21-22シーズンの宇都宮ブレックス
ブレアリでの開幕戦連敗で始まり、シーズン中は逆転負けを何度も繰り返し、年明け後はコロナで難しい時期を過ごしながらも成長し、掴み取った二度目のBリーグ制覇。長く苦しくも最高のフィニッシュを迎えることが出来た21-22シーズンの宇都宮ブレックスをざっくばらんにまとめてみましたので良かったらご覧ください。
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今シーズン:21-22シーズン
昨シーズン:20-21シーズン
来シーズン:22-23シーズン
21-22シーズンのブレックスの成績
21-22シーズンの成績を細かくまとめてみました!
21-22シーズン:40勝16敗.714
東地区4位 全体勝率6位
全体勝率的には22チーム中6位という結果。ちなみに、ファイナルで優勝したチームの中で一番RSの勝率が低いらしい。ただ、優勝しちゃえばそんなの関係ないです。
実はブレックスは今シーズン東地区でトップ3に一度も入れていなかった。それでも優勝しちゃえばそんなの関係ないです。
安齋竜三政権になって約4シーズン半ですが、最初から率いたシーズンでは一番低い勝率でした。ただ、優勝しちゃたんですよね。
序盤戦(20試合):13勝7敗 .650 全体6位タイ
ここからは試合数を区切って振り返ってみます。
開幕で群馬に2連敗するも成績的にはまずまずの滑り出しだった序盤戦。開幕連敗スタートで不安だった10月の川崎と千葉との対戦も2勝1敗で勝ち越せたのは正直サプライズだったかなと。実は琉球の逆転負け2試合はこの期間でした。ここから成長したなぁ。
中盤戦(20試合):15勝5敗 .750 全体5位
この時期はチームとして徐々に形になってきてステップアップしていくぞ!という感じでしたが、リーグ全体でコロナが蔓延。試合当日に中止が発表されたり、選手だけでなくコーチ陣もコロナの影響で離脱が出た苦しい時期。
ただ、チーム一丸となり勝てた試合も多かったし、荒谷がローテーションに入ったりと明るい話題も出てきた時期でした。
天皇杯:準決勝敗退(初戦敗退)
昨シーズンの結果で何故かスーパーウルトラシードを与えられた天皇杯は、遠藤不在ということもあって川崎に惨敗。それだけじゃない力の差をこの時は感じたのが本音でした。あと、もう少し運営側はプロモーションだったり集客を頑張って欲しかったです。天皇杯準決勝の来場客数1536人!寂しい!
終盤戦(16試合):12勝4敗 .750 全体4位
20試合/20試合/20試合で区切っているので、終盤戦は消滅試合が多くて各チーム試合数にバラつきがあるのはご了承ください。
終盤戦はCSに向けて一段ギアを上げた時期。上位チームの成績や直接対決もあり、東地区3位以上でCS進出を狙ったけれど届かなかった。今となってはワイルドカード上位でCSに出れたことは大きかったと思うけど、当時は不安でしか無かったです。強豪相手にディフェンスは通用していた中で、どう得点していくかがCSに向けての課題だなぁと感じました。RS56試合を終えた後に、今シーズン最高の試合を更新し続ける6試合が待っているとは思いませんでした。笑
チャンピオンシップ:優勝
奇跡のような6試合でした。期待と不安が入り交じるQF初戦の千葉戦を勝ててからは、無敵感と勢いとワイルドカードから勝ち上がっていくドラマチックな感じが不思議と「優勝するかも?」と感じさせた。このシリーズはHCが褒めるくらい遂行力が素晴らしく、荒谷、テーブス、フィーラーと日替わりヒーローが出てきてくれて、大事な時にはナベのリーダーシップが活きたシリーズであり、そして何と言っても比江島と鵤の活躍が素晴らしすぎた。東地区優勝の千葉、天皇杯を連覇した川崎、歴代最高勝率で西地区を制した琉球を倒したブレックス。CSでのブレックスは本当に強かった。優勝おめでとう!やったぜ!
