Voicy FES’23が1万人に辛うじて届いた理由
Voicyフェス23が終わった。
絶賛の3日間であり、悲願の1万人参加も達成できたようだ。
10月26日時点で9000人は突破していたので、なんとか間に合った様子。
厳選された珠玉のパーソナリティが織りなす熱い対談がこれでもかと続く3日間。・・・だったにも関わらず、辛うじて1万人をクリア動員できた理由について、考察していきたい。
なぜ考察するのか
Voicyは私の生活の一部になっており、Voicyがきっかけで人生が好転したうちの1人と言える。
そんなVoicyに憧れを抱き、パーソナリティとしてチャンネルを持ちたいと数年間、複数回応募するも、選出されず。
その事実は残念だが、受け入れるしかない。
通過率は5%未満と言われている。それくらい狭き門なのだ。
どんな分野であれ、トップクラスの実績や数字を出したことがない自分にとっては、選出される理由を見つけ出すほうが難しい。
そう言い聞かせ、折り合いをつけてきた。
しかし、1年前のVoicyフェス22の現場で忘れられない出来事が起こった。
フェスに選出された某パーソナリティの計らいによって、私は付き人としてVoicyフェス22の会場であるVoicy本社に入ることができた。
そこで初めて対面する緒方社長。
某パーソナリティが「実は彼も何度も応募しておりまして・・」と私を紹介してくれる。
すると緒方社長は
「いや〜、うち(Voicyパーソナリティ)は顔採用なんですよ!
だからすいません!!」
と笑って返してくる。
この出来事を私は生涯忘れることはないと思う。
まさに #声と私の思い出 だ。
緒方社長は初対面の私に出会って5秒で笑い飛ばすには少々キツいジョークを言う人なんだということがよくわかった。
本来であれば部外者の私だから、そんなこと言われても仕方ないのかもしれないが、私だってVoicyフェスにはお金を払って参加しているのだ。
そして、プレミアムリスナーとして課金もしている。
私のようなリスナーが増えていけばVoicyはもっと押し上がって認知度だって高まり上場だってできると思っていたけど。
流石に冗談でも「顔採用だから」なんて笑い飛ばすなよ。
しかも1度だけじゃなく2度3度と言われたからな。
バカにされたよね。確実に。
緒方社長は選民思想の持ち主だと言うことがよく分かった出来事だった。
芦屋生まれの芦屋育ちだっけ?なら仕方ないのかな。
この一件を踏まえて、なぜVoicyフェスが1万人到達したのかを考察したい。(いや恨み節だろ)
考察1:最初から出来レース
今年のVoicyフェスは投票権付きチケットとして販売。
推しのパーソナリティを1名選出できる他にも、聞きたいパーソナリティの組み合わせやテーマ、Voicyパーソナリティ以外で話を聞きたい人という項目もあり、広く意見やアイディアを募るフォームだった。
しかし、あくまで投票の結果はパーソナリティ選出の参考程度にしかならない。
昨年、一昨年とフェスに選出されているトップパーソナリティならば当然、票は集まるだろうし、誰が何票得たなんて数字も公表されない。ブラックボックスの中で、みんなが「あぁ、この人は選ばれるよね」とか「この人は選ばれなかったか、まぁそうだよね」みたいなところは多かれ少なかれあって、投票後の「参加決定!」と言うのも今ひとつ盛り上がりに欠ける感じがあった。
実際にリスナー投票で選ばれた人と、Voicy社で選出された人。
みんなおんなじように見えてしまい、そこにリスナーの声が反映されているようにはどうしても思えなかった。個人的にはね。
皆さんはどう思われましたか?
考察2:300名のパーソナリティが投票されたと言うけれど
2500名が投票権チケットを購入し、300名のパーソナリティが投票されたと言われているけど、アクティブなVoicyパーソナリティって1000人いるんですよね?チャンネルだけ持ってる(やる気のない)パーソナリティも含めると2000人いるんだとか。
残りの700名(+1000人)が1票も得られてないってことですよね?
通過率5%の審査制だったにも関わらず、1票も得ることができなかったパーソナリティが70%もいるって、ヤバくないですか?
その70%のリスナーはきっと選出されなかった理由もわかっているだろうし、痛いとも痒いとも思っていないだろう。
他のプラットフォームで多くのフォロワーを獲得してきた人やわかりやすい数字で実績を出してきた人ばかり集めても、Voicyで本気出してくれないとねぇ。
ってかそういう彼らが本気でVoicy内でリスナーから課金しようとしているからリスナーも遠ざかってしまうのかな?
