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掛け合い:ある米国人医師の講演①

注意

・この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
・またこの物語に登場する病気やその治療法も同様にフィクションであり、実在の病気や治療法とは一切関係がありません。
・イヴのセリフの日本語が怪しいのは外国人であるためです。外国人になりきってロールプレイしてみて下さい。

本編

みゆき
「みなさん、しっかり勉強してますか(笑
今日は本講堂へ招聘(しょうへい)医師であるイヴォンヌ・デ・グラーフ先生をお招きし、先生の考える解離性障害とこれからについてお話頂こうと思います。それでは先生、よろしくお願いします。」

イヴ

あ、あ、ミナサン、聞こえていますか。ワタシ、イヴォンヌ・デ・グラーフです。イヴと呼んで下さい。今日は日本人の若い先生であるミナサンの前でこうしてトーキングセッションができますからとってもうれしい。わたしは今日にみなさんとこうして解離性障害についてお話ができますからそれもうれしいですね。

では、みゆきセンセイ。解離性障害の原因はナンデスか?

みゆき
「あ、いきなりわたしですか!しかもかなりきつめのパスを頂いてしまいました(笑。解離性障害は災害や事故のような突然の大きな恐怖、虐待、性的虐待のような親との関係などが要因と言われています。」

イヴ
「Thank you! そのまんま教科書のお答えデシタね(笑。ではワタシたちはもう解離性障害の原因がワカッテいるのですから、あとはお薬の会社にまかせておくならば病気を治すがデキマスカ?みゆきセンセイ、答えて下さい。」

みゆき

またいじわるな質問を…(笑。薬物療法は現状ではまだ期待できる段階ではありません。で、きっとこれでマイクをお返しするとまたツッコミが返ってくるのがわかっていますから(笑、もう少しお答えしますね。これを答えるだけで簡単な講演になっちゃいそうな…(笑

第一に解離性障害の症状の多様性が挙げられます。解離性障害とはご存知の通りに解離性健忘、解離性同一性障害、解離性遁走など、さまざまな形で現れます。これらの症状が多様であり、単一の薬で全ての症状を効果的に治療することが必要になるためとても治療が難しくなっています。

第二に心理的要因の強さがあげられます。強いストレスやトラウマなど、心理的な要因によって各症状が引き起こされることが多いです。多いというのは確認できているだけの数であって、恐らく全てでしょう。薬はこれらの心理的要因自体に直接作用できないので薬物治療だけによる根治の期待はできません。

第三はトラウマへの対処です。解離性障害は、過去のトラウマや痛ましい出来事に対する防衛反応として発症することが多いです。そのため、単に症状を抑えるだけではなく、トラウマに対する治療が必要です。このため、薬物療法だけでは不十分であり、心理療法が重要な役割を果たします。

第四は個人差の大きさです。解離性障害を抱える患者は、個々の症状や背景が非常に異なるため、薬の効果にも個人差が大きいです。ある薬がある人には効果的でも、別の人には効果がない場合があります。

第五に治療の複雑さがあります。解離性障害は、しばしば他の精神障害と共に現れることがあります。このため、薬物療法だけでは対処しきれない複雑な症状が絡み合うことがあります。

以上5つの要因により解離性障害の治療は大変難しいものとなっております。

イヴ
「パーフェクト!みゆきセンセイアリガトウ!5つに分けたからミナサンにもわかりやすくなりましたでショウ。うつ病はメンタルのご病気ではなくて脳の病気と言ってもよいのでしょう。なぜならばドパミンという…えー、なんでしたか、みゆきセンセイ。」

みゆき
「神経伝達物質です。」

イブ
「はい、そのブッシツが出ないとか、シナプスでのキャッチボールができてない。脳という内臓の病気ですから薬がよく効きます。しかし、大きすぎるストレスや継続したストレスによってトラウマが作れましたから、これに対して脳はガードしますね。耐えられないのココロの痛みといっしょに生きるの準備をしますね。これはとてもに痛くて苦しいの事ですからが、脳の正しいのガードですからこれを薬で治すは難しい。あなたはどうしますか?もうガードしなくてもいいですよとガードをしないを教えなくてはいけませんね。薬で教えるはできませんから、カウンセリングをします。日本でもカウンセリング、でよいでしたか?」

