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好きな理論は何ですか?

キャリコンの養成講座を受講中に先生から「学んできた理論で、好きな理論は何ですか?」と問いかけられたことがあります。

その時私が選んだのはクランボルツの「プランドハップンスタンス理論」でした。

この理論は、ただただ、日常で起こる偶然を受け入れましょうといった事ではなく、偶然を引き寄せられるように積極的にキャリア形成の機会に関わる事が求められています。

ガチガチに目標を決めたところで、ほとんどはその通り行かないけれど、キャリア形成を意識して果敢にチャレンジすることで道は拓けるのだ、という感じで、非常にしなやかで柔軟性のある理論が魅力です。現実的と言ってもいいでしょう。

第一希望の学校に行けなかった、第一希望の職業に就けなかった、という程度の経験は非常に多くの人が経験するわけで、もちろんそれで人生が終わる訳ではありませんので、人は迷いながらも歩み続けます。そこにはいろんな偶然との出会いが繰り返されますが、その偶然を見過ごすことなく、しっかりと摑まえることで新たな道が拓ける、「計画された偶発性理論」とはよく言ったものだと思います。

シャインのキャリアアンカーは、自分にとってはずせない大切なものを認識して、キャリアプランを描こうというものですが、あまりこだわりが強すぎると、こだわり自体が目的になったり、思ったようにキャリア形成が進まなかった場合に、かなりストレスが溜まりそうです。

比較すると、プランドハップンスタンスはかなり柔軟で、精神的にもよさそうです。ホールのプロティアンキャリアも似たようなところがあるかもしれません。

キャリコンで学ぶ様々な理論は、いずれにも「キャリアは自分自身で築き上げるもの」という前提が共通していますが、私の経験上、現実的にはこういったことを意識していない人が大多数だと思います。

私は昨今の教育事情は全く知りませんが、私の時代、学校で実施していたキャリア教育はせいぜい「将来どんな職業に就きたいですか?」を書かされるくらいでした。考えたことの無かった私は、とても困ったのをよく覚えています。

職業の事を学ぶ前に、「キャリア」というのがどういう意味の事を指すのかや、一般的に思い浮かべる「仕事」以外に、人と人とがどのように関わって社会が成り立ち、将来どのような立場で社会と関わっていきたいか、といったことを学ぶ機会があれば良いのにと思います。今はこのような事も学校で取り組んでいるかもしれませんね。

今回は思いつくままに綴ったので脈絡がちょっと変になってしまいました。

最後に、養成講座で教えてもらったクランボルツの本を紹介します。読みやすい本ですので、興味のある方は是非読んでみてください。

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その幸運は偶然ではないんです! (ダイヤモンド社 ジョン・D.クランボルツ)

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