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ソフトバンクグループ2020年3月期7500億円赤字分析

2020年4月13日、SBGは2020年3月期の最終損益が7500億円の赤字になったもようだと発表しました。営業損益は1兆3500億円の赤字に。(SBGでは、営業損益にSVF全体の損益を計上し、最終損益では、約3割の出資分のみを反映しているようです。)

SVFでは1兆8000億円の投資損失を計上し、設立以来の累積投資損益はマイナスに転じた模様です。

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巨額の損失

今回の巨額の損失ですが、もちろん、未公開株主体のSVFの評価損が原因のため、キャッシュが出て行っているわけではありません。詳しくはSBGの決算会見を見ないと分かりませんが、SBKKなどからは潤沢なキャッシュフローがあるものと思われます。
もともと今回の赤字決算は予想されていたもので、額としてもSBGの規模から考えて、そこまで逸脱するものではありませんでした。
むしろ、SBGの投資先であるアリババやSBKKが堅調であることから、翌日の株価は反発しています。2兆5000億円の自社株買いも効いているようです。SBGの株価が下がれば下がるほど、SBG自身は有利な価格で自社株を多数消却でき、株式価値をより上げることができます。アリババが好調のため、4兆5000億円の資産売却も割とすすめやすくなっているだろうことが推察できます。少なくとも、今が最悪期であることは確実なため、これからは上向いてくることが期待されています。

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ドットコムバブルと似た状況

今回のコロナショックによる、ユニコーンバブルの崩壊は、2000年のドットコムバブルの崩壊と酷似しています。2000年3月に弾けたドットコムバブルでAmazonの株式は95%下落しましたが、その後ご存知の通り急成長し、現在時価総額が1兆ドル近くになっています。当時、ドットコムバブルでは、売上の立っていない企業でも容易に資金調達し、株式公開、株価急騰といったことが起きていました。現在のユニコーンバブルでも多くのAI企業が巨額の資金調達に成功していますが、今回そのバブルが弾けたことで、このような状況の中から生き残っていくAI企業こそが次のGAFAになっていく可能性は高いと考えられます。

アマゾン20年


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