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ガロア表現とは?

背景

目的

有名なフェルマーの最終定理とは?ChatGPTによるとフェルマーの最終定理の証明は下のステップ

1. 楕円曲線 (E) が特定のガロア表現を持つことを示す。
2. このガロア表現がモジュラー形式に対応することを示す。(谷村-志村予想)
3. 特定のモジュラー形式が存在しないことを示すことで、対応する楕円曲線も存在しないことを証明する。(リブレット-タイラー定理)

では、ガロア表現とは?
(工学としては証明の詳細までは知らないでも、知らない単語があってはいけないでしょう。)

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感想
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ガロア群とは

この本に書いてある受け売りですが、二次方程式の解は対称群になります。

$$
x^2+ax+b=0
$$

の解は

$$
p+q\sqrt{D}  もしくは、q-q\sqrt{D}
$$

ですよね。ルートの部分が交換可能ということです。こんな感じで3次方程式を考えていきます。

$$
x^3 + A_2 x^2 + A_1 x + A0 = 0 
$$

をカルダノの方法で次の形に変形します。カルダノの方法は下のリンク。

これで、全ての3次方程式を変形していきます。

$$
x^3+A_2 x^2 + A_1 x + A_0 = 0 \\
y= x - \dfrac{A_2}{3} \\
とすると \\
\\
y^3+(A_1 -\dfrac{A_2^2}{x} ) y
+ ( A_0 - \dfrac{1}{3} A_1 A_2 + \dfrac{2}{27} A_2 ^3) =0
$$

見やすいように一次の係数を p, 定数項を q とし

$$
x^3+qx+q=0
$$

と書く

$$
ここで、y=u+v とおくと、 \\
u^3+v^3+q+(3uv+p)(u+v)=0
$$

この方程式が成り立つ十分条件は

$$
u^3+v^3+q=0 \\
3uv+p=0
$$

2次方程式の根と係数の関係より

$$
u^3,v^3を解とする二次方程式は \\
t^3+qt-\dfrac{p}{3}^3 = 0 \\
この解は \\
u^3,v^3=- \dfrac{q}{2} \pm \sqrt[3]{\left( \dfrac{q}{2} \right)^2
+ \left( \dfrac{p}{3} \right)^3}
$$

結果、

$$
x^3 = a
$$

の形になりました。

ここから、(この本に書いてある通りです。)で
「剰余群が巡回群になる」
巡回群であるとは、「この方程式が代数的に解ける」
「方程式のガロア群(ガロア表現)が可解群である」ということ。

所感

3次方程式が代数的に解けるのは知ってましたが、具体的な式変形はこうなるのですね。

次はモジュラー形式とはなんぞや?
ですね。

追記

この本もわかりやすい。

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