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赤い薬か、青い薬か

赤か青かといえば、思い出すのは、映画マトリックス(The Matrix, 1999)である。

主人公ネロは、モーフィアスに赤いカプセルと青いカプセルを差し出され、決して後戻りのできない究極の選択を迫られる。

「青い薬を飲めば、話は終わる。ベッドで目覚め、元の暮らしが待っている。」
「赤い薬を飲めば、不思議な国のウサギの穴の奥底へ降りて行ける。」

赤い薬は、真実を知る薬。
青い薬を飲むと、すべてを忘れ、もとの世界に戻る。

赤いカプセルが表しているのは、不確かな未来であり、コンピュータによって作り出された仮想現実(Matrix)から逃れ、現実の世界で生きて行くことを意味する。しかし真実の世界は、仮想現実よりも厳しく過酷である。

一方、青いカプセルは、お気楽な監獄を意味する。マトリックスにより制御された中で、真実から目を背けて適当に生きていくという道である。

それまで、漠然とした違和感を感じながらもそれとは知らずに仮想現実の中で生きていたネロは、赤いカプセルを選んで、物語は始まる。

さぁ、どっちを飲む?

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