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体温計のはなし【実測式と予測式】

こんにちは、平温は36.3℃、ケイタです。
どうでもいいですね。



さて、昨今の新型コロナ感染症の影響で店頭から姿を消した商品が多々あります。



その中のひとつが、体温計。



ドラッグストアの中でも単価も粗利も高いありがたい商品なだけに、頭が痛いんですよね。。



で、体温計の仕組みですね、これを知らないお客さまが非常に多いのです。



いわゆる『実測式』と『予測式』です。




Twitterでもアンケートを行ったのですが



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約半分の方が知らないとの事。



まあ、体温計なんてパッケージや取説読むまでもないですからね。



脇に挟んで、しばらく待って、ピピピって鳴ったら終わりですし。



でも待って。

その体温、正確ですか?



計る度に数値が違うから、この体温計精密じゃないな…なんて思ったこと、ありませんか?



ここでテルモのHPから引用です。


実測式:測定部位のその時の温度を測定、表示する方式。

水銀体温計や電子体温計の一部のものがこの方式で、この方式では、これ以上上がらない温度(平衡温)になるまで測る必要があり、ワキで10分以上、口中では5分程度かかります。

予測式:平衡温を短時間で分析・演算した値を表示する方式。

実測式の欠点とも言える「測定時間」を短縮するために1983年にテルモが日本ではじめて開発した方式です。多くの人の体温上昇データを統計的に処理し、演算式にして、ワキであれば10分後の平衡温がどのくらいになるのかを、高い精度で短時間に表示します。したがって、予測式体温計は、約20秒の短時間で正しい体温を測ることができるのです。(テルモ電子体温計 C230、C231、C531の場合)


分かりやすく言うと。



予測式はパッケージに記された時間で測定、実測式は10分くらいで測定…です。




じゃあ予測式があるなら実測式とか意味ないじゃんw…というのはちょっと違います。



これもテルモのHPからの引用ですが、予測式の体温計のパッケージ裏面にも記載されています。



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青いラインが実測式です。



体温というのは、身体の中心部分の温度の事で、皮膚表面温度ではありません。



なので、実測式では10分必要なんですね。



では予測式はなぜ早いか。



上のグラフ(赤)の通りです。



実測式の上昇カーブが予めプログラミングされていて、それを数秒〜数分のその機種の予測時間内に当てはめて、文字通り『予測』しているんです。




だから、ブレるんですね。



予想の上昇カーブが短いと精度が甘くなる(測定時間が短い)ので、計る度にブレやすくなります。




では、どうしたら正確に計れるのかというと。




ピピピ…と鳴っても無視してください。



全メーカー、全機種で自動的に実測式に切り替わります。



今だと勤務前に検温して…という会社も多いかと思います。



検温結果で怪しい数値だったら、



計り直すのではなく、そのまま計り続けてください。再び動きはじめます。



トータルで約10分後に違う電子音が鳴ります(だいたい、ビービービーという電子音)。



それが、正確なあなたの体温です。



お手持ちの体温計、裏面を見てください。


「実測式」か「予測式・実測式」かどちらかのはずです。



まあ、体温なんて参考程度だからーって人はどうでもいい話なんですけどねw(僕はこのタイプ)



ではまた。



補足①
耳測定タイプと非接触タイプは予測専用、婦人体温計は実測専用なので例外です。


補足②
昔ながらの水銀体温計は製造禁止になりました。
処分する際は自治体によって違いますので、各自治体に問い合わせてください。

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