見出し画像

Roland Zenology ProからMC-101(MC-707)へプリセットを移動する方法

あけましておめでとうございます。久しぶりの投稿です。

Roland MC-101を去年の9月、誕生日プレゼントで妻に買ってもらってから、中々遊ぶ時間がなく寝かせていましたが、年末にRoland CloudのキャンペーンでProメンバーシップが1年間無料で登録できること、Zenology Proがリリースされていたこともあり、Roland Cloud Proに登録し、Zenology Proで作ったプリセットをMC-101に読み込ませられるかテストしました。結果からいうと、できます。この件、私の情報の探し方が下手なのか出来るのか否か定かじゃ無かったんですよね。モヤモヤしてる方々もいると思うので、プリセットの移動方法を下記に書いておきます。

まず、Zenology Proでプリセットを作ります。良い音色ができたら「Write」ボタンを押します。

画像1

先ずパッチを保存します。ちょい癖を感じますが手順としては

1.まず自分のBANK作っちゃいましょう。左側の「NEW」ボタンを押すと「Initial 」っていうのができるので、クリックして好きな名前に書き換えます。
2.下の画像の場合、「JAV3」が私が作ったバンクになるので、選択した状態で、右側の一覧から保存したい番号を選択して右側上部にある「Write " プリセット名 "」ボタンを押します。
3.すると、先に選んだ番号の欄にリネームできる状態になるので、プリセット名を打ち込んで「Enter」キーを叩きます。

画像2

そんな感じでMC-101に読み込ませたいプリセットができたら、上の図「EXPORT」をクリック。
クリックすると
「For Plug-In」
「For Hardware/ZC1」
の表示が出るので、「For Hardware/ZC1」をクリック。
保存先とファイル名を指定して保存します。(デスクトップなどわかりやすい場所でOK)

画像3

.svz っちゅーのができます。
で、SDカードを用意します。MC-101やMC-707でフォーマットされたSDカードをPCに読み込ませます。もしMC-101やMC-707の本体のファームウェアが最新ではない場合、Rolandのページから最新のファームウェアをダウンロードして、アップデートしておいてください。

画像4

ここ、最大のポイントです。MC-101>ROLANDディレクトリの「SOUND」ディレクトリにコピーします。このディレクトリが無い場合は、フォルダを新規作成して「SOUND」って名前をつけます。
Zenology Proから書き出した.svzファイルを「SOUND」にコピーします。

画像5

コピーしたSDカードをMC-101やMC-707に挿れて、起動。適当なプロジェクトで音色を読み込ませます。読み込ませたいトラック(「TONE」トラック)を選択して・・・

画像6

「SOUND FILE」までVALUEで移動。こいつを選択(VALUEノブを押し込む)します。(なんかSOUND FILEってしっくりこない名前ですなぁ)

画像7

.svzファイルを見つけて、こいつを選択すると、.svzに保存されたプリセットを選ぶことができます。

画像8

できあがり!あとは作った音色で遊びましょう。

まぁ、多少の手間は掛かりますが、このようにZENOLOGY PROで作ったプリセットの移動は可能です。試した感じ、当然といえば当然ですが、細かいパラメータの挙動(例えばX-MODの設定とか、STEP LFOまでも)もしっかり再現しています。

DRUM Kitは移せないはずですので、ご注意を。ということならZenology ProのDRUM Kit、なんか特殊なことやってるのかなぁと思って見てみたら、PCM波形を多少細かくエディットできる程度で正直、あまり面白い機能はないように見えました。パーカッションシンセ的なことはできません、という意味では。
あと、Model Expansionの音を移すのも現時点(2021.1.5)では不可です。これはしゃーない。

MC-101自体についてはまた後日レビューする予定ですが、個人的には2000年頃にMC-505を購入して以来のRoland製Grooveboxです。全体的に、MC-505やMC-909の流れは汲んでいるなという印象です。Rolandは近年AIRAといったVAシンセサイズのテクノロジーに力を入れていますが、MC-101はどちらかというと、それ以前のMCやJV、JXにあったPCMシンセサイズ機能を踏襲している印象です。加えて、フィルターは以前のシンセは厳しい質感でしたが、このMC-101は良い感じです。あ、MC-101、オシレーターにVAも搭載されていますので、アナログシンセっぽい音も出ます。TB-303は厳しいけど、JUNO-106あたりでしたら十分良い感じの質感で楽しめます。

全体的に即戦力になるプリセット満載で、良いには良いのですが、この数が多すぎて、私は選ぶのに疲れてしまいます。本体でのエディットには限りがあり、エディット操作は修行といえるほど大変なので、ZENOLOGY PROで作ったものを移せるのは大変ありがたいですし、MC-101がシンセサイザーとして充実した機材に変貌するのは嬉しいことです。

この記事が参考になれば幸いです。以上。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?