NiziU マヤのヴィーナス 3
3 上半身内S字状曲線とコントラポストのS字状曲線
そして1年6か月。マヤさん17歳。舞台は虹プロ個人審査です。Touchが披露されました。そこで2分余りの曲のなか、上半身内S字状曲線のポーズが25回程、そしてその準ポーズを含めると40回以上演じられました。またこのポーズと対照的位置にあるコントラポストのS字状曲線のポーズも10回程演じられました。これら2つのS字状ポーズの支え、背景となる場面は結印、手刀
降魔、結界など日本の伝統的雰囲気の溢れるものでした。
上半身のS字曲線のポーズは全身像が必要ではなく、上半身にカメラを寄せ、顔と眼をより細かく映せます。これはTriple Expressionsに最適です。そこには優美、妖艶、慈愛、悲しみの表情が表現がよく映しだされています。一方、コントラポストのS字状曲線ののポーズは全身像が必要です。ここでは美しさ、優雅さ以外にも怒りや侮蔑の表情が読み取れる場面もありました。ラオコーンの姿勢で魅せた白眼は魔眼でした。またマニエリスムの首のような動きも驚きでした。コントラポストの表現の広さ深さを示したようです。
正面向きで2本脚立の場面で能面無表情、叫び、降魔の所作も印象的です。背後に阿修羅の三面、怒り・無・慈愛を感じました。
その荘厳さのなかに繰り返された、25回以上に及ぶ上半身内S字曲線のポーズは神々しく、圧巻の美しさ、妖艶さでした。コントラポストのS字曲線のポーズを脇役、仇役ににする程の存在感でした。もちろんその反対も可能でしょう。2つのS字曲線のポーズが共演し、新しい展開、見たことない世界を期待いたします。