なべのふた

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読書日記『卒業のための犯罪プラン』

感想  まーーーーじで面白かったし読みやすかった。人が死なない学園ミステリーってやっぱ最高。もっとこういう学園ミステリー小説ないかな。あったら教えてください。とにかく好みにドストライクだった。登場人物みんな好きになったな。黒河先輩も、三賢人も、数理指南塾の二人も、もちろん降町くんも。みんなそれぞれに芯があって、明確な目的のために動いているから読んでいてわかりやすかった。あと、章が多いから移動中とか休憩中でも読みやすくてスルスル読み進められた。  なにより登場人物が魅力的すぎ

    • 読書日記『コンビニ人間』

      注:殴り書きで読みづらいし、ネタバレもある。 思ったこと  アルバイトとか仕事とか、そういう社会において”普通”と形容される模範的な偶像は必要だと思う。それを基準に店長や人事は採用するだろうし、そうであった方が採用されやすいと採用される側も考える。でもそれって、”普通”なのかといわれているような作品だった。  偶像と上記したように、会社の掲げる理念や社是、接客やレジ応対のマニュアル通りに完璧にこなす人間はおそらく存在しない。たとえ社長や提唱者であったとしても。でも、それが

      • 読書日記『シャドウ』

        注:敬称略。ネタバレあり。 感想  凰介くん、強い子になったなぁ…というのが一発目の感想。小学5年生って、様々な面で成長するタイミングだと思う。気持ちの面でも、義務教育の面でも、人間関係の面でも。そこには何かしらのトリガーがあると思うのだが、凰介くんの成長のトリガーはとても悲しい出来事だった。性格や精神が曲がってしまってもなんらおかしい環境ではない。それにも関わらず、彼は彼なりの前の向き方をもって”守るべき存在”からの卒業を成し遂げた。これって本当にすごい(語彙力)。  

        • 読書日記『イデアの再臨』

          注:ネタバレ多少あり。あらすじの枠を超えないようにしたつもりです。  あまりにも、あまりにもメタい。もはやミステリーとかいう区分すら裸足で逃げ出していそう。本としての小説という体系を思う存分に活用している。制限のある無制限異能力バトルとでも表現すれば伝わるだろうか。  ゲーム感覚で  を読んでいる僕としては、非常に楽しく読むことができた。リアル脱出ゲームの謎を解いているときに似た感覚がした。「そういえばあの時…」みたいな、目先の事象に思考を持っていかれてしまって初めに抱いた

        読書日記『卒業のための犯罪プラン』

          読書日記『そして誰もいなくなった』

          注:書きなぐりのため、文章力には目をつぶってください。敬称略。  今年に入ってからやたら小説を読むようになり、今年30冊目というキリのいいタイミングで読もうと意気込んだのがアガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』だった。24歳の自分にとってタイトルだけは耳にしていた小説で、今年読んだ1冊目の小説である綾辻行人の『十角館の殺人』、高校の頃に夢中になった小説である米澤穂信の『クドリャフカの順番』などが挙げられる(『クドリャフカの順番』に関しては作中に登場する福部里志がア

          読書日記『そして誰もいなくなった』