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OF力爆増!! PVの効果的な練習メニューを徹底解説!

福井永平寺ブルーサンダーの主力ピヴォット(PV、ポスト) 落田駿兵選手の第7作目です。
今回はついに、JHL最重量級PVとして名高い落田選手に、具体的な練習メニューについて解説いただきました。

PV としてどんな動きが重要かは分かっても、実際にどんな練習をすればいいのか分からない!と言う方も多いと思います。今回はより具体的に、そしてどんなメニューが良いかを記載されています。
新チームに移行されたみなさんは、ぜひ普段の練習から取り入れてみてください!

また落田選手は、連携サービス「Handball United」に講師として登録されています。
対象エリアにチーム単位で出張講習を受け付けておられますので、興味のある方はぜひ当サービス公式ラインよりご登録ください。

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*本記事内容を許可なく第三者へ公開すること、また本記事の内容を転載することは禁止しております。場合によっては法的措置を取らせていただきますのでご注意ください。

具体的な練習メニュー

今回解説するトレーニング内容は

  • 握力トレーニング(PV能力の基礎であり、底上げに)

  • ブロックの張り替え(PVとして一段階上に)

  • クイックスタート(試合に勝つために)

の3本立てです。

握力トレーニング

握力の重要性

まず初めに皆さんはどのくらい握力のトレーニングに取り組んでいますか?ハンドボールはその名の通り手でボールを扱う競技なので握力は必須項目になります。

しかしハンドボールには松ヤニや両面テープといったボールを扱う行為を補助してくれるものが存在します。松ヤニや両面テープを使って最高のパフォーマンスをすると言う事は間違っていませんが、依存してしまうのはあまり良く無いと考えています。

理由としては松ヤニの場合、他のプレイヤーも松ヤニをつけるのでボールの状態が常に変化します。両面テープの場合はボールに触れれば触れるほどテープの状態が劣化していきます。こういった理由で松ヤニや両面テープに依存してしまうとボールが抜ける、思ったところで離れないという現象が起きやすくなります。だからこそ松ヤニや両面テープがなくてもそれなりにボールを扱えるように握力を鍛える必要があると僕は考えます。
ちなみに僕は基本的に自分で松ヤニをつけません。ボールについている松ヤニだけでプレーをしています。そうする事でどんなボールでもどんなに松ヤニがついていても対応できるようになるんじゃないかと考えたからです。スポーツにおける感覚の違いというものはほんの少しでも大きな影響を与えてしまう事があります。松ヤニや両面テープに依存してしまうのは自ら感覚の違いを生み出す原因を作っているのでは無いかと思います。あくまで松ヤニや両面テープは補助目的であり、手が小さかったり握力が低く満足にボールを扱えない人達がボールを十分に扱えるようにする為のものだと考えています。これはあくまで僕の自論なのでそうじゃ無いと思う人もいると思います。僕はこの自論をもとに考え、握力を鍛えてきたという事をご理解頂けると幸いです。

握力の種類

ではここから握力について説明していきます。

まず握力には大きく3種類に分かれることをご存知でしょうか。
まず1つ目はクラッシュ力、2つ目はピンチ力、3つ目はホールド力です。
僕なりにこの3種類をハンドボールに必要な順番をつけるなら、
①ピンチ力
②ホールド力
③クラッシュ力

になります。

それぞれの握力について簡単に説明すると
ピンチ力:指先で物をつまむ力
ホールド力:手で握ったものを持ち続ける力
クラッシュ力:物を握り潰す力

です。
簡単にどういう力かわかったところでなぜこの順番なのかを説明していきます。

ピンチ力が強いとどういう事が起こるかと言うと、『指先だけでボールをキープ』する事が可能になります。
僕自身、今まで何度も指先だけでボールをキャッチしシュートを打つ場面がありました。3本の指先だけでシュートを打った事もありました。PVと言うポジションである以上、パスをキャッチしてキープするのは最低ラインであり、どのような状況でもシュートを狙う事が重要だと考えています。
そのことを踏まえると指先だけでもボールをキャッチできるようになれば自身のボールキープ率がかなり上昇すると思います。あとはボールを投げる際に指先までしっかりと力が入ることで球速や球の重さが変化してくる事もあると思います。これがピンチ力を一番に鍛えるべき理由です。

次にホールド力ですが、ボールを持ち続ける力が強いと、どのような角度や持ち方でもボールを離さずに持ち続ける事ができます。
これも先ほどと同じボールキープの話になるのですが、ボールを掴んでさえいれば、離さずに絶対にキープできるというのは間違いなく強みになります。

最後にクラッシュ力です。ボールを握り潰す事はありませんが、見方を変えると一瞬でボールを握る事ができるということです。それも最高出力で。
ボールがしっかりと握れているかは、そこから行う動作の正確性にも大きく関わってくるので動作の準備段階に時間がかからないというのはかなりのアドバンテージになります。

実際僕の中ではピンチ力が圧倒的に1位でホールド力とクラッシュ力は同率2位という順位です。そのくらいピンチ力は重要だと考えています。

具体的なトレーニング方法

ここから具体的なトレーニング方法を紹介していきます。まずは握力を鍛えるというと一番に思い浮かべるであろう握力グリップです。百均などでも売っているので簡単に入手はできると思いますが、十分な負荷かどうかが重要になります。

僕の考え方は10回ギリギリできるかどうかの負荷で行うのがベストだと思います。僕が使っていたもので最高がゴリラの絵の70kgグリップがありました。握力グリップは手でのみ行うものなので暇さえあれば取り組んでおきましょう。周りから怒られない範囲で(笑)

握力グリップでは単純に開閉を行うやり方が主流ですが、もう1つ握力グリップを完全に閉じた状態で勝手に離れてしまうまで握り続けるというトレーニングを試してみてください。ホールド力を鍛えるトレーニングになりますが結構きついです。軽めの握力グリップでも時間をかけるとかなりプルプルしてくるので是非1度チャレンジしてみてください。握力グリップは基本的にホールド力とクラッシュ力を鍛えるものでピンチ力を鍛えるものはあまりないので家にあるものでピンチ力を鍛えましょう。

最重要! ピンチ力を鍛えるトレーニング

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