「Macのキーボードについている記号が覚えられない」という人へのメモ
Macを使いはじめるときに困るのが謎の記号類。
専用のページがありますが、見たことない人は多いでしょう(自分もです)。
⌘はわかるとしても残りは…という人が少なくないようです。意味がわかると覚えやすいと思いますので、ご参考までに。
さらにJISキーボードでは、キートップからテキストが消え、記号だけのキーが増えています。
⌘(commandキー)
Macでの操作の基本となる修飾キーで「⌘ + C」のように、ほかのキーと併用して機能(コマンド)を呼び出します。
元々は「キー」。「が多すぎる!!」というスティーブジョブスの指摘がきっかけとのこと。
併記された時代もありますが、今は ⌘ (と「command」というテキストだけ)になっています。
北欧の史跡などを示す交通標識に使われる記号がルーツ。スーザン・ケアさん(初期のMacのアイコン類などをデザインされた人)が記号辞典から見つけたそうです。
貴重なセミナー動画が残っています(8'00''くらいから)。
⇧(shiftキー)
機械式タイプライターにはそれぞれのアームに「大文字・小文字」「数字・記号」など2つずつの文字がついています。Shiftキーでアームを上下させることでを打ち分けていたことに由来します。
同時にキーを押すとアームがジャムります(=絡まります)。
「QWERTY配列は、ジャムるのを回避するため、わざとキー入力を遅くするために生まれた」という節があります(ガセという噂も)。
キャリッジリターン
ちなみに、CR(キャリッジリターン)もタイプライター用語です。
「キャリッジ」と呼ばれる打ち込み用のパーツを行頭に移動する操作がキャリッジリターンです(実際には「紙送り」を同時に行います)。
⌥(optionキー)
日本語でも「オプションがある」のように言いますが、“こっちの道(やり方)もある”の意味です。
「回路のスイッチング」と説明されることもあります。
⌃(controlキー)
残念ながら「⌃」の由来はわかりません。shift + 6キーで出てくる「^」もキーボード上にありますので、おそらく「別者」として位置付けているハズ。
一方、「Emacsキーバインド」と呼ばれるテキスト編集を爆速化するキーボードショートカットではcontrolキーを多用します。校正の挿入記号と見立てているのかもしれません。
「Emacsキーバインド」を身に着けると人生が変わります(ただし、IllustratorやPhotoshop、InDesignでは使えません)。
いろいろある「^」の意味
笹川さんからコメントいただきました。これは知らなかったです。
Wikipediaにありますが、「^」にはいろいろな用途がありますね。
脱字記号(「ここに文字が入る」)
正規表現(1):行の先頭
正規表現(2):〜以外
Excel:べき乗の演算記号
また、呼び方もいろいろです。
キャレット(Caret)
やまがた(山形)、やま
ハット(帽子の形状からの連想)
番外編:電源ボタン
定番とも言えますが、電源ボタンはバイナリー(1/0)に由来します。
MacとWindowsの修飾キー対応表
InDesignのように、returnキーとenterキーを別のキーとして扱うアプリもあります(fn + returnキー → enterキー)
MacのdeleteキーはWindowsのBackSpaceキー 、fn + deleteがWindowsのDeleteキーです。
キートップは、なぜ大文字?
「shiftキーを押しながらだと大文字なのに、キートップは大文字」なのもおかしな話です。
iPhoneではiOS 9(2015年)からキートップが小文字になっています。
Illustratorでのツール切り替えのキーボードショートカットには大文字で記載されています。 ここで「shiftキーが必要だと思う」のは原理原則に忠実な人。
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