対東地区:25勝12敗.676 全体6位
ここからは条件別の成績を見ていきましょう。
強豪ひしめく東地区相手には25勝12敗という成績。群馬と北海道に2敗ずつしているのが痛かったですね。相性の良くないアルバルクには対東地区で唯一の負け越しです。
対西地区:15勝4敗.789 全体3位
今シーズンも西地区相手には安定した勝率を残せていたブレックス。島根戦は鵤と比江島が不在、広島戦はHC不在とタフなシチュエーションでしたね。ホーム琉球戦の逆転負け2連発はキツかったですが、今となっては良いレッスンだったねと言えてしまうのです。優勝したからね。
ホーム:19勝9敗.679 全体8位
昨シーズンはホームで勝率.833を記録しているから今シーズンの.679は低く感じてしまうけど、開幕連敗スタートから考えるとそこまで悪くはないかなと。ただ、観客動員には多少影響はあったと感じました。来シーズン戻ってくると良いなぁ。
アウェイ:21勝7敗.750 全体3位
昨シーズンアウェイでは勝率.800を記録したけど、21-22シーズンも勝率.750の好成績を残しました。実はBリーグ以降アウェイの方が勝ち星が高いブレックス。
対勝率5割未満:22勝4敗 .846 全体5位
開幕の群馬戦の連敗と北海道戦の2敗以外は取りこぼさなかったブレックス。やはりディフェンスが安定していたから大崩れすることはないんだなぁと痛感しました。ちなみにブレックスは、対勝率5割未満相手には平均85.5得点、68.3失点でした。
対勝率5割以上:18勝12敗 .600 全体5位
強豪相手に勝ちきれない印象があったと思いますが、リーグ全体で見れば勝率5割以上の相手にも勝ち星を拾えていたと思います。対勝率5割以上相手にも平均69.9失点とディフェンスは良かったのですが、オフェンスでは平均74.9得点と苦戦していたのがRSでした。CSでは平均69.8失点と良かったディフェンス面を継続し、平均80.0得点とオフェンス面が良くなったことが優勝できた要因かなと思っています。
21-22シーズンのブレックスを象徴する数字
21-22シーズンのブレックスを象徴する数字をピックアップしてみました。
結構興味深いですよ!
平均失点:69.14(1位)
今シーズンも鉄壁のディフェンスを遂行したブレックスは2シーズン連続で平均失点がナンバーワンのチームでした。昨シーズンも凄かったですが、今シーズンは更に失点を減らしました(70.85→69.14)。
ペイント内の失点:28.82(1位)
ディフェンスのどの項目もリーグ屈指のスタッツを残していますが、今シーズンは少々内容が異なっています。昨シーズン以上に良かったのはペイント内のディフェンスです。今シーズン、リーグ最少のペイント内失点を記録したブレックスは昨シーズンに比べて32.53→28.82とB1唯一の30失点以下のチームに。スコットを中心に鉄壁でしたね。
高確率で決めたいペイント内を中心に守ることが出来たブレックスは、対戦相手のFG%でもリーグ1位の41.63%という低確率に抑えることが出来ていました。逆に3Pは昨シーズンよりも高確率で決められていたことは一応書いておきます。3PをRS34.59%と決められていましたが、CSでは26.79%に抑えていたことも添えて。
ペイント内シュートの試投数:33.02(3位)
ディフェンスでも強調されていたペイント内ですが、オフェンスでも同様でした。スコットとフォトゥを中心に、ペイント内を攻めペイント内シュートの試投数はリーグ3位の多さでした。
ちなみにCSでのペイント内得点とペイント内試投数はCS出場8チームの中で1番多かったです(試投数32.67、ペイント内得点35.00)。スコットとフォトゥのマークはキツくなりましたが、比江島と鵤がそれを補うだけペイント内で得点を稼いでくれました。
オフェンスリバウンド獲得率:34.00%(2位)
ロシターとギブスが抜けて心配された部分のひとつがオフェンスリバウンドの強さでした。シーズンを終わってみると数値的には昨シーズンよりも落ちましたが(36.18%→34.00%)、オフェンスリバウンドの獲得率はリーグ2位にまで上がりました。フォトゥとフィーラーの新加入組も奮闘していましたし、CSでは37.34%にまで上昇しております。これはCS出場8チーム中トップの数値です。カルチャーって大事ですね。