みゆき
「はい、カウンセリングですが、病院で呼ぶ場合は心理と呼んだりしますね。」

イヴ
「シンリでしたか。ここは大学の病院ですのでシンリと呼びましょう。医師の診察でいろいろの病気をお薬でおさえながら、シンリで患者のトラウマについてアプローチをしていくが、解離の基礎治療デス。」

みゆき
「いかがでしょう?ここまではさすがの我々新米日本人医師でも知っている事とは思いますが、はい、ご存知の方はまずはここまでの基礎解説をしてくださったイヴ先生に拍手をしてもらえますでしょうか。あ、質問はちょっとまって下さいね。はい、満場の拍手をありがとうございます。みなさんよくね、日頃勉強されて、立派ですね。では引き続き先生が主張される解離の原因についてお話を頂こうと思います。イヴ先生、お願いします。」

イヴ
「ワカリマシタみゆき先生、それでヮ、解離の本当の原因について皆様にお話しましょう。ところでみゆき先生、あなたは解離の本当の原因について何かわかることはありますか?」

みゆき
「先生!わたしはもう先生から伺っている立場ですから、ネタバレになってしまいます。」

イヴ
「ネタバレとヮナンデスか?」

みゆき
「映画でいうSpoiler(スポイラー)です。」

イヴ
「オゥ、スポイラー!ではみゆき先生はちゃんとスポイラーできて覚えてイマスか?イッテみてください。解離性障害の原因です!」

みゆき

あー!先生試しましたね!ではみなさんにご紹介します。イヴ先生の提唱される解離性障害、それだけではなく多くの精神障害の根本原因とも言える3つの原因について僭越(せんえつ)ながら申し上げます。

1つ目は自然からの解離です。わたしたちは自然なしでは生きていく事はできません。その自然からの解離が病気の1つの原因であると主張されています。

2つ目は宗教からの解離です。わたしたちは自然と向き合いその大きな力と不思議の中に宗教を見出しました。それはやがて歴史へとつながるわけですが、その宗教から解離した時、わたしたしは時に弱く、そして簡単に折れてしまうものです。

そして最後ですが、ちょっと言ってしまいましたね、失礼しました。歴史からの解離です。
わたしたちは歴史の最先端に生きている現在地球で一番の未来人です。その未来人のわたしたちがいったい何者なのか、どうやって生きればいいのか、何かを気をつけて何を考えなくてはならないのかは全て歴史が教えてくれます。わたしたちの先輩たちがまさに一生を賭けて重ね続けたものが歴史だからです。そこから解離して一人で悩まなくてはいけないとき、わたしたちはその重圧に簡単に負けてしまうでしょう。

イヴ先生、ここからお話をはじめられますか?

イヴ

はい、まずは自然との解離から参りましょう。
多くの精神疾患患者は自然と解離した状態でいる事が多いです。毎日太陽の光を浴びる環境でフィッシングを楽しんでいる精神疾患患者はいません。むしろフィッシングが好きだったんだけどそれをするゲンキがなくなりまして、部屋から出なくなってしまいますね。部屋は自然ではありませんから自然から切り離されています。カイリしているわけです。漢字にはカイリが2つあってわたしには違うのがわかりませんがカイリです。

みゆき
「黒板に書いてあるのが解離です。」

イヴ
「オゥ、答えが書いてありましたね!解離です。うつ病の場合みゆき先生、どうしますか。」

みゆき
「先生、大胆に丸投げですね(笑。はい、まずは診断をしてからお薬を飲んで頂き休学や休職、場合によっては入院をして頂いて休んで頂く事がほとんどです。まずは休みます。休んで自然とフィッシングに興味が戻る事を待ちますね。」

イヴ
「Thank You! そうです。休むと自然と元気が出るですが。ただ病気と言うの状態から休もうとすると大変デスネ。うつ病になると死にたくなるの気持ちが強くなったりします。落ち込んだ時のストレスも大きいです。そのストレスを軽くしてゆっくりと休む事のできるためにわたしたちはお薬の使うですね。お薬が病気を治すはない、これは日本の先生方もワカルですね。」

