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寒空のアイスブルー


どうもこんばんは。

カルテです。

1月後半、所謂ムズカシイ時期、なんて言われておりますこの時分を、超が付く程に駆け出しではありながらも「提案する側」で初めて迎えております。

(シンプルに暑さにも寒さにも弱いタチですので、生きていくのがそもそもムズカシイ。そのうえ流行り病は轟々と猛威を奮っていますし、おらこんな冬いやだ。)



さて

気持ちとしてはさっさと春物をご覧に入れたい。
我慢しているものが結構ありますしね。

ただ実際問題、流石にまだ寒い。

しかししかし、もう厳寒期用の物物は既に概ね皆様お揃えでいらっしゃることとも思いますから、それらを邪魔しないバリエーションピースか、はたまた次の季節への希望を焚き付けるライトアウター群か…はたはたまた、取り入れやすいボトムス類か…?

なんて、色々と夢想しているところです。


まぁ、うちの現在の入荷システムとして、基本的には1スタイルコーディネートずつ、という方針をとっているため特定のアイテムが一気に大量に…というのは恐らくないのですけれど。


そんな感じで今日はですね

・レザージャケット
・ウールのセーター

をご紹介するんですが、

それらの厳然たる「冬っぽさ」をほんのり和らげて、次の季節…とまではいかずとも、1-2ヶ月先、ごくごく近い未来のスタイリングビジョンをピリっと刺激してくれるような、薬味的ポジショニングのアイテムも添えておきます。


前全閉めver.


上半身からご紹介していきます。


c00's MUNPER Moss-Green Lamb Leather JKT
各所ロイヤルブラウンが全体のムードを思いっきり引き上げます。

スペインのレザーウェアレーベル、MUNPERより。
モスグリーンとロイヤルブラウンのツートン。

ETRAKでも、思い返せば過去何度かご紹介致しました“スペインラム”。

G.ARMANIのラムスウェードJKT然り、先日ご紹介の前に即SOLD OUTとなったREGINAのラムレザージャケット然り、いえ勿論産地と革の種類だけで一概に括るのは流石に早計も早計、ではあるのですけれど それでもそれらがこの手と目にもたらしてくれたあの感動が、なるほどこのMUNPERのラムレザーにも確かに。


上に挙げた写真で多少なりとも伝われば嬉しいのですが、例えば80sテイストのワイド&オーバーで仕立てていたら、それはそれで綺麗に落ちて見事なレザードレープを作るのだろう…という感じの、柔らかく、そして軽やかなハイエンドレザー。


それを、言っちゃえば[真面目なサイズバランス]で仕立てた個体です。

極端な2例をあげるなら、
片方は前述したような
The・80's って感じのワイド&オーバー。

で、もう片方はテーラードジャケット。
それも飛び切りフォーマルなやつ。

その中間。
ややテーラード寄りかな、くらいのサイズバランス。

ですのでこの上から何かしらを羽織る余白もありますし、しかし今回のスタイリングみたくインにもちゃんと温かなセーターを挟んで着用出来ますし…という感じ。
サイズバランスに関してはまさに中庸。

少しも尖りっ気の無いやさしいレザー。
着用感/質感/色味 どれを取ってもね。

そんな訳で、【レザー】の名が連れてくるラギッドなムードはほぼほぼありません。

ベージュの優しさとも、ネイビーの洒脱ともまた違う。
このタイミングで出すにふさわしい、従来とは括れない別のベクトルを向いたレザージャケット。



80-90s PRINGLE [CLUB COLLECTION]

お次。セーターです。

重さのあるバーガンディ。


しかし胸の刺繍は、なにやら春めいた空気ですよ。
花々は芽生え、鳥も元気に羽ばたいています。
そしてテキストは「カントリーシーズン」と。

カントリー、ですか。
言おうとしてたんだから取らないでくれませんかね?
そのワード。

はい、この通り、色目のしっとりとした、英国らしい重さに反してモチーフデザインはその数歩先を行っているという、何やら僅かに違和感の残るバランス感。

しかしこれもまあ、今のこの季節を的確に言い(?)表したまさに今丁度、というピンポイントの気分感。


そして特筆すべきはその編み地でしょう。
正直、このセーターが何色でも、刺繍のモチーフが魚でも車でも、この面白い編み地デザインがある時点で私はこの服を紹介したでしょう。

見えますかね、この部分的なケーブル編み。
そして突如現れるエンプティゾーン。

そう、胸周り、脇下、エルボーライン…
これらの部分はシンプルな平編みで、
ベースは縄柄のケーブルニット。

プリングルという超オーセンティックなポジジョンでありながらこんなさり気ない遊びを忍ばせるこの粋たるや。

刺繍を入れやすくしたりだとか、
運動量の多い位置はモタつきを減らしたりだとか、

実際のユーティリティにアプローチしながら、太ピッチのインビジブルボーダーをクラシックニットに浮かび上がらせるこの閃きには拍手喝采です。1人で。

デザイナーズウェアでこれやってても勿論とっても素敵なんですけれど、オールドプリングルでこれをやるってのがまた…。

インパクト、アイキャッチの氾濫時代においてどうしても見落とされがちなこういう服を、ちゃんと愛を持って拾い上げられる、気付きのアンテナを遥か々、伸ばし続けていきたいと思った1着。





さあさあ、最後は薬味ですよ。

冬服ってのは作り手のクリエイティビティを詰め込みやすいので面白い服が多くって好きなんですよ。
しかし重いんですよ。

諸行無常のムードの流転は、何もランウェイだけで起きてる訳じゃあなく、私や皆様、なんなら貴方の毎朝の服選びにおいても常々存在している訳ですが、AWの服ばっかり着てると、どうも飽きがくるんですよね、SSの時分には待ち草臥れた程のその「重さ」に。

さぁ、ではその重さをどういなしていきましょう。

1つ確実に楽しいのはこのアイスブルーのジーンズ。

夏服として周知されている物の中でも、その認知がほぼほぼ“アイテムイメージ”を由来とするもの。
つまり、実際のところ冬でも問題無く(この場合は別に特段寒くなく)着回せるもの。

コレをイメージと真逆のタイミングで放り込むことで生まれてくれるイメージギャップは、なるほど見事にAWの重苦しさを中和してくれます。

実際の寒冷を伴わずしてのライトリフティング。
ほんの少しフライング気味の軽快なリズム、なかなか新鮮なんじゃないかと思います。

何の因果か、“Ice”Blueなんて呼ばれてますしね。

さて寒空の青で染めた様な美しい色調、マイサイズの方は是非、通年の相棒に。

1991s Levi's 501xx Made in USA


このnoteのアプリにもBASEのショッピングページを紐付けしてますので、詳細は是非そちらよりご確認ください。

ではでは、少し長くなってしまいましたが、お読みいただきましてありがとうございました。


こちらショップページです。

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