見出し画像

チタン関連銘柄

航空機需要の高まりを受け、航空機用チタンを供給している会社の成長が見込まれます。
5726大阪チタニウムテクノロジーズと5727東邦チタニウムは航空機向けのチタンの製造会社です。

<今後10年の航空機需要は堅調>
Boeing社が公表しているCommercial market outlookによると、2023-2042にかけて航空機の数は現在の倍以上の48,500機以上に増加すると予測されています。


COVID19のパンデミックが落ち着き、旅行客は2019年比でも増加してきている昨今、アジアを中心とした各国からの航空機受注が伸び、BoeingとAirbusは航空機の増産を開始しています。

旅客数はコロナ前の水準を突破


<航空機のチタン使用量は増加>
1900年代、航空機の機体は軽量化のためアルミニウム合金を多く使用していましたが、2000年代に入り、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics, CFRP)に取って代わられています。
現在ではBoeing 787やAirbus A350 XWBの50%以上が炭素繊維で作られています。(CFRPはアメリカのHexelという会社が業界首位の供給会社です。)

CFRPの使用増加に伴い、CFRPと相性がよく3次元の強度特性を持つチタン合金の使用割合も増えてきています。

Titanium and Its Alloys: Metallurgy, Heat Treatment and Alloy Characteristics

<日本の会社の受注は上を見込む>
もともとチタンの供給を行う会社は主にロシア、中国、日本に分散されていました。特にロシアに拠点を置く世界最大のチタン生産企業VSMPO-AVISMAが高品質のチタンとチタン合金製品の製造と販売を行い、航空宇宙業界に供給していましたが、ウクライナ戦争を受け、BoeingはVSMPO-AVISMAとの取引停止を発表しており、チタンの供給源は限られてきています。
航空機向けにスポンジチタンを供給しているメーカーは世界で数社に限られており、上記の流れを受け、日本の会社の受注は増加しています。

昨年はチタンの原料であるルチル鉱石の値上がりもあり、利益率は低下していましたが、今年に入り2社共に20-40%程度の値上げを実施しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?