フリースロー成功率:72.68%(17位)
フリースロー成功率72.68%で17位。あなたはこの成功率をどう捉えますか?実はこの成功率はBリーグになってからクラブ最高の成功率でした。笑
ただ、CSでは76.32%まで確率を上げ、CS6試合中5試合で相手のフリースロー成功率を上回りました。フリースローがメンタルならばRSからちゃんとやってほしい。これもカルチャーなのか?笑
ビッグラインナップの平均起用時間:9分23秒
今シーズンブレックスがチャレンジしていたビッグラインナップ。フィーラー+竹内+スコットorフォトゥを同時に起用するラインナップは、42試合平均起用時間が9分23秒という具合でした。
ビッグラインナップを使うと重くなり、ディフェンス的には良い方に、オフェンス的には悪い方に作用し、イマイチのまま終わってしまったなぁというのが正直な感想です。シーズン終盤にかけて起用時間も減少し、CSでは一度も使うことは無かったビッグラインナップ。シーズンが終わったので、ビッグラインナップについての本音を聞きたいところです。やっぱりビッグラインナップを完成させた川崎は凄いですね。
二桁リードからの逆転負け:8試合(21位タイ)
今シーズンのブレックスは逆転負けが多かったです。皆さんも感じていたのではないでしょうか?実は二桁リードをしてからの逆転負けをした数がリーグワーストタイの8回でした。これはBリーグ以降クラブワーストの多さです。4Qにオフェンスで失速し逆転負けをするシーンを何度も見てきましたが、シーズン終了後に田臥が「負けを無駄にしなかった」と言っていたように、CSではそれをしっかりと修正してくれました。今だから笑えるよ本当に。
あと、二桁リードをした試合数はブレックスが一番多かったのはちょっと意外でした。
2022年の勝率:25勝7敗.781(3位)
年を明けて2022年だけの勝率を見てみると地区優勝した琉球と千葉に次いで良い成績を残していました。年明けから一番成長できたチームがブレックスなのかなと思います。勝ち続けることも大事だけど、シーズンを通して成長していくって重要ですね。
連勝記録:6連勝
ブレックス今シーズンの連勝記録は6連勝。4月のシーズン終盤に達成した記録です。そしてCSの6連勝。優勝するには突っ走るしかないとは思ってたけど、本当に6連勝して優勝できるとは…
個人的に印象に残った選手について
選手全員分を書いてたのですが、文字数が多くなってしまったので、個人的に特に印象に残った選手だけ載せました。感情がごちゃごちゃになってきたので、変な文章だったらごめんなさい。短めに書いたつもりです。
比江島 慎
ロシターとギブスがいなくなり、エースとしてオフェンスを引っ張り、ブレックス移籍後最高のシーズンを過ごした比江島。PnRでは後出しジャンケンで勝ち続け、スリーも高確率で沈め本当にアンストッパブルでした。それについては佐々木クリスさんが一番詳細なスタッツをツイートしているのでそちらをご覧ください。簡潔に言うとPnRでリーグで一番効率の良いオフェンスをしていたのが比江島ということです。
オフェンスだけじゃなくてディフェンスも良かったのも見逃せないポイント。川崎とのSFのGAME2でクラッチタイムでブレックスに勝ちを引き寄せた比江島のスティールは記憶に新しいですね。
CSでの比江島は文句のつけようのない大活躍。ファイナルMVPを獲得した歴代の選手の中で最多のCS平均18.67得点をマークし、本当に誰も止められなかった。昔からの比江島ファンも今シーズンの活躍は文句無しだったのではないでしょうか。ファイナルMVPに相応しい活躍っぷりでした。すごかった…
荒谷 裕秀
シーズン序盤はガベージタイムしか起用されない状態でしたが、クリスマスゲームの島根戦でのスタメン起用を皮切りに、年明けはしっかり出番を勝ち取った荒谷。慣れと自信と成長を見せてくれたシーズンだったと思います。
荒谷のプレーで個人的に印象的だったのは3月の大阪戦。スタートから遠藤がニュービル相手にフェイスガード気味に守っていてベンチに下がった後、遠藤と同じタスクを任されていたのが荒谷だったのがすごく印象的で。シーズン序盤は姿勢が高く簡単に振られていたザルディフェンスから(言い方)リーグ屈指のガード相手に姿勢を低くしてマッチアップして喰らいつく姿にはワクワクしました。
