピアランスをリセットするには[アピアランス]パネル下部の進入禁止(アピアランスを消去)ボタンをクリックします。

ツールパネルの[初期設定の塗りや線]、[アピアランス]、パネルメニューの[基本アピアランスを適用]との違いを理解しておきましょう。

[アピアランスの消去]はアクションに登録できます。

スクリプトとして設定することでキーボードショートカットを設定する方法について@sttk3comさんが解説されています。


テキストに適したアピアランスのサイズ変更

文字サイズの変更に、キーボードショートカットを使うと、行間や形状に変換で追加した図形とのバランスが変わってしまいます。

オブジェクトの[拡大・縮小]をアクションに登録し、キーボードショートカットを設定して実行するのが望ましいです。

ハイライト表示をオフに

テキストにアピアランスを設定しているとき、マウスオーバーするとハイライト表示(=反転表示)されてしまい、仕上がりがわかりにくい。

環境設定の[スマートガイド]カテゴリで[オブジェクトのハイライト表示]をオフにしておくのがオススメ。


アピアランスと拡張

Illustratorのアピアランスと拡張がややこしい、という方は単純な効果に対して各コマンドを適用しながら、アウトラインモードでパスがどうなっているのかを確認しましょう。

・[アピアランスを分割]
・[分割・拡張]
・[パスのアウトライン]

スタート時

「これからアピアランスをこねていく」とき、文字の塗り・線を「なし」にして、塗りアピアランスを追加、
さらに、[オブジェクトのアウトライン効果]を適用までの一連の操作は、アクションで実行するのがスピーディです。

アクションの中身:

① アピアランスを消去
② 塗りのカラーを「なし」に
③ [オブジェクトのアウトライン]効果を適用
④ 塗りアピアランスを追加

[効果]メニューは、どのコマンドを“したことに”するのか

たとえば、[効果]メニューの[パス] → [パスのオフセット]は、[オブジェクト]メニューの[パス] → [パスのオフセット]に相当する。

Illustratorのアピアランスを理解する上で[効果]メニューのコマンドが、どのメニューコマンドを仮適用するのかを把握しておくとよい。

Notionで一覧表を作ったので共有します。

アピアランスの分割

アピアランスをかけて回転させたテキストをアウトライン化すると、グラデーションの方向が狂ってしまうときには、アウトライン化する前に[アピアランスの分割]を行いましょう。

@yoshi_h21 さんのコチラの記事も要チェック。

fx??

Illustratorの[アピアランス]パネルにある「fx」は「効果」のこと。
Photoshopの[レイヤー]パネルにもあります。

Keyboard Maestroを使うと

Macユーザーで、アピアランスの設定がしんどい…という思う方向け。

Keyboard Maestroの「パレット」機能を使うことで、キーひとつで効果を追加することができます。

アピアランス素材集

2019年にリリースしたものをアップデートしました。

ふんわり丸い三角形のアピアランス

ベタな立体加工

[3D(押し出し・ベベル)]効果を使って、ベタな立体加工を行うポイント

① 思いっきり大きい文字サイズを使う
② 前面の塗りは別途、上に載せる([変形]効果で少し移動が必要かも)
③ 効果を保ったまま縮小しても破綻するのでアピアランスを分割してから縮小する

マド埋め

丸付き数字やアイコン素材、ロゴのように扱うテキストの「マド」を埋めるアピアランスについて考えます。

noteにもまとめています。


アピアランスで作るカーリーブラケット風の吹き出し

「波括弧」、「ブレース」のほか、「カーリーブラケット」と呼ばれる }  のような形状の括弧。吹き出しのアクセントして使うアピアランスです。

[ドロップシャドウ]効果を使わずにアピアランスで作るドロップシャドウ的な表現

こちらに記事にしました。


ゼブラテーブルの下地(互い違いの線)

①[変形]効果で高さを半分に、変形の基点を上部に
② カラーを白に設定し、不透明度を落とす
③[変形]効果で[垂直方向]の値をオブジェクトの高さに設定し、繰り返し数を[コピー]で設定

「ニュース番組のテロップ」風なグラフィック制作に活用するアピアランス


グループの抜き

「不透明度0%の部分を透明する」という目的で紹介されることが多い「グループの抜き」ですが、不透明度を下げたまま、“透けない”ように使いたいときにも重宝します。

透けたオブジェクトの背面に接続線を置きたい場合にも。








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