考察3:確かに「すごい人たちのすごい対談」なんだけど
正直、胸焼け状態です。
みんなまじめ腐った話ばかりで耳も脳も疲れててしまう人もいそう。
事前の告知チャンネルにてVoicy社員が「この対談は聴くだけでなく紙とペンも用意して」なんて言ってたけど、嫌だよ、そんなの笑
必要だと思ったら勝手にやるからさ。
今回フェス、っていうけどほぼ単独ライブに近いというか。
YOASOBIって聴いてるうちに全部同じ曲に聞こえてくるっていう人がいるけど、それと一緒。
YOASOBIもずーっと聴き続けるといつか飽きるでしょ。
フェス、っていうけどラーメン限定の食フェスに近いというか。
いろんな味のラーメンばかり食わされている感じ。
カレーやステーキ、うどんや蕎麦だって食べたいじゃない?
超一流じゃなくても良いのよ。
レトルトのカレーだってそこそこ美味いし、立ち食い蕎麦の良さもある。
ちょっと固い赤身のステーキが食べたいっていう時もあるじゃない?
考察4:お金を払ってこれを聴くのかと思わせるハズレ対談もあった
今回、初めて話を聞くパーソナリティや、ゲストもいたのだけれど、全員が意識高い胸焼け系かと思いきや、そうでもなかった。
まさに玉石混交。残念ながら石もあった。石にしか見えない(聴こえない)対談もあったのが個人的な感想。
・やたらテンション高く攻撃的にまくし立てる割には言ってることは普通
・小難しいテーマに対して難しく考えすぎだと諭される
・リアリティのある悩みに具体性に欠けるふわっとした回答で40分を煙に巻く
まだ全てを聞ききっていないが、聴いてる途中に「もういいや」と思わせる対談も多くあるんじゃないかと思ってしまう。聴く対談は限られた時間で厳選して判断していきたい。
むしろ、この品質ならばチケット代を2倍にしても良いから1〜2日に凝縮した方が価値が高まると思います。
考察5:最後は緒方社長のど根性で掴んだ1万人
フェス開催の1週間前くらいからだろうか、緒方社長がフェスに登壇予定のパーソナリティとライブで30分から1時間くらいの生対談を毎日行っていた。
毎回そこに1000人前後のリスナーが入ってきて、そのパーソナリティのファンにフェスの参加を訴える。フェスに参加したら面白い話をもっと聴けるよ、と。
この1週間前の追い上げが物凄かったと記憶している。
各分野でリスナーの層が全く違うだろう。それぞれの層に緒方社長とパーソナリティが直接訴えることでリスナーを刺激し、フェスへの課金を促す効果は相当高かっただろう。
フェスのリリース後、参加者はじわじわと増えていき1週間前までは5000人程度だったはず。そしてフェス当日までの間に7000人まで増やし、フェスの3日間の間に3000人がフェスのチケットを購入し、1万人に到達した。
この結果をもたらしたのは、フェス1週間前の最後の追い上げが大きな要因だったのではないかと思う。買うかどうか、迷っている人を刺激する。SNSで反響を目にして、やっぱり聴いてみようと購入に至る。
さんざん迷ったけどやっぱり課金した、という人も多かったのではないだろうか。
最後は緒方社長の執念、ど根性がこの結果を掴み取った。
もちろん、それを応援するVoicy社員の功績も忘れてはならない。
まとめ:聴くだけで人生も世界も変わらない
本当は、1万人到達しなかったら天罰が下ったんだ、ざまぁみろと書きたかったけど、到達したのは事実。おめでとうございます。
世界を変える声の祭典、聴くから変わる人生がある、というけれど、そこまでVoicyに肩入れしてまで世界を変えようとも思ってないし、それ以前に自分の人生だけで精一杯なのよ。
結局、人生を変えていくには日々を積み重ねていくしかない。
それに気づいている人は淡々と自分の日常を大切に生きている。
Voicyのリスナーはリテラシーが高い、なんていうけど、言うほど高くない。私のように顔を理由にチャンネル持てないレベルの人が大半だろう。
私のような人が悔しいけど課金するような仕組みを作ると良いんじゃないですか?
月額1000円くらいなら課金しますよ。
ちなみに、オーディブルより高くなったらオーディブルに課金してオーディブルを聴きます。
Voicyが無くなったら寂しいけど、無くなったらパーソナリティも他のプラットフォームで発信を続けるだろう。ファンはそれについていく。
特定のファンがいないリスナーは、他の利用しやすい音声プラットフォームを利用するだろう。
オーディブルでも十分楽しめる。
一部のパーソナリティは課金プラットフォームを失うことにはなるが、他で代替は可能。
リスナーもパーソナリティも本質的には困らない。
よってVoicyが上場しようが存続しようがどうでも良い。
そんなお前みたいなヤツはボイスドラマでも聴いてろって?
2〜3つ聴いてみたけど無料で読めるマンガと変わらない面白さ。
もっと面白いのが聴きたいです。
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