そして何と言ってもQF初戦の千葉戦でのスリー4本を含む14得点。キャリアハイの得点を更新し、CSでチームに勢いを付けたのは完全に荒谷でした。彼にしか無い独特の持ち味があるし、来シーズンはもっとハンドラーとしてプレーメイクする姿も見たいなぁと思う次第です。本当にこれからが楽しみな選手だなと、頑張れ。
鵤 誠司
鵤がスタメンに定着した18-19シーズンから「鵤はブレックスで一番手放しちゃいけない選手」と言っていたワタシからすると、いよいよバレてしまったかという感じです。
RSのスタッツ的に特出するものはありませんが、安定したゲームコントロールと富樫から外国籍ビッグマンまで幅広く守れる守備力、そして圧倒的に高いバスケIQ。特にコロナの影響で離脱し、いなくなってわかる鵤の存在感、いて助かる鵤の安心感を感じたシーズンでした。鵤がディフェンスのスイッチを入れて、遠藤がディフェンスのギアを上げると個人的には思っています。たまに鵤が2人欲しいと思った試合もありました。
そして、CSでの鵤の活躍はスーパーでしたね。ディフェンスでは富樫や藤井といったベスト5に選出された選手を苦しめ、オフェンスでもポストプレーから効果的に攻めていた。更には捨てられていたスリーをCS平均40.91%で沈め、嫌らしいプレーをし続けてファイナル賞を獲得。鵤はどちらかというと個人賞に選出されにくい選手だと思っていたので、評価されて嬉しかったですね。これからも末永くブレックスでプレーしてください。
チェイス・フィーラー
ファンもスタッフも本人もこんなに苦戦するとは思わなかったんじゃないでしょうか?開幕当初は正直不安しか無かったのを思い出します。開幕戦開始2分で2ファウルを犯したことを筆頭に、インサイドを守れず軽いファウルが多かった序盤戦。オフェンスではピックアンドポップからリズミカルにスリーを打っていたドイツ時代と異なり、ポケットゲームの餌食になりスリーが自分のリズムで打てず入らず。ビッグラインナップの起用でドイツ時代あまり無かったローポストからのポストプレーだったり、ハンドラーをやったりと、起用法の正解が中々見えなかった。
もがく中でも、インサイドで攻守ともに貢献出来るようになった点は、アジャストと成長なのかなと思います。軽いファウルが減り、跳躍力を活かしたブロックは素晴らしかったし、ペイント内の得点も高確率で決めれるようになりました。ペイント内のシュート成功率は2021年が47.17%に対して、年明けて2022年になると74.47%という爆上がりっぷりです。
とはいえ、RSで完全にフィットしたかといえばそう言い難かった。ですが、皆さんご存知の通りCSでの大爆発。正確にはSFの川崎戦からが凄かった。リズミカルにピックアンドポップのスリーが炸裂し、ダンクとプットバックからの得点はチームに勢いを与えた。フィーラーがいることによってスペーシングが広がったこともあって、比江島や鵤のペイントアタックも効いていた。良くも悪くもCSのタイミングにハマったことが大きかったのかもしれないと思ったり思わなかったり。CSでのフィーラーは素晴らしい以外の言葉が見つからない。
RSでいい感じになりつつあって、CSで完全にハマったので、個人的には契約継続で来シーズンもまた見たかったのが本音です。ブレックスに来てくれてありがとう。少なくとも来シーズンもBリーグで見たいです。ダクストンとケイソンの成長も見たいなぁ。
ジョシュ・スコット
ブレックスの大黒柱であり、シーズン途中から城主と言われていたスコット。冗談抜きで今シーズンのB1最強センターはスコットだったと思ってます。走れるし、強いし、リムプロテクト出来るし、リバウンド強いし、重量級相手にも一人で対応出来るし、何度もピックかけるし、クリアアウトとか泥臭い仕事もしてくれる。出来ないこともあるけど、出来ることの質が高い選手。
フリースローも試投数が増えているにも関わらず確率は昨シーズンから10%以上アップと、フリースローが下手なブレックスの中でも比較的安心できる存在でした。もう少しスコットは評価されて良いんじゃないかと思っていた中で、元チームメイトの石崎に評価されていたのは嬉しかったです。