みゆき
「大丈夫です、ね?みなさん(笑。」

イヴ

素晴らしいですね!続けますよ。
この時に太陽のヒカリを患者にあてますね。セロトニンの神経伝達物質ができます。わたしたちSSRI飲ませるをしますが、太陽がセロトニンを作ってくれるのですからこれはとってもがよいですね。
ある程度までに鬱の症状が軽くなったらお散歩させますね。これは自然に返している行為です。鬱の症状が軽くなりましても人のいっぱいのシティをお散歩させませんね。自然ないからですね。なぜそこがストレスですか。たくさんの乗ります電車がストレスですね。なぜですか。自然のないからですね。そこでは鬱がまた悪くなります。だから病院のお庭にたくさんの花が咲いていますね。サカナも泳いでいますね。そういうところをお散歩してもらいます。自然にかえす練習です。これができると病気の回復が見えてきますでしょう。そろそろフィッシングに行ってもらいます。そして大きな自然からサカナを釣って時間をすぎるの間に病気は癒やされていきます。
純粋にSSRIだけでの治療を行おうとした場合、回復は難しいですかとても時間がかかるでしょう。ただ部屋に閉じこもり自然と切り離された状態では明らかに回復の遅いですね。こういったたくさんの例が世界中で報告されている事からも自然は回復によい。それを考えると自然から切り離すと病気になりやすく回復もしにくいことが想像できます。

みなさん、想像をしてみましょう。精神疾患を引き起こすストレスと言われるもの。それは自然の中で発生していますか?それとも都市の建物の中や、閉鎖的な人間のコミュニティではありませんか?

みゆき
「閉鎖的な人間のコミュニティ内、例えば会社のオフィスであるとか学校とかで発生しているストレスが原因ですね。木登りができなかったり魚が釣れなかったりするストレスで病院を訪れる方を診たことはないです。ある方、いますか?(笑」

イヴ

いないでしょう。アメリカでもカナダでもそうです。自然の中で山小屋を作って料理をしたりして過ごしている人に精神疾患は見られません。マイクロソフトのようなITやマネーの会社で長いの時間を働いて過ごす人にはたくさんに眠れないとか食欲のないとか、そして元気の出ないが見られますね。統合失調症は1%の人がなりますがわかっていますが、ストレスからの発症もレポートがありますね。日本でも都市ほど精神疾患の発症のパーセンテージが高いですね。
自然へ返す事。自然をきょう、キョウ…みゆきサン!

みゆき
「供給、かな?」

イブ
「YES!患者に自然を供給する事が治療の1つになる事はミナサンもわかりますね。ですからわたしたちは薬とベッドをつかって患者を休ませます。それはなぜですか。患者をなおすためは違います。患者を一度自然にもどす、それのための最低限の体力と精神力を回復するためです。いいですか、薬とベッドでは患者は治りません。ここを間違えるドクターの多い!」

みゆき
「至言ではないでしょうか。わたしたちは薬とベッドで病気を治すわけではない。自然に戻すためにそれをしているという素晴らしい指摘です。拍手ありがとう、ありがとう。」

イヴ
「拍手アリガト。アリガト。患者は自分の力で治る必要があります。そのためにその力はどこからくるかを思い出しましょう。自然からきます。食べ物も自然です。わたしたちは呼吸や食事などを通じて自然としっかりとつながりわたしたちという存在、現象を保っていますから。他の医療もそうですがとくにわたしたちがやっているのメンタルの医療はそれを意識しなくてはいけません。ドクターは神ではなくて。ドクターは杖です。自然へ帰る事ができなくなった患者さんの杖になり、自然にかえす。ただそれだけです。」

みゆき
「至言が連続していますね。はい、拍手、ありがとうございます。素晴らしい言葉ではないでしょうか。我々医師は杖である。自然に患者さんが戻ってもらうための杖である、素晴らしい指摘ではないでしょうか。
それでは、少し長くなったようです。休憩を入れてまた続きの『宗教』と『歴史』についてお伺いしようと思います。イヴォンヌ先生、ありがとうございました。」

イヴ
「ありがとうございます。みゆき先生もナイスアシストアリガト。」

2024年8月10日 みゆき・シェヘラザード・本城

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