ぼくの明日 by やぐちけいこ
その言葉だけが記憶に残ってそれがいつの出来事で誰から言われたか全く覚えていない。
もしかしたら自分の妄想? 夢?
ずっとずっと心の中に引っかかって抜けないのだ。
普段は忘れていても急にこの言葉が脳裏によぎってくる。
一度思い出してしまったらしばらくこの言葉に呪縛されたように頭から離れない。
そして今この時もこの言葉に縛られている自分がいる。
「また明日会いに来るから待っててね」
そう優しくも、悲しくもとれる感情がこちらに伝わってくる。
誰からの言葉だったろうか。何故自分は覚え