日本に来てから怪我に悩まされてきたシーズンが多かったけど、ブレックスに来て2シーズン連続でのフル稼働。怪我無く戦えているのが本当に嬉しい限り。日本語もすごく上達しているし、ブレックスに長くいて欲しい。あと、ファン投票でスタメンに選ばれた沖縄でのオールスターは開催されて欲しかったなぁ…あの嬉しそうな表情は忘れられないのよ。
アイザック・フォトゥ
イタリアでプレーした昨シーズンは怪我が多くて出場試合数も少なかったし、203cmとインサイドの選手にしては小さかったので、少し不安な部分があったけど、蓋を開けてみればブレックスのカルチャーにあった素晴らしい選手でした。開幕からディフェンス、リバウンド、ルーズボールといったブレックスが大切にしてきたことを体現し、フックシュートがあれほど高確率で決まるのは驚きました。ファンも色々とフォトゥのフックシュートの呼び方を考えているのも面白かったです。個人的には公式が呟いてた『伝家の宝刀ゥ』でいいんじゃないかなと思ってますが。フリースローはブレックスクオリティなのはご愛嬌。笑
シーズン序盤はBリーグ特有の連戦のレギュレーションに苦戦してGAME2のスタッツが伸び悩んでいましたが、徐々に慣れて2月と3月はスコットを抑えてチーム内得点王になるほどの活躍。
個人的にはフォトゥは攻守ともにすごく駆け引き上手で状況判断が良い所がすごく魅力的だと感じました。来シーズンはフックシュートだけでなく、ときたま来るスリーをもう少し見たいです。
安齋 竜三HC
シーズン終わった後メディアを通してコーチ陣もチャレンジの年と話していたし、色々なアクシデントも多かったシーズンだったと思います。ラジオでACがHC代行として指揮した試合を見た時の心境について話していたのが興味深かったです。
昨シーズンの亡霊が付き纏っているかのようなに見えた序盤戦から、インサイドを強調しながらも最大火力を出せる戦い方を見出して成長したシーズンでした。CSではスカウティングで相手のウィークポイントを徹底的に攻め、我慢強い采配が印象的で、選手を信じてコート上で解決することに託してタイムアウトを取るタイミングもRSに比べると遅かったと思います。
毎シーズンブレックスらしいチームを作って優勝争いに絡んできたけど中々勝てず、決勝でも何度も負けてきた。昨シーズンのFINALSで負けた後の映像を見てもHCになってから計り知れない重圧を背負って毎日戦ってきたのだろうと感じました。そして、最後にやっと掴み取った優勝。ファン全員親分のトロフィー掲げる姿を待ち望んでいたと思うので、信じて貫いてきたことで結果が出て良かったなと思います。退任会見では清々しい表情がまた印象的で、新たな道に進んでいって色々吸収して、またブレックスに戻ってきて欲しいなぁ。また会いましょう。
▼ここに載ってくれて嬉しい
ブレックスの21-22シーズン印象に残っている試合
CSは全部印象に残りすぎているので除外。RSのみ5試合ピックアップしました。今シーズンあなたが印象に残っている試合はどの試合ですか?
2021/10/01 群馬戦GAME1
宇都宮 69-75 群馬
21-22シーズン開幕戦。中々苦しい試合でした。ホーム開幕戦でまさか連敗するとは思わなかったし、CSで優勝するとも思わなかった。フォトゥヤバくね?とフィーラー大丈夫?が入り交じる開幕戦でしたね。そういえば優勝した初年度も開幕戦ボコボコにされたなぁ。
2021/12/25 島根戦 GAME1
宇都宮 81-64 島根
この試合は鵤と比江島が欠場という緊急事態で、その中でスタメンに抜擢されたテーブスと荒谷が良かった試合。特に荒谷はこの試合前はローテーションに絡めずガベージタイムでの起用が多かったけど、この試合をきっかけに徐々にプレータイムを勝ち取った。テーブスはいなくなっちゃったけど、荒谷には今後とも期待しかないですね。
2022.2.6 広島戦 GAME2
広島 72-67 宇都宮
コーチ陣も満身創痍でマッチーが率いた渋谷戦も良かったけど、個人的には宜央ちゃんが率いた広島戦が印象に残っています。特に負けた方の試合。所々で佐々宜央色が出ていたのが新鮮で楽しかったです。特にATOでは普段使わないようなセットオフェンスを用意していたのが印象的。ラインクロスになったけど、ブレックスでハンマーアクションなんてこれまであったかな?
