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選曲の基礎の基礎(主にHouse等)

皆様こんにちはDee-Sです。今回は選曲について自分が思うところ、大事にしている事、常に実践している事を超初心者向けにご紹介いたします。
ただし正解は一つではないので、あくまで参考程度に捉えていただければと思います。「ふーん、アイツそんな感じなんだね」程度でOK、採用するのも却下するもこちらの記事を読んでいただいた皆様の判断に委ねます。また、この記事に記載していることは他のジャンルでも応用可能かと思いますので知りたい方は読んでいただき、そんな事は読まなくても知っとるわ、という方はそっとページを閉じて己の道を突き進んでください。

1. 曲の時間帯、季節をイメージする

まず、自分が良いな、カッコいいな、絶対にDJで使いたいな!という曲を選んでください。次に例として22時オープン、朝5時クローズの深夜クラブ営業という前提で、その曲はどの時間帯に聴くとバチっとハマるのかイメージしましょう。するとどうでしょう、オープンから人が少しずつ入ってくる23時辺りの曲なのか、一回目のピークタイム周辺の深夜1時から2時でしょうか、それとも朝方の開放的な4時から5時でしょうか。それとも深夜クラブ営業の時間外の朝から昼にかけて聴きたい曲でしょうか、それとも昼から夕暮れに聴きたい曲でしょうか?

この分類が出来た時点でその曲を使うべき時間帯が確定しました。どんな時間帯なのか想像が出来ない人は、自分が気に入っているDJのプレイを現場なり配信でのプレイをキッチリ聴いて判断いただければと存じます。この選択が正しければ、やるかやらないかは別にしてPCやUSBで楽曲管理しているDJは時間別にフォルダ作成して曲の管理をしてみるのも一つの手段かと思います。面倒だな、と思ったらそれはそれで自分で把握していれば良い事なので脳内で管理してみて下さい。

次に季節です。凄く分かりやすい例だと、夏近辺だとサンバやラテンなどのリズムや曲調はしっくりきますよね?その逆も然りでクソ寒い季節にサンバやラテンって「???」ってなるじゃないですか?そういう事です。Houseに限った話ではなければ、City Popで分類される音楽って夏っぽい曲が多くないですか?もちろん歌詞や曲調で冬のものも当然あるんですが、自分は何となくプレイを躊躇いますよね季節外れのヤツは。

2. 歌詞を把握する

これはやっぱり辻褄を合わせるのに必要ですよね。歌モノを連発してプレイするんだったら、英語でもどんな曲なのかを把握していないとミックスが台無しになってしまいます。インストでグイグイ攻めるなら話は別ですけど。大体ヒット曲なんかは検索エンジンでアーティスト名、タイトルと検索すると歌詞がヒットしますから、それをDeepL等の翻訳ソフトで翻訳してみれば大体わかる話だと思いますので、そこを面倒がらずにやってみて下さい。

自分の場合、割と歌モノを連発することが稀だったりするので、神経質にならない程度でまぁ良いでしょう、みたいな割り切りもしていて歌モノ→インスト→インスト→歌モノと少し間隔を空けてミックスすれば特に破綻は避けられるとは思います。ココばかり気にし過ぎても選曲の幅は狭くなってしまいますし選択肢が少なくなるとぎこちない選曲にもなってしまいますから、そこは匙加減で調整してみてください。

ココまでが曲についてのお話。次はミキシングについてお話します。

3. 次に繋ぐ曲はボリュームのみで成立するか?

コレ、結構出来ていない人が多いのでじっくりネットリ記載しようと思います。Houseという音楽ジャンルは基本的にロングミックスでジワジワと展開を作ることで成立します。クイックでバッサリ次の曲に繋ぐのも悪くは無いのですが、そればかり続いてしまうとストーリー性を失ってしまいます。基本的にHouseの好きなリスナーはDJの良し悪しをストーリー性でジャッジします。例えばアンセム曲を持っていたとして、そのアンセム曲をプレイする前の展開、どういう道のりを経て、そこにたどり着くのか?というのが凄く重要なのです。また、Houseという音楽ジャンルは呪術的にリスナーをハメることも重要。ではどうやって、そういうミックスをすれば良いのか?

これは物凄くシンプルな回答で自分が一番大事にしている事です。回答は…

「今プレイ中の楽曲から次の曲へつなぐ際にEQを一切触ることなくボリュームコントロールのみで成立するか?」

なんだよ、そんな答えなのかよ⁉ なんて声が聞こえてきそうですが、ミックスが上手いDJとそうではないDJの差はココです。何でこんな当たり前の事を今更言うんだよ?とお思いの方は沢山居ると思うんですが、では実際に自宅にDJブースを設置している方、やってみて下さい。

どうでしょう。普段お使いのミキサーにEQが付いている方、気が付いたらLOWとかバッサリ切っていませんか?ダメダメ。一切触らずボリュームコントロールだけで60分位の展開を作ってみて下さい。特にHouseは昔のUrei 1620のようなロータリーミキサーでDJする事も少なくなく、Urei 1620やBozakはEQなんて便利なものは存在しませんよね?

Urei 1620

言ってしまえばボリュームコントロールのみで成立するミックスは選曲面で大正解なのです。必要最低限のアクションで紡いでいく基本中の基本。不便はクリエイティブを産み出すのです。昨今ではEQやエフェクトでグリグリやって繋いでいくのも正解っちゃ正解なんですけど、ボリュームコントロールのみで成立する選曲をしていれば箱の常設ミキサーがいくら満足のいかないモデルであっても、一定のクオリティを担保できるじゃないですか。箱の設備に文句言わなくても済む話じゃないですか。

4. 混ぜた時に不協和音になっていないか

コレは常に±0のピッチで楽曲を使っている訳ではないから絶対音感を持っている方はDJの選曲が気持ち悪い、という意見もありますが、2つの楽曲が混ざっている時にキーが合っていないのって、もう死ぬほど気持ち悪いし絶対音感が無くても違和感しかないのって、その時点で不正解ですよね?昨今だとPCDJでDJしている方はメチャ有利なんですけど、曲の解析をするとキーが表示されるから、悩まずに済む話なんですけどレコードでDJする方は、もう経験値を重ねるしかありませんので、キチンとヘッドホンで混ざり具合が気持ち良いか気持ち良くないのかを聴いて判断してください。

この4つのポイントを押さえてさえいれば、先ずは現場でのプレイは可もなく不可もなく、取り敢えず聴いていられるよね、という立ち位置になります。むしろココが出来ていないとHouse系のDJとして生きていくのは難しいのではないか?と思います。基礎を習得するのって実は大変な作業だと個人的には思います。大学でも大体基礎って難しいでしょ?そして「型」を理解していないと「型破り」なプレイも出来ない。型が理解出来ていないプレイは「型破り」ではなく「形無し」と言われますので。

コレが自分が大事にしている選曲の基礎の基礎です。細かい事はこの4つが完全に出来てから話す内容となるので、先ずHouse DJについて理解したい方は実践してみると、もしかしたらグッと成長するかもしれませんよ。

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