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油圧パワーステアリングってどういう仕組みだったの?

背景

昨日、下の動画を見ていた。私も実物を見たことがある。
油圧ってどう動いてるの?
そういえば自動車の油圧パワステって?
入力側が小さなピストンで出力側が大きなピストンだから10倍力できる?確かにそうだが、入力動作量も10倍必要になるだろうな。自動車の油圧ジャッキじゃあるまいし。

油圧パワステの仕組み

20年前までは普通だった油圧パワステの仕組み。下のサイトから

まずピニオンの上部(ステアリングコラムとの連結部)と下部(ギア部、ラックと噛み合い)とが直接つながっておらず、トーションバーという金属製の棒によって連結されています。

(略)

ローターを回転させようとしてもスリーブが簡単には回転しないため、中間にあるトーションバーがねじれることになります。

 ローターとスリーブにはそれぞれ油路が設けられていると説明しましたが、ねじれが発生することでラック推力を必要としている側のパワーシリンダ(ハンドルを右に回転させたとき、右側パワーシリンダ)への油路のみが開き、結果的に油圧によってラックを横方向へ動かすアシストをしてくれることになります。

ハンドルの操舵とステアリング角度の差をトーションバーの捻りで検出して、それに応じて「右にアシスト(油圧をかける)」か「左にアシスト」かを決めている。
捻じれなどにより油圧を制御する装置を油圧サーボバルブと言います。
そういえば、昔の油圧パワステの自動車のステアリングってぐにゃぐにゃ、ユルユルでしたよね・・・
あれはトーションバーの味(車雑誌の言うステアフィール)

では飛行機では

垂直尾翼の油圧アシストはこうなってるそうです。

https://www.courseware.co.nz/registration.aspx?rc=dFwhZT&c=18320

B737の尾翼の油圧装置
パイロットの入力(操縦桿)と動翼のリンクの間に油圧サーボバルブが付いています。それによってアクチュエーターの油圧を制御する。F-15も同じでしょうね。
リンク構造から見るに、操縦桿の入力から尾翼での動作パワーを増やす必要はないみたいですね、だから尾翼では動作量は小さくてよく、リンクで動作量を増やせばいいのでしょう。そういえば操縦桿はちょっと傾けるだけで垂直尾翼はグワって曲がりますよね。
(私の話し方って分かりにくいよね?)

所感

飛行機の話とタイトルに明示するとセミプロ並みの人に突っ込まれるので自動車の話から始めました。
500人乗りのB747でもこの仕組みで動いてたのですよね。
操縦席のピストンから、ズーーーと尾翼まで油圧で送って、油圧サーボモーターのリンクで動かす。高圧の油圧回路がある油圧サーボーモーターごと動かすってことは、油圧はメッシュのゴムホースか何か経由なんでしょうね。
つまり、実物大ラジコン飛行機。
知らぬが仏の世界はどこでも・・
(外科手術とかも)

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