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こうやって使ってみよう!時系列キーワード

DS.INSIGHT People の 時系列キーワードに新たな指標、「重複ボリューム」が追加されました。

今後も、カテゴリ指定や、指標の最小値/最大値での絞り込み設定などのアップデートを予定しています。

機能が増えて、できることが広がる、ということは一方で、利用の敷居が高くなってしまう場合もあると思いますので、本記事では、データも交えながら各指標の特徴について説明し、いくつかの利用ケースにおいてどのように各指標を活用すればよいか、紹介します。

各指標の特徴を知ろう!

それぞれの指標の特徴を理解することで、ツールの利活用レベルもグッとあがります。

頭が痛くなりそうなので、使い所だけ知りたいという方は読み飛ばしていただいてもかまいません!

DSI Peopleにおける検索ボリューム、時系列キーワードの中で使われている重複ボリューム、関連度については、合わせて以下の記事をご覧いただけると理解が深まるかと思います。

時系列キーワードの各指標について、簡単におさらいすると、

重複ボリュームは、ふたつのキーワードを検索している人数、

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検索ボリュームは、キーワード単体の検索人数、

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関連度は、直接的関心/間接的関心、を測るスコアです。

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それぞれの指標の関係性を見てみます。

下図は、入力キーワード「冷蔵庫」についての出力キーワードを横軸「検索ボリューム」、縦軸「重複ボリューム」で散布図にしたものです。

1つ1つの点が入力キーワード「冷蔵庫」に対する出力キーワードです。

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見ての通り、検索ボリュームと重複ボリュームは相関関係にあります。

一定以上の検索ボリュームがないと、重複ボリュームとしてカウントすることは不可能ですので、当然といえます。

全体の傾向とは外れて、縦軸の重複ボリュームのほうに偏っているキーワードもいくつか存在します。このようなキーワードは、もともとの検索ボリュームの割に重複ボリュームが強い、つまり関連度も高いキーワードとなっています。

次に、関連度と検索ボリュームの関係をみてみます。

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こちらは相関はありませんが、検索ボリュームの低いゾーンに関連度の高いキーワードが多く存在していることがわかります。

検索ボリュームの小さい、いわゆるテールキーワードは、母数が少ないために、リフト値をベースとした関連度の計算では高く出る傾向があります。

関連度の高い直接的興味関心を色濃くあわらしたキーワードではあるものの、検索ボリュームとしては小さい、というケースも多くあるため、利用目的によって、それぞれの指標を使い分けましょう。

続いて、利用ケースをご紹介します。

利用ケース 1 「ペルソナ作成」

ペルソナ作成では、顧客像をイメージしやすくするため、具体的な興味関心の情報を可視化します。

時系列キーワードでは、「あれを好きな人はこれも好き」といった興味関心のつながりを可視化することができるので、想像や個人の思い込みではない、データに基づいたペルソナ作成が可能です。

たとえば、

・ 「アウトドア好きな人が聴く音楽はなにか?」

・「ハワイで挙式を検討している人はどんなインテリアに興味があるか?」

といった情報が取得できます。※キーワードの選定によっては綺麗に出ない場合があります。

下記はアウトドアブランド「スノーピーク」を関連度で出力し、9月1日追加予定のカテゴリ絞り込み機能を用いて、音楽カテゴリに絞ったものです。フェス好きな様子がうかがえます。

スノーピーク音楽カテゴリ

ペルソナ作成の場合、特定の領域での興味関心よりも、様々な領域での興味を可視化するほうが、より顧客像のイメージを持ちやすいため、関連度を低めに設定してデータを見ていくのがおすすめです。

利用ケース2 「ファネル分析」

課題やニーズの認知から、自社の顧客となるまでの行動(たとえば購買)につながるまで、どの段階で、どの程度脱落するのか?を可視化したものがファネル分析です。

サイト訪問等のトラッキングデータが使える場合はそちらを利用したほうがより正確なものになりますが、検索データを使うと、トラッキングの手間なしに簡易的にファネルを計算できる、トラッキングが不可能な自社以外の状況も調査できる、というメリットがあります。

たとえば、

・ 「海外旅行を検討している人のうち、何%の人が、自社(あるいは競合)の海外旅行保険を検討しているか?」

・ 「リモートワーク をはじめた人のうち、何%の人が、オフィスチェアの購入を検討しているか?」

といった情報が取得できます。※キーワードの選定によっては綺麗に出ない場合があります

ファネル分析の場合、母数に対して、どれくらいの人がアクションをしたか、という情報が必要になりますので、検索ボリューム、重複ボリュームを使った分析になります。

利用ケース3「デジタルマーケティングにおけるキーワード選定」

SEOやキーワード広告における、キーワードの選定にもご利用いただけます。

潜在顧客を取りに行くのか(関連度低で設定)、

領域を絞り、ボリュームゾーンを狙うのか(検索ボリューム高で設定)、

等の戦略によって、設定すべき指標のレンジは異なりますが、デジタルマーケティングでは、定量的に効果測定を実施できるケースが多いため、運用に組み込む際には、KPIを見ながら、パラメータの調節を行うのがよいでしょう。

KPIとあわせて、成績の良いキーワードの傾向は何か?うまくいく/いまいちな領域の違いはなにか?などを言語化しておくと精度の高い施策が打てるようになると思います。

おわりに

利用ケースとあわせて、各指標の特徴/使い分けを説明しました。

こちらで紹介したケース以外にも、コミュニケーション計画の策定、クリエイティブへの活用、など、まだまだ活用方法は考えられますので、今後、追記していきたいと思います。

最後に、時系列キーワードを使った分析の発展系として、以下のビッグデータレポートを紹介します。



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