Post-CC OSCE対策 合格圏に滑り込む

史上最高レベルにやっかいな試験がやってまいりました。
通常の診察であればないであろうカツカツの制限時間内に、問診と身体診察だけで希少疾患も含め鑑別しきるという、迷問が出題されるPost-cc-OSCE。
しかも、多少面識があり、これからもご迷惑をおかけするであろう先生方に監視されるという恐ろしさ付き。

評価表を駆使して、CBT最下層民でも合格できるであろう方法を考案しました。
本記事作成には1か月以上かかりましたが、おそらく1-2週間あれば大方暗記できるよう作成しています。
なんとか急場をしのぎたい方はどうぞご一読ください。

各症候ごとに、鑑別疾患を覚えやすいよう分類して記載しております。
正直、これを覚えるだけで大体の診察の仕方が見えてくるでしょう。
加えて、鑑別に有用な必要最低限の問診事項と身体所見を記載しております。

有料部分では、まず0章と題して、いわゆるルーチンワークを提案しています。
正直、鑑別疾患の暗記とこのルーチンだけで何とかなる気がします。

以下、具体例を2つ。

24.黄疸
鑑別疾患
 溶血しすぎ→溶血性貧血
 肝×→PBC、肝硬変、急性肝炎、慢性肝炎
 胆道×→PSC、胆管炎、膵癌(、胆石症)

問診
 貧血アリ→溶血性貧血
 腰背部痛→膵癌(、胆石症)
 動揺性黄疸→PSC
 かゆすぎる→PBC
 牡蠣やジビエ食べた→急性肝炎
 輸血歴などから慢性肝炎疑う
 むくみ→肝硬変

バイタル 発熱→胆管炎、急性肝炎

身体所見
 目:結膜蒼白→溶血性貧血、眼球黄染はどれもあり
 下腿浮腫:圧痕性→肝硬変
 腹部:視診(腹部膨満・軟(腹水)、クモ状血管腫、臍静脈怒張などで肝硬変)→聴診→触診(肝腫大→急性肝炎、クールボアジェ→膵癌)
 
報告
 溶血性貧血→LDHや間接Bilの上昇、ハプトグロビンの消費性低下、直接Coombs(AIHAで+)、フローサイトメトリー(PNHでNAPスコア低下)
 PBC→エコーで肝内胆管拡張
 PSC→ERCP、MRCP
 急性・慢性肝炎→肝炎ウイルスマーカー
 その他→造影CT

36.関節痛
鑑別疾患
 感染系:急性化膿性関節炎、急性化膿性骨髄炎
 急性:痛風、偽痛風
 慢性:変形性関節症、RA、SLE

問診 
 経過で大別
 変形性関節症でステロイド注入とかしてた→医原性の急性化膿性関節炎

バイタル 気にしない
身体所見
 関節を見る
 膝蓋跳動→関節液が溜まっている
 大関節→偽痛風や急性化膿性関節炎
 大腿骨の把握痛→急性化膿性骨髄炎(特に小児)
 母趾→痛風
 パトリックテスト(+)→変形性股関節症と確定。

報告
 急性→関節液、骨折除外目的の骨Xp
 慢性→骨と胸部Xp、自己抗体

以上、記事内引用終わり。


それでは、症候別に鑑別と抑えるべき問診、診察を列挙していきます。

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