2022.4.23 秋田戦 GAME1
宇都宮 66-61 秋田
CS進出を決めた試合。ブレックスはフィーラー、秋田はアイバーソンが欠場が続いていて、やっぱり竹内公輔がいるのって大きいよなぁと感じた時期。
試合自体はそんなに内容は良くなかったけど、3Qフォトゥがスリー含む連続得点を沈めたり、4Q比江島がオフェンスを引っ張って8/14得点したり。悪いなら悪いなりに勝ち切っていた昨シーズンのブレックスを感じさせるような勝ちだったなと思った試合でした。
2022/04/06 A東京戦
宇都宮 65-77 A東京
コンセプトが似ているチーム同士の対戦でロシターの凱旋試合。若手多めvsベテラン多めな日本人選手の強度の強さと、帰化選手がいることのアドバンテージの差を感じた試合でした。その中でも比江島vs田中はめちゃくちゃ面白かった。前回アルバルクと対戦したときは比江島と田中がいなかったので、この2人がいるだけで試合の質がめちゃくちゃ上がるじゃんと思った試合です。22-23シーズンは、アルバルクの強度に対抗できるだけの若手選手を補強して欲しいとも思いましたよ。ブレックスは誰を補強するのだろうか?
ファイナルの雑感
最後にファイナルの雑感を書いておしまいです。本当は別で一本noteを書こうと思っていたんですけど、ファイナル終わった直後に体調を崩して書けなかったので少しだけ書かせてください。みんな健康第一やで…
ガードポストアップとトランジション
優勝できた要因はいくつかあるけど、先程も書いた通りオフェンスがCSを通して良かったことが大きいかったと思っています。その中で良かったのが、ガードのポストプレー。185cm95kgというワガママボディを持つ鵤と「日本人で一番ポストプレーがうまい」と自負する比江島を中心に、サイズの小さい相手選手を徹底的にイジメ倒した。鵤と比江島のペイント内のシュート成功率を見ても素晴らしいしか出てこない。語彙力ください。
また、ボールプッシュしてそのままバックダウンでポストプレー、またはロゴピックなどが始まるので、強制的に相手のディフェンスプレッシャーのラインを下げることができ、前線からのプレッシャーを継続的にやらせなかった事も大きかったと思います。ちなみにブレックスはCS6試合でターンオーバーが平均7.67個です…えげつない。
もう一つはトランジション。あんまり注目する人はいないかもしれないけど、ブレックスの強みはトランジションであり、全員がとにかく走る。ビッグマンは必ず先頭に向かって走るし、ブレックスのビッグマンが走る負けることは滅多に無い。そういう点で見ると、CSでのブレックスはトランジションから良い得点が生まれていたし、テーブスのボールプッシュも活きる機会も多かった。スコットとフォトゥはCSに入ってから対策されてハーフコートオフェンスで苦戦することが多かったけど、集中を切らすこと無く必ず走っていたから生まれた得点も多かったと思っています。
トランジションから少し逸れるけど、冷静にブレックスのビッグマンはもっと賞賛されて欲しい。本当にすごいのよ。フィジカルに守り、リバウンドやルーズボールに飛び込み、幾度となくピックをかけ、クリアアウトで道を作り、トランジションでは先頭を走る。それを当たり前のように全員がやる。文字にすると簡単だけど、これをビッグマン全員が実践出来ていたチームは他に無いんじゃないかな。
「ゾーンは全く練習してません」
衝撃の事実。熱血バスケに出演した鵤がそういった発言をしていたようです。また、ナベもインタビューで同様の事を話していました。
にしてもすごすぎん???ぶっつけ本番であんなにハマるもん?共通認識って大事だなと思わされました。本当に恐るべし。
昨シーズン感じた『ビッグマンにスリーがあったらなぁ…』
昨シーズンのファイナル『ビッグマンにスリーがあったらなぁ…』と感じた中で、今回大仕事をしてくれたチェイス・フィーラー。QFの千葉戦は全然だったけど、SFの川崎戦からノリに乗った。ファイナルのGAME1では前半で流れを作るスリー2本を沈め、GAME2は3Q琉球ペースで嫌な流れの中で貴重なポップアウトスリーを沈めてくれた。
