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素子の碁(新井素子著, 中公文庫) 囲碁のルールは簡単すぎる

新聞などで囲碁の話題が出ると, 将棋が引き合いに出されることが多く, 以前, こんな感じのことが書かれていました.

囲碁は将棋と比べてルールが複雑で, ・・・・・

この記事を書いた記者は, 囲碁のルールを知らずに書いているとしか思えません.

「素子の碁」でも, 囲碁を始めた人にルールを説明するとき, ルールが簡単過ぎることに著者が悩んでいます.

将棋のルールと囲碁のルールを比較してみます.

1)コマの種類
将棋には, 玉(王), 金, 銀, 桂馬, 香車, 飛車, 角, 歩の8種類があります.
囲碁には, 黒石と白石の2種類しかありません.

2)コマの動かし方
将棋では, コマの種類によって動かし方が変わります.
囲碁では, 置いた石は動かせません.

3)コマの取り方
将棋では, コマを動かした先に相手のコマがあれば取れます.
囲碁では, 相手の石を囲むと取れます.

石を取る「死活」に関するルールは, 碁盤と碁石使えば10分ぐらいで説明できます.

4)その他, 注意すべきルール
将棋では, コマが成る, 二歩はダメ, 打ち歩詰めダメなどがあります.
囲碁では, 禁止着手点, コウ, 「隅の曲がり四目は無条件死」が注意すべきルールです.

囲碁に関する注意すべきルールは, 死活に関するルールから論理的に導き出されるものと理解しています. 「隅の曲がり四目」は, ちょっと怪しいのですが.

一方, 子どもに将棋のルールを説明して, 子どもから「なぜ, 二歩や打ち歩詰めはダメなのか?」と問われたら,「ルールで決まっている」以外に答えようがありません. 論理的に筋が通った答えはあるのでしょうか?

5)勝敗
将棋では, 相手の玉を詰めれば勝ち.
囲碁では, 囲った地(面積)が多ければ勝ち.

ここが, 囲碁が難しいと言われる理由でしょう.

将棋のルールはコマの動かし方, 取り方から始まり, その延長線上に勝敗があります. しかも, いつゲームが終わって, どちらが勝ったかは明白です.

囲碁のルールを説明する時, 石の取り方から説明しますが, ゲームの序盤, 布石と言われる段階で相手の石を取りに行くようなことはしません. そんな事をすれば確実に負けます. しかも, いつゲームが終わるのか分かりにくく, 囲った地を数えなくては勝敗が分かりません. 

どうすればいいのか?

YouTubeなどで解説動画を見るのが良さそうです.

色々と書きましたが, 私の棋力は5級ぐらいです. 最近, 何もしていなかったのですが, 囲碁の勉強を再開したくなりました. 囲碁の雑誌「碁ワールド」の1月号が1ヶ月後に発売されます. 例年, 段位認定問題集が付いています. この問題集で初段を認定してもらえるように勉強します. やることが多すぎですか?




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