映画「銀平町シネマブルース」
めちゃくちゃ大好きな作品に出会えました。
ずーっと心がポカポカしてて、絶望も希望も全てひっくるめて慈しむような優しさと、凄まじい映画愛に溢れた作品。
どのキャラクターも良くて、けど特に、宇野祥平と吹越満の役がめちゃくちゃ好き。
宇野祥平の憎めない可愛さ。不幸だけど幸せみたいな。心の余裕を感じたし、映画が好きで人生楽しそうで最高。吹越満は渋くてかっこいい。「winny」で吹越満かっけぇ!ってなったけど、今作もちょっと「winny」の吹越満ぽさもあって痺れた。
日高七海と藤原さくらの仲良しコンビも良いし、僕が大好きな作品の「アルプススタンドのはしの方」の平井亜門・小野莉奈の共演も見れてエモかったし、出てくるキャストがめちゃくちゃ良い。
そして何より、主演の小出恵介が素晴らしい。
小出恵介の輝きが眩しかった。
小出恵介の為に作られた作品にしか思えない。
小出恵介演じる近藤が、助監督の母親と対峙するシーンは涙なしに見れない。折り合いをつけるのは難しいし、折り合いをつけれないからこそ、時間をかけて向き合って、会いに行くのに時間が掛かったという。
なんて真摯に向き合える人なんだろうと思ったし、こういう監督が作る映画は人気になるんだろうなぁという説得力というか、心にジーンと来た。
どのキャラクターも映画愛に溢れてるけど、映画が好きな理由が抽象的というかザックリしてて良かった。多くを語ると溢れてしまう映画愛を、簡単な言葉で表現して、その言葉に気持ちを全て乗せるような、なんか、好きな理由を滔々と述べれないから好き!みたいな。
佐藤の遺骨を皆んなで川に投げるシーンは泣けたし、佐藤のダンボールハウスが映画のフライヤーで埋め尽くされてたのも泣けたし、泣けるシーンが多過ぎる。
近藤が娘と妻に愛されてながらも、娘と妻は新しい家庭を築こうとしてて、一緒にいたいけどいれない寂しさみたいなのも相まって、幸せな時間は少なくても、確実に存在するって知ってるだけでも幸せなのかなとか思ったり。
とにかく映画愛に溢れてる作品。
この映画を観て勇気付けられる人がいるし、明日も頑張ろうと思える人がいると思う。
それくらいパワーを持った大傑作。
改めて映画って良いな好きだなと思えたし、この作品に出会えて本当に幸せ。
大好きな作品が1つ増えました。
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