また、スリーの脅威があるビッグマンのフィーラーがコートいることで相手のディフェンスが広がるので、比江島も昨シーズンに比べるとペイントにアタックしやすかった印象。現にファイナルの4Qでの比江島のハイライトシーンは、フィーラーと一緒にコートに立っていた。フィーラーは契約満了になってしまったけど、ビッグマンにスリーがあることの重要性を教えてくれました。CSのフィーラーは本当に凄かった。
そして、琉球もそれを痛感したのかもしれない。まさかダンカンを獲得するとは思わなかった…笑
終わりに
読んで頂きありがとうございました。
昨シーズン千葉の優勝を見届けたところから始まり、ロシターとギブスとピークが去り、迎えた今シーズン。
開幕連敗から成長して辿り着いた優勝。
こんな素晴らしい景色が待っていたとは。優勝おめでとう!
竹内公輔が開幕前に言っていた『見とけよ』っていう伏線をしっかり回収するとは当時は思いませんでした!でも、終わりよければ全て良し!特別なシーズンだったなぁ。
オフの動向についてはまた今度!
来シーズンに向けて、ちゃんと補強してくれよな!
おまけ
CSに入る前、いろいろなメディアやファンが勝ち上がり予想や優勝予想していたと思います。その中にCSでブレックスが6連勝で勝ち上がり優勝することを予想していた人がいたでしょうか?
ここにいました✌️
(投げ銭お待ちしております←)
予想以上にたくさんの方に読んで頂きました!
改めましてありがとうございました!
【追記】 来シーズンのブレックスのファンクラブについて少しだけ
書くつもりはなかったけど、ファンクラブに対して少しだけ。
6月24日発表になった来シーズンのファンクラブ概要でTwitterには批判的意見が多く並んだ。というよりも、ワタシが見た限り肯定的な意見が一つも無かった。正直な話ブレックスのファンクラブの特典内容はめちゃくちゃショボイ。他のチームの特典内容を確認してしまうと悲しくなるくらいショボイ。
それなのにファンクラブの応募が殺到する理由は、チケット先行発売の権利を獲得するためなのだと思います。実際、先日の優勝報告会はファンクラブ先行発売ではないと座席を確保できなかった現実がある。ワタシはプラチナ会員ですが、33000円は上納金+チケット先行発売の権利に払っている感覚です。個人的にチケット先行発売の権利が無ければ、プラチナ会員じゃなくても全然良いです。イエローでも良い。ちなみに、イエローは一番コスパ高いと思うので、イエローは入りなさい。
伝えたいことはちゃんと伝えるべき
「ファンの声って届いているのかな?」と試合以外の部分で感じることが多くなった最近のブレックス。お金は払うけど、それに見合ったリターンを受けられていると感じている人はどれくらいいるだろう。本当に値段が高い。
今年はファンクラブ品質向上ためのアンケートが無かったし(去年はあった)、Bリーグになってからブレックスはファンミーティングを開かなくなったので、ファンの声をダイレクトに届ける機会が無い。だから今回Twitterにたくさんの批判的意見が並んだのだと思います。Twitterに書くのも大事だけど、直接伝えることも大事だとも思うのです。意思表示はするべきだし、伝えたいことはちゃんと伝えるべきだと思っています。好きで応援しているなら尚更伝えるべきだと思う。勿論、伝え方は大事ですが。言わないと相手に伝わらないし、それで伝わらなかったら仕方がないです。沢山の人の声が届けば変わるかもしれない。今回は本当に批判的意見が多かったので書いてみました。意見がある方は問い合わせてみても良いと思います。もう一度言いますが伝え方